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J-クレジットで地域をゆたかに!

こんにちは!Y・Nと申します。三ッ輪ホールディングスで地方での事業開発を担当しています。これまで百貨店(食品バイヤー)や農業ベンチャーなど、様々な地方事業の開発に関わってきました。私の仕事は、地域資源を活用し、地域活性化を目指すことです。
今回の記事では、地域資源を活用した地域活性化の取り組みの一環として、J-クレジット制度を利用した事例をご紹介いたします。


J-クレジット制度とは

J-クレジット制度とは、国が運営する制度で、省エネルギー施設の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量、または適切な森林管理によるCO2等の吸収量をクレジットとして国が承認するものです。これにより、環境保全と地域経済の活性化を同時に実現することが可能になります。

森林を活用したJ-クレジット創出

J-クレジット制度は、地域の豊かな自然資源を活用するための強力なツールです。三重県尾鷲市では、2022年3月1日に「22世紀に向けたサステナブルシティ」の実現を目指して、当社と協定を締結しました。この協定の一環として、私たちは森林の間伐や保護活動を促進し、それにより生成されたクレジットを活用して地域の課題を解決する取り組みを行っています。
具体的には、適切な森林管理を行うことでCO2の吸収量を増やし、その吸収量がJ-クレジットとして認証されます。このクレジットは、企業が自社のCO2排出を相殺するために購入することができ、その売却によって得た資金を再び森林保護活動に投入することで、持続可能な森林管理を実現します。
例えば、尾鷲市では、ドローンを活用して森林のモニタリング活動を行っています。ドローンを使うことで、人手では難しい広範囲の森林の状況を迅速に把握し、効率的な管理が可能となります。このような技術の導入により、従来の方法よりも効果的かつ効率的な森林保護を実現しています。

ドローンを活用した森林の保護活用

また、地域の住民とも協力しながら、森林保護活動を進めています。地域の住民が積極的に参加することで、地域全体の環境意識が高まり、持続可能な森林管理が一層推進されます。このような取り組みにより、地域の自然環境が守られ、さらに地域経済の活性化にも寄与しています。

農業のJ-クレジット創出にむけて

森林だけでなく、農業分野でもJ-クレジットの創出が進められています。鹿児島県大崎町では、現地のサーキュラーヴィレッジ構想に繋がる、循環型の農業クレジット創出モデルの構築に取り組んでいます。
具体的には、大崎町の中心産業である大根やキャベツ、サツマイモなどの畑に、土地改良効果が期待できるバイオ炭を散布しています。バイオ炭は、炭素を多く含み、土壌に混ぜることで土壌の品質を向上させるだけでなく、炭素を土壌に固定する効果もあります。これにより、農業活動によるCO2の排出を削減し、その削減分をJ-クレジットとして認証されます。

大崎町でのバイオ炭散布の様子

この取り組みにより、農家は新たな収入源を確保することができます。J-クレジットの売却によって得た収入は、農業の改善や地域のインフラ整備に活用されます。農業組合が中心となってクレジットを管理することで、地域全体での資源の有効活用が進むと考えています。大崎町の事例は、他の地域にとっても参考となるモデルケースであり、全国的に広がりを見せています。

地域をゆたかにする取り組みを拡大中お客様とのやりとり

ここまで森林やバイオ炭のJ-クレジットについてご紹介してきましたが、地域資源を活用した取り組みには他にも多くの可能性があります。例えば、水稲栽培における中干し期間の延長によるクレジット創出や、海の藻場や干潟等でのCO2吸収によるクレジット創出など、多岐にわたるプロジェクトが実施されています。
水稲栽培では、中干し期間を延長することで土壌からのメタンガス排出を抑制し、その削減量をJ-クレジットとして認証します。また、海の藻場や干潟は、自然の炭素吸収源として注目されており、これらの環境を保護・再生することで、CO2の吸収量を増加させることができます。
企業の社会的責任と地域資源を活用した脱炭素が加速することで、地域や日本全体を豊かにすることができると信じています。これからも新たな地域での取り組みを進め、地域の魅力を最大限に引き出す活動を続けていきます。
 

採用候補者へのメッセージ

地域資源を活用したJ-クレジットの取り組みは、地域経済の活性化と環境保全を同時に実現するものであり、これからの社会においてますます重要な役割を果たすことが期待されています。私たちも、地域の皆様と共に、この取り組みをさらに拡大し、持続可能な社会の実現に向けて努力していきます。
また、地域には多くの魅力が詰まっています。それぞれの地域が持つ独自の資源を活用し、その魅力を再発見しながら、地域全体が豊かになる取り組みを進めていきたいと考えています。※環境価値・地域再エネ事業紹介ページもぜひご覧ください:https://local.mhdg.co.jp/

長い道のりではありますが、一歩一歩着実に進めていくことで、地域全体が持続可能な形で成長していけると信じています。地域を豊かにするための取り組みを、一緒に進めていけると嬉しいです。。


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