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おじさんが娘にほめられたいがためにデジタルお絵描きをはじめた話

こんにちは。ヨシミツダです。
最近、娘をイラストでかわいくかいて褒められたいなと感じてはじめたデジタルお絵描きのお話をしたいと思います。
しかし、私にはアニメ風のイラストを描く絵心のスキルがありません。
そこで工夫したことを共有したいと思います。

上達の結果

はじめに結論をいっておくと、最初のイラストは娘を含め、家族みんなに気持ち悪いといわれたものの。2週間くらいでほめてもらえるイラストを描けるようになりました。

ちなみにですが、最初のイラストはこちらです。

記念すべき1作目

上記のイラストでも私にとっては画期的にうまくいったと思っていたのですが、家族の反応は冷ややかなものでした。
なぜ画期的だったかというとこの手のイラストにだいぶ昔に(たしか大学生くらいのときにillustratorを使って)トライしたことがあったのですが、ベジェ曲線でトレースするというところで挫折してしまい、それ以来手をつけていない部分だったからです。
そんな私にとって、絵を描いて、色を塗り完成させるというプロセスはプログラミングで「Hello World!」を表示させるような入口の爽快感がありました。


後述しますが、今回は、スマフォにいれたフリーのアプリを使って手書きで書けたのです。上記の下手くそな絵を描いた時点でもやりたかったことや色塗りのやり方がわかったのでなんとかやれるような気分になりました。

それから2週間ほど試行錯誤があり、最終的に最初のイラストと同じ写真をターゲットにして以下のような絵を描けるようになりました。まだまだ、改善の余地がたくさんあることは承知ですが、だいぶ感覚がつかめてきたように思えます。私のような絵心のない人でも再現性をもって描けるやり方でやりました。後ほど詳しく紹介します。

5作目

ツールについて

ツールはibisPaint Xというフリーのお絵描きソフトを使いました。信じられないほど高機能なのに、広告をみるだけですべての機能が使えるという神のようなツールです。有料版に切り替えることで、広告なしですべての機能を使うこともできます。その他いろいろ調査したわけではありませんが、Adobe Frescoというツールも同じような使い方ができそうでした。

あとツール選びも含めて下記のディープブリザードさんの動画だけを参考にしました。だけと記載したのは、こういったお絵描きのやり方を紹介してくれるYouTube動画はたくさんあるのですが、全部みていると肝心のお絵描きがはじまらないからです。必要なことだけにフォーカスをあてて、情報迷子にならないということはサラリーマン生活で身に着けた知恵です。

入門講座1の線画の部分の書き方については、通常ラフなスケッチから線画に落とし込むというようなことが入門講座でも紹介されていたのですが、そもそも絵心がないので、私にはできません。ですので、線画については、写真からトレースすることにしました。今回やったことは、この入門講座でみたことしか試してないので、もしご興味を持たれたかたがおられましたら動画をご覧ください。

そもそも、多くのひとが「おっしゃ、やり方わかったし、いける!」と思ってもイラストの線画自体が描けず挫折するケースが多いのではないでしょうか。そこで、再現性のあるプロセスを求める私は、まず写真からトレースすることにしたのです。

指で描く

この時点で、タブレットも持っていたのですがペンタブつけるのも面倒だしとりあえず、スマフォに指でどこまでいけるかやってみようと思って、さっさとibisPaint XをiPhoneにインストールして描き始めました。
描いてみて確信したのですが、むしろスマフォに指で描く方が描きやすいのではということです。これは、プロやセミプロの人には怒られそうですが、拡大、縮小でピンチアウト、回転をしながら線をなぞる(トレースする)という作業は、スマフォの方がやりやすいように思えます。画面が小さいという難点がありますが、どうせ拡大してなぞるのであればスマフォの方がやりやすい感じがしました。そんなこんなで完成したのが、最初のイラストですが色塗りツールの使い方や、ブラシの特徴、基本的なトレースのやり方など一通りの使い方を理解することができました。結果はブサイクでしたが、ベジェ曲線で挫折し、最後まで絵を描けなかったあの頃から確実に一歩進めたことが個人的にとても嬉しかったです。

色塗りの失敗

最初のイラストは意図的にトレースを少し雑にしていたので、今度はトレースを丁寧にやってみることに挑戦しました。このフェーズでは2つの大きな問題を体感しました。

2作目

ひとつは、線画の上に直接色をつけてしまったことです。線を修正するときに色が消しゴムで消えてしまうという、それでレイヤーって必要なんだなということを肌で感じました。あと色を乗算したり、ブラシで陰影をつけていくときに線まで影響を受けてしまうので、問題があります。
ザ・初心者のような失敗です。

あとは、写真から忠実にトレースしてしまうと能面のような顔になってしまうことが悩みでした。この問題を解決するために何をしたかは後ほど説明します。

色を重ねてみる

2作目で失敗した色塗りを改善するために色を重ねることを意識して3作目を作成しました。ここではじめてブレンドモードの存在意義を知ります。といっても、動画で紹介されていた乗算しかつかってないので、乗算とは何かを理解したという方が正しい言い方だと思います。

きちんとレイヤーをわけて影をつけたり、ブラシをかけてみたりしてどうなるかを確認しました。
島崎藤村は陰影礼賛の中で、陰影の中に美しさがあると言っていたような気がしますが影をつけることでぐっとイラストっぽくなることを個人的に感じました。

3作目

3作目を描いた時の課題認識は、2作目を描いたときと同じで、なんかかわいくないけどどうしたらいいんだろうということでした。
そこで、自分が描きたいテイストの作家さんの作品を参考にすることにしました。

私はイラストのアーティストさんには詳しくないのですが、Twitterでみかけてフォローしていた「tamimoon」さんの作品集を眺めながら、こんな感じにしたいと思い、一度tamimoonさんの作品をトレースすることにしました。

しかしプロの作品をまじまじ観察すると、どうやって描いたのかわからない部分や、色付けの色ってどうやって決めてるんだろうとか、わからないことだらけで勉強になりました。

4作目

特に髪の描き方やピアスとかどうやって描いたのか、わからなくて自分が色付けしたときのチープ感はどこからくるかとかいろいろ考えました。
プロってすごいし、さらにイラストを創造している点でさらにすごいと感服していました。
しかし、完璧なクリエイターになることが目的ではないので、前回同様確認したいこと(能面っぽくしないようにするための工夫)にフォーカスしたときに以下の点に気づいたので改善しました。

  • 目はまつ毛まできちんと書く。

  • 唇や鼻に輪郭線はいれない。

上記の点に気が付いて描いたのが下記の作品です。

5作目

5作目を終えて、1作目からだんだん改善していることを感じて嬉しく思いますが、髪の質感のだし方、影のつけ方はいまだによくわかっておらず、しかもtamimoonさんの作品ちっくにかわいくできていないので、もう少しデフォルメしたいところです。

トレースしているときの没入感

しかし、今回の体験を通じて会社の資料で使いたくなるような大体のイラストは描けそうな気がしており、今までできなかったことができるようになるという満足感の高い2週間でした。

あとは、副産物としてトレースには座禅的な精神安定効果がある気がしており、雑念にとらわれることなく何かに集中できるという貴重な体験をすることができました。誰かに何かを強要されるナッジがあふれているこの世界で、料理やDIYをしているときのような没入感がとても心地よかったです。(オンライン広告を除けば)

デジタルお絵描き楽しいので、今度は息子を描いてみたいと思います。
ではまた。

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