東京さんぽ/2022年1月 隅田川の夜明け
不眠症というほどでもないものの、普段から寝付きはあまりよくないほうだ。
時々、なにかが不安の引き金になって眠りたいのに眠れないまま朝を迎えるということがある。一睡もしていないという状態。
次の日が休みであればいいのだが、平日だとパフォーマンスが落ちるからよろしくはない。ただ、不思議と昼間も眠くならないのだ。多分、体には全然よくないことだ。
そんなわけで、先日またしても同じ状態に陥った。
ただ次の日が休みだということが幸いだった。
いくら部屋を暗くしても、体をあっためてみても一向に眠気はやってこない。4時の時点で寝ることはほぼ諦め、スマホで日の出の情報を探し始める。
どうせならスカイツリーと朝日を見てみたいという単純な理由で探し当てたのが、言問橋から見えるという情報。本所吾妻橋から歩けるようだというところまで検索して、一旦支度をする。
本当は始発に乗るつもりだったが失敗したので、始発の次の電車に乗り込む。…意外に人が結構乗っていることに驚く。世間は朝早くから(早すぎるが)動いている人がいるものなのだな。
さて、蔵前で降りて浅草線に乗り換えようと思っていたら、やはり寝不足の頭ではよりポンコツになっていて、なぜか両国で降りていた。改札出る前に気づいたのがまだ幸い。
行く前に気づけばよかったのだが、大江戸線の蔵前と浅草線の蔵前は改札外乗り換えだ。そして乗り換えと言ったら詐欺なんじゃないかと思うほどには離れている。ということに浅草線に向かおうと大江戸線の改札を出たところで気づき、どうせ歩けるなと思い立ったので、運動がてら歩くことにした。
もっと寒いものだと思っていたら、案外そうでもない。
歩いていたせいかもしれないけど。
多分、大体6時少し過ぎたころ。冬の朝は遅いから、6時でもまだこんな暗さだ。
6時は人によってはべつに早い時間というわけでもないのだろう。
ただ、明け切っていない空が静けさをより醸し出している。
ここから隅田川沿いを歩けるので、降りてみる。
夜と朝の境界線。
とても不思議な感覚になるのは、わたしが普段早起きしないからだ。平日は起きたばかりの時間は多少暗かろうが、空が明るくなってからカーテンを開けているから気づかない。
蔵前から言問橋までは歩いて約20分ほど(Googleマップ調べ)。
ただ、写真を撮りながら歩いていたから実際にはもう少しかかっている。
隅田川沿いを歩けばいいので、道は難しくない。
この時間帯で大体6時半ごろ。
夏ならとっくに明るくなって蝉がミンミン騒いでいる時間帯。
いつの間にか鳥たちが鳴きはじめ、空を飛んでいた。
朝になったんだなとようやく感じる。
言問橋に着いたのは大体6:40ごろのことだった。言問橋を渡ると、ちょっとした公園のような場所があり、そこからスカイツリーと朝日を望めそうだったので移動。
どうやら隅田公園の一部らしいことを知ったのはあとからだ。
不思議なことに、暗い中を歩いていた時よりも明るくなりかけてからの方が寒く感じる。単純に、じっとしていたからなのか気温が下がったからなのかは分からないが。
7時近くになってきたからか、犬の散歩や朝の体操をする人たちが集まってきた。休日のこの時間は、なにかがなければ起きてはいないので新鮮だ。
早起きは三文の徳というのは確かではあるが、冬は特に布団のあたたかさから抜け出せない。
7時を過ぎたころ、ようやくビルの隙間から朝日が見えた。
あたりが一気に明るくなり、太陽の偉大さを思い知る。寒くとも、太陽があるだけであたたかさが段違いだ。
このそばには梅の木が植えてあり、ちらほらと咲き始めていた。
ひとしきり朝日を堪能したあとは梅を撮ったり霜柱を見つけたり。
まだ少し写真が残っているので、それは次回に。
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