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青いワンピース(4)※完結

青いワンピース(4)※完結

いつものように、二人分のコーヒーを淹れた真美は、僕の目を見ずに言った。

「ねえ祐樹、別れようか」
「…どうして?」

真美はコーヒーをすすって、小さく息を吐いた。

「他に好きな人が出来ちゃった」

コップを机に置き、君は立ち上がった。

「ごめんね、わがままで」

少しだけ、真美と目が合った。
真美の瞳は、揺れていた。

おそらく君は気づいていたのだろう。
僕の心の中に

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青いワンピース(3)

青いワンピース(3)

付き合って1年記念日の日、初めて真美は青いワンピースを着ていた。

「そのワンピース、捨ててなかったんだね」
「捨てるわけないでしょ」
「1回も着てるとこ見なかったから、もう捨てたのかと思ってた」

真美は少し眉間に皺を寄せ、だけどすぐ笑って僕に言った。

「大事な日に着るって言ったでしょ。大事な日にしか着ないの」

青いワンピースを着て白いサンダルを履き、帽子を被った真美は、とて

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青いワンピース(2)

青いワンピース(2)

付き合って初めてのデートは近所の商店街だった。まだ会話も途切れ途切れの僕たちには、話題が尽きない最高のデートスポットだった。

「この本読んでみたいの」
「そうなんだ、おもしろそうだね」
「おいしそうなパンがいっぱい」
「いい匂いがするね」

真美が話してくれる言葉に返すことが精一杯で、「歩き疲れてない?」とか「お腹すいてない?」とかそんな気遣いひとつもできなかったけど、真美はずっと笑顔で喋り

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青いワンピース(1)

青いワンピース(1)

「運命の人ってどうやっても出会えるんだよ」

唐突な君の言葉に、僕はテレビから目を離さずに言葉を返した。

「そうなの?」
「そう。ずっと家にいたって地球の裏側にいたって運命だから絶対会えるの」

隣を見ると、まっすぐ僕を見つめる真美と目が合った。真美の目の奥は、まったく揺らいでいなかった。心の底からその言葉を信じているんだろう。

「誰に教えてもらったの?」
「私が考えた」
「え

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