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「アップルパイの午後」座談会🥧|役者編②

昨日に引き続き、「アップルパイの午後」座談会 の様子をお届けします!

▼前回①はこちら🥧

今回のトークテーマは、演出家が二人いる珍しい稽古場を役者の皆さんはどのように感じているのか。
率直な感想を聞きだします💬

座談会進行は、「稽古場観察日記」のお届けもつとめます佐々木明音です。


───今回演出家が二人いるという珍しい形態ですが、稽古をしていくなかで、どのように感じられていますか?

佐藤:僕はあんまり違和感はないですね。瞳さんは、演出家であり作家じゃないですか。作品のなかで「どうなんだろう」と分からなくなったところを作家に聞けるという強さがある。

藤井:そうなんですよね、それが大きい。すぐ聞けるから。

佐藤:そう、すぐ聞けるから、その強さがあって。で、そこに演出的目線も入って来て、「なるほど」っていうのと。衣穂さん(演出・池田)は圧倒的客観が、すごいよね。

翠月:本当にそう。何回も観てるのにね。

佐藤:そう! 何回も観てるのに、ずっと客観で観てくれるし、それがすごいなとおもって。
だから、二分されているのが、役者の立場からも分かりやすいんですよね。それを二人が示してくれているから、僕らも内容によって質問する相手を選べるし。

宮崎:僕は、稽古場には、客観の目が多ければ多いほど良いのかもしれないと思っていて。
演出家であっても、一人で考えていると、どうしても行き詰る瞬間があるんじゃないかなと思います。「客観」とはいえ、どうしても主観になるし。その主観をいかに多くするかが客観に近づけるのかなと。だから、演出家が二人いる状態で観てもらうっていうのは役者としてもありがたいです。

藤井:私も同じですね。二人いるから、どちらかに聞いたら絶対答えに近づける。過去、演出家が一人だと遠慮してしまう稽古場もありました、「忙しそうだから聞けないな」とか……。
今回はビジュアル面が衣穂さんで、劇作のほうが瞳さんって分かれているから、「この質問はこっちに聞いてみよう」って選んですぐに聞きに行けるのが良いし、演出家の二人以外にも、シーンに出てない役者が観てくれたりすることもあるので、それもすごくありがたいです。

───「質問の対象が選べる」という意見が複数ありますが、具体的にどういう質問をしたか覚えていますか?

佐藤:僕は、台詞に「、」が入っている意味とか、逆に自分が「……」を入れたい部分とかを瞳さんに聞きに行って、その上でやってみた芝居を衣穂さんに観てもらう、ということがありましたね。

───「ビジュアル担当」と聞くと、美術プラン・衣裳プランを考える人なのかなと想像してしまいますが、稽古場で一緒にお芝居もつくっている中での「ビジュアル担当」は何をしていますか?

宮崎:今やったシーンが「意味として」どういうやり取りに観えたかは瞳さんに聞いて、動きや台詞の一枚の画としての「見え方」は衣穂さんに聞いた方がいいのかなと思っています。

翠月:私も体感として、テキストから起こす役者の動きは想起できたり、作家の背景を辿って考えることはできる。けど、観た画から次のシーンの動きを導く、とかそういうのは衣穂の方が得意だなと思ってます。

……


今回はここまで。
次回の更新では、
・お互いの印象は👀
役者さん同士の意外な関係が明らかに…?
お楽しみに!

佐々木明音


翠月瞳自主企画vol.2
「アップルパイの午後」

尾崎翠の代表作『アップルパイの午後』
共同演出・生演奏で舞台化!
モダンとクラシックの融合を試みる新たな挑戦。

2023/6/16(金)~6/18(日)
@スタジオ空洞(池袋駅、西口徒歩7分)

🍎チケット予約🍎
ticket.corich.jp/apply/261098/

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