見出し画像

カメラ遍歴の話 その4 ~沼は果てしなく深く~

 さて、めでたくEOS kiss Digital Xでデジイチデビューを果たしたわけだが、まだカメラについての知識はないままであった。
 そのため、カメラ任せでこんな風にブレブレの写真を量産する日々であった。

画像1

 ただ、Aさんから頂いた雑誌類の初心者向け特集や、三脚を使って撮れば、びっくりするくらいきれいに夜景も撮れる、という事実を経験したことで、ここにきてようやく、絞りやシャッタースピードなどの露出の基礎や、露出補正といった事を知ったのであった。

画像2

 幸い、販売実習が終われば年末年始の休暇になるため、この間で実際に撮影に行って試せたのも大きかったと思う。

 こうなると、元々凝り性の私は一気に沼へと飛び込んでいったのだった。
 この時点での機材は、
  EOS kiss Digital X
  Wズーム
   EF-S18-55mm F3.5-5.6  II USM
   EF55-200mm F4.5-5.6 II USM
  撒餌レンズことEF50mm F1.8 II
  Aさんから頂いたシグマの50-150mm F2.8
 と、初心者とは思えないほど十分レンズもそろっていたわけである。

 そこで、とりあえず、「最初の1年は、これらの機材を使い倒して、それから新しい機材を買おう」と心に誓った…はずなのである。

 誓ったことは間違いなく覚えているが、残念ながら人の心(特に私の心)は移ろいやすいものである。
 最初に、レンズを買い足したのは、デジイチデビューから1月も経たない頃であった。

画像3

 最初に買ったのはEF-S18-55mm  F3.5-5.6 ISである。なんと購入日は2007年12月28日。まだ年も明けてない。
 このレンズは、2007年9月発売、つまり、デジイチデビューしたころには出たばかりの新製品であった。同じ時に発売した、EOS40Dのキットレンズとしても付属していたものである。(別にEF-S17-85mmとのキットがあったので、そちらを選ぶ人の方が多かったと思う)

 ちょっとカメラに詳しい人だったら思うだろう。
 「なんで買ったの?」と。

 実際、今だったら絶対に買わない。だって、WズームのEF-S18-55mmと焦点距離も明るさも丸被り。IS(手振れ補正)かUSMかの違いだけである。
 手振れ補正はあった方がいいとはいえ、標準ズームだとそこまで必須ではない。どうせ手振れ補正付きのレンズを買い足すなら、望遠レンズを先に買うべきだとも思う。
 まぁ、残念ながらこの頃は、昔より知識は増えてきていたが、やっぱり知識は色々と不足していたし、機材に頼ろうという気持ちとで迷走していたのである。

 たまたま、Aさんとは違う店員さんに「このレンズいいよ」といわれて、冬のボーナスもあったからつい買ってしまったわけだ。
 とはいえ、この時も、「とりあえず一番使いそうなレンズだけは、新しくて手振れ補正のあるレンズの方がきっといいだろう。でも、ここからは全部ちゃんと使い倒そう」と思ってたわけだ。

 そう誓った記憶は確かにある。あるのだけれど、ついついいくつか機材買い足したな、と、この記事を書く前の私は思っていた。
 で、この記事書くために、大まかにいつ頃何買ったか調べてみた結果、自分でも割とドン引きした。

 1月:EF-S55-250mm F4-5.6 IS

画像11

 またしても中途半端に知識をつけた結果、望遠こそ手振れ補正が必要なことに気付いたらしい。
 とはいえ実際、開放F5.6の望遠レンズだと、手振れが気になるシーンはかなり多いので、これはいい選択だった気もしている。焦点距離も50mm伸びるし(誤差)。

 2月:超広角レンズ EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM購入

画像4

 …まぁ、分からなくはない。当時は風景写真が多かったし、超広角は確かに憧れる。

画像5

 実際、買ってからしばらくはこのレンズばっかり使っていた。
(そしてありがちな、「面白みのない説明的な写真ばかりになる」壁にぶつかるわけだけれど)

 4月:タムロン SP AF 90mm F2.8 Di Macro 1:1(Model 272E)

画像9

 分かりやすく、超広角の次はマクロレンズ。確か、これ買うとミニ三脚プレゼントみたいなキャンペーンにつられた記憶がある。

 5月:EF35mmF2

画像6

 撒餌レンズあるあるで、焦点距離50mm(35mm換算80mm)はちょっと長いし、寄れないし…という事で買ったんだと思う。多分。

 6月:EOS7

画像7

 ここでフィルムカメラデビュー。
 実は、デジイチデビューしたちょうどそのころ、上位機種の40Dはキャッシュバックをしていた。
 とはいえ、初デジイチを買うときに、最初だしkissで充分かな、というのと、多分しばらくレンズなんて買い足さないから2本あった方がいいよね、という理由で、kissにしたのだが、知識をつけるにつれて、40D欲しい病がどんどん強くなっていたのである。
 それを紛らわす意味もあって、「EOS 7ならフィルムで別カテゴリだからいいんじゃないか」という謎理論と、フィルムへの興味で購入に至ったのである。
 レンズも、35mm、50mm、90mmマクロ、55-200mmと、フルサイズ用が4本あるから兼用できるのではないか、という事である。

 9月:タムロン SP AF28-75mm F2.8 XR Di(Model A09)

画像8

 …で、分かりやすく挫折したらしく、9月にはこちらを購入。明るい標準ズームが欲しい+でも純性は高い、という葛藤もあった結果、こちらに落ち着いた模様。
 とはいえ、このレンズ、当時から3万円くらいで買える割に描写性能もよく、フルサイズの5D2を買ってからも結構長い事メインの標準ズームとして活躍してくれたのであった。

 そしていよいよ、2007年10月になって、結局1年も我慢できなくなってEOS40Dを購入したのだった。

画像10

 この間10か月。形から入りたがりすぎだろうと自分でも思う。
 ただ、40Dに関しては、このカメラのおかげで仲間が増えたりもしたし、フルサイズデビューするまではずっとメイン機として活躍してくれたカメラである。私は、キヤノンのAPS-Cフォーマットのデジタル一眼は、実はこの40D以降、買っていないのである。
 当時としては非常に人気があったし、バランスのとれたいいカメラだったと思う。

 結果、1年間で購入したものが、カメラ3台(デジタル2台、フィルム1台)、レンズ10本(もらったものも含める)。本当に、当時に戻って小一時間説教したいレベルで買いすぎな気がする。

画像12

 とはいえ、この時点ではキヤノンの赤ハチマキことLレンズすら手を出していないし、カメラ1台、レンズ1本に10万円以上かけるなんてとんでもないと、まだ理性があった時代である(笑)
 残念ながら最終的に↑のようになるまでには、まだまだ先が長いのであった。


                            続く(のか?)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?