組織の中で接着剤になる
芸術に目を向けた時、「いかにして、なぜ、なんのために」ということを考えていると、人間とは何かということが気になりはじめます。
同じように組織がよい成果を出し続けることを考えた時に、そこにいる人達のことを考えずにはいられません。
どーも、ヨシミツダです。
いきなり高尚な感じからはじまってしまいましたが、今日は組織の接着剤になるということについて考えてみました。
接着剤の話に関しては、スタッフエンジニア本に書かれていて、もう少しつっこんで考えたいなと思っていたところです。
メンバーの発達段階
人を観ることの重要さは、年をとればとるほど感じます。なんとなくやっていた1on1ですが、実は相手の成長段階を意識しなければいけないことに気づいたところです。
ハーバード大学教授のロバート・キーガンの発達理論によると、成長には5段階の発達ステージがあるといわれています。
このうち社会人になってからの発達段階は主に発達段階2から発達段階5の状態になるのですが、この発達段階に合わせてメンバーの支援方法を設計していく必要あります。当然この発達段階を理解していないと、同じことを言っても同じことがおきないことは皆さんも経験したことがあるのではないかと思います。
組織の接着剤となる人は、すべてのメンバーがどの発達段階にいるかを把握し、個人がおかれている状況を把握し、直接・間接的に彼ら、彼女らの成長を支援します。
職場での関係性
仕事上の関係性のレベルは、するべき仕事の質とリンクしています。
エドガー・シャインは、関係の4つのレベルを定義しています。
これらの関係が重要なのは、問題が起きた時に相手の考えを理解できないとき、相手の意見に賛成できないときに、わけても互いに相手の支援が必要な時に、そのことを、何の不安もなく、率直かつ正直に伝えられる可能性を最大にするためです。
所属メンバーの状況に目を配ると同時に組織をレベル2以上の状態に持っていくための関係性構築方法に頭をつかいます。特に最近は単純な飲みにケーションにより、関係を構築することが難しくなってきているため工夫が必要です。
組織の接着剤となる人は、人と人との関係にも目を配りつつ、どの部署とどの部署が関係を深めるべきかを見極め、巧みにアレンジを行います。そして組織のメンバー全てが動きやすい職場になるように企てを計るのです。
そして何よりも誰より自己開示をすることが求められます。さもなければ、相手も心を開いてくれないからです。
組織の温度を高める
そして最後が一番難しいのですが、経営陣と現場の温度差を埋めたり、リモートワークなどで低体温になりがちな組織の温度を高める必要があります。
低体温とはつまり、現場がしらけてしまっているような状況です。
現場が低体温になっている原因はいくつかあるのですが、経営陣の想いや、やりたいことがうまく伝わっていなかったり、もっというと会社の存在価値に疑いを抱きはじめてしまっているような状態です。
この時に、経営陣からの発信だけでなく、メッセージをキュレーションして現場が温まるまでじっくり伝える中間層の存在が必要になります。
ここを放っておくと、組織は崩壊しかねません。
組織の接着剤になる人は、時には正直になれていない経営陣にも事実を伝える必要があります。組織をあっためるためには正直さが前提になるからです。しかし、ひとたびコミットしたならば、メンバーと対話しながら、メンバーを温めるための方策をあれやこれやと実行します。組織の低体温症は死活問題だからです。
まとめ
というように組織の接着剤になる人は、人の発達段階、人の関係、組織の温度を意識しながら暗躍するのです。
そのため、メンバーからは単に幹事大好きおじさんと思われていたり、なにかとからんでくるおじさんと思われているとおもいます。
どちらかというと陰キャな私ですが、最高の組織を作り上げると考えたときに接着剤的なムーブは不可避でした。
こうやって行動していると、誰も私を陰キャとは思っていないようですが、役割に徹すると、そんなことはあまり気にならなくなってくるものですね。
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