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「アップルパイの午後」座談会🥧|役者編⑤ラスト

いよいよ、「アップルパイの午後」座談会 役者編は今回がラストです。

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座談会進行は、「稽古場観察日記」のお届けもつとめます佐々木明音です。


───では、そろそろ終盤です。この作品をどんな方に観ていただきたいか、教えてください。

宮崎:僕は断然、同世代の若い人に本当に観てほしい。
こういう日本の文学を読んでいる人は年々減っていっているんだろうなと、悲しいけど仕方のないことなんだなと思うんです。だからこそ、こうやって演劇という新しい形で起こして、作品のことを知ってもらうっていうのは大事なことだと思います。
もちろん幅広い年代の人に観てもらいたいけど、僕は特に若い世代の人に観てほしいです。

藤井:私は、難しいですけど……特にってなると、男性の方かな? 
この作品は、「女」という役が存在感が強くあったりとか、女性の心理が描かれているんですけど、同じ女性としても、原作が書かれた時代の女性たちを観てもらいたいというのがあって。
男性がこれを観てどう思うんだろうなというのは気になります。尾崎翠作品って、女性のファンが多い印象があるので、男性はどう思うんだろうって。

佐藤:僕は、40代とか、年上の方にも観ていただきたいですね。働き盛りの人たち。色んな役職についていたりとか、日本を支えていく人たち、そういう世代の人たちに観てもらいたいなって。なんでかっていうと、そういう人たちにこそ、日本語の美しさとか、そういうものに意識を向けてほしいなって思うんです。そういうことに気づけるのも、演劇の良さなのかなと僕は思うので。
あとは、演劇界の人たちに観に来てもらいたいです。プロデューサーさんとか、作品を選ぶ立場にある人たち。今回のような目線でお芝居をつくることって、大事だと思うんです。当たる、当たらないとかじゃなくて、日本人が演劇をすることの意味とか、日本人だからできることに目を向けることも大切かなと思っていて。過去の作家が遺してくれた作品を演劇にすることもそうですし。
作品を選ぶことのできる人たちが、そういうことを見つめてくれたら、日本がもう少し豊かになるのかな、なんて思います。

───制作者の卵としては、考えさせられます。翠月さんはいかがですか。

翠月:……悲しい人? 悲しくて、今日帰りたくないな、って思ってる人、とか?
私が今回創作をはじめた出発点がそんなところにあったりしたから、なのかもしれないけど。色んな「悲しみ」に寄り添える作品だと思うから。
東京にちょっと疲れた人たちとか?

一同:あ~(共感)

翠月:空間も地下だから。「劇場に行くぞ!」と気張らなくても、ふらっと、息するみたいに来てくれたらとっても嬉しいし、何か持ち帰っていただけるんじゃないかな、と思ったりします。

───ふらっと寄るには池袋っていいところかもしれませんね。それでは、最後に一言ずつメッセージをいただければと思います。

宮崎:気軽に観に来て、色んなものを受け取って帰ってください、って感じですかね。ぜひ観に来てください!

藤井:今回作り手に若手が多いので、このパワーを浴びに来てほしいです! 演出を二分化していたり、生演奏のヴィオラがあったりとか、制作過程にこだわっているので、こういうのは小劇場でもなかなか無いんじゃないかなって。ぜひ、20代の若手が頑張っているのを観に来てほしいです。

佐藤:小さい空間で、生演奏もあって、演劇だからこそできることが詰まっています。ぜひ、素敵な演劇体験をしていただきたいなって思います。

翠月:お読みの皆さんがお気づきのとおり、本当に素敵で個性的な皆さんと一緒にお芝居を創っています。観に来て損はないよ! ……と、言えるくらいみんな頑張っていますので、ぜひぜひスタジオまで「ふらっと」お越しください。


最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の更新では、
「アップルパイの午後」座談会 演出家編
をお届けします!

演出家を二分化している意図や、実際の稽古について、翠月瞳さん、池田衣穂さんのお2人にお伺いしていきます。
お楽しみに👀

佐々木明音


翠月瞳自主企画vol.2
「アップルパイの午後」

尾崎翠の代表作『アップルパイの午後』
共同演出・生演奏で舞台化!
モダンとクラシックの融合を試みる新たな挑戦。

2023/6/16(金)~6/18(日)
@スタジオ空洞(池袋駅、西口徒歩7分)

🍎チケット予約🍎
ticket.corich.jp/apply/261098/

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