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ジャスミンのフライングカーペットの歴史 〜アトラクションの歴史を探ろう〜

どうも、最近はもう暑いっすね、みつきです。

今日は「ジャスミンのフライングカーペット」の歴史というちょっと変わったお話。正直あのアトラクションに歴史なんてあるのか?と思われるかもしれないけど、いやまぁ正直言ってあんまりない。でもちょっとしたうんちくはたくさんあるので話していくよ。

"File:Tokyo DisneySea The Magic Carpets of Aladdin 201306.jpg" by Wing1990hk is licensed under CC BY 3.0.

ジャスミンのフライングカーペットは中心から伸びる支柱に支えられた乗り物が旋回することで飛行が体験できる、いわば「空飛ぶダンボ」タイプのアトラクションです。逆に言えば空飛ぶダンボや東京ディズニーランドに過去にあった「スター・ジェット」と全く同じようなもののような気がするけど、ジャスミンのフライングカーペットは1つのカーペットに4人乗れるので回転効率が結構良かったりする。ただ4人となるとカーペットの高さを操縦できるのは前に座る2人だけになっちゃうので、その代わりに後ろの2人はカーペットの角度を操縦できるようになっている。

まず記事執筆時点(2023年5月)時点での話なんだけど「東京ディズニーシーの開園後に追加されたアトラクションは全て既に海外のディズニーパークにあるもの」という話があります。ただし例外として世界でも東京ディズニーシーにしか無かったストームライダーや、これからオープンするファンタジースプリングスなんかは例外になってたりと、詳しい話をするとそれだけで記事1つ書けてしまうので今回は割愛する。とりあえずジャスミンのフライングカーペットがこの話には該当するというのは間違いない。というわけで世界のフライングカーペット年表を見てみましょ

はいこんな感じ、一番最初のものは2001年にマジック・キングダムにオープンした「アラジンのマジック・カーペット」です。

画像出典:Disney Parks After Dark: The Magic Carpets of Aladdin at Magic Kingdom Park | Disney Parks Blog
https://disneyparks.disney.go.com/blog/2015/07/disney-parks-after-dark-the-magic-carpets-of-aladdin-at-magic-kingdom-park/

名前の通りディズニー映画「アラジン」をテーマにしたアトラクションで、空飛ぶ絨毯の中心には巨大な魔法のランプが置かれております。また中央の柱をよく見るとジーニーやアブーの絵が描かれていたりと結構アラジン色が強いっすね。

そしてアラジンのマジックカーペットはアドベンチャーランドに位置しているんだけど、アラジン用の特別なミニエリアとかではなく普通にアドベンチャーランドの真ん中に設置されております。なのでこんなアラビアンな見た目をしておいて飛行中の景色はジャングルクルーズ、魅惑のチキルーム、スイスファミリー・ツリーハウスなんかがガッツリ見えます。さらにこの場所には様々なショップやレストランなんかが位置していてアラジンのマジックカーペットが作られる前から結構混雑していたようなんだけど、アラジンのマジックカーペットが作られてからは道が狭くなってさらに混雑した場所となってしまったようです。

"Spitting Camel by Sign The magic Flying Carpets of Aladdin Magic Kingdom Walt Disney World" by mrkathika is licensed under CC BY-SA 2.0.

ここでちょっとした小ネタを、アトラクション入り口前の看板には、黄金のラクダが設置されており、一定時間ごとにゲストに向けてツバを吐いてきます。このラクダ実はアトラクションのために用意されたものではなく、1992年にディズニー・ハリウッド・スタジオで行われたパレード「アラジンのロイヤル・キャラバン」のフロートとして使用されていたものでした。色んなディズニーパークを見ても、パレードで使用されていたフロートの一部を後にアトラクションに設置するのはなかなかない。こんなレアなラクダにだったら唾をかけられてもいいかも?

"Flying Carpets Over Agrabah - Walt Disney Studios Park" by wrayckage is licensed under CC BY 2.0.

その次には2002年にフランスのウォルト・ディズニー・スタジオ・パークにオープンした「フライング・カーペット・オーバー・アグラバー」がオープンしました。相変わらず魔法の絨毯が飛行するという内容は変わらないんだけど、異なるのはこのアトラクションは映画の撮影スタジオをテーマにしたパークにオープンしたということです。

それを踏まえてアトラクションをよく見ると、空を飛ぶ絨毯たちの後ろにアグラバーの昼から夜の風景が描かれたアグラバーのセットが設置されています。またあちこちにはカメラやカチンコを持って映画撮影スタッフの格好をしたジーニーがおり、飛行中にはジーニーによる魔法の絨毯の動きの指示が出されたりもします。アラビアの世界を飛行しているようで、実際はアラビアのセットを背景にして映画の撮影を行なっているのがテーマなんですねぇ。同じ魔法の絨毯のアトラクションなのにパークによって特色が異なるのはなかなか面白い。

これらを踏まえて東京ディズニーシーのジャスミンのフライングカーペットを見てみましょ。魔法の絨毯が飛ぶというコンセプト以外はかなり異なっていて、豪華な宮殿のような外観になっています。これは映画「アラジン」のジャスミンの宮殿の庭をイメージしており、アトラクション中心上部にある孔雀の噴水は映画にも登場します。

アラビアンコーストには宮殿のエリアや市民街のエリアがある中で、ジャスミンのフライングカーペットは何故か要塞風の建物が並ぶエリアにある。これは要塞風の建物の中にあるアトラクション「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」の混雑時のための待機列のスペース用の場所に作られたから。にも関わらずアラジンや魔法ランプではなくジャスミン宮殿の庭をイメージしたアトラクションとしたのはなんでだろう……やっぱプリンセス人気とかかなぁ。

さてジャスミンのフライングカーペットの話はここまでなんだけど、この4人乗りの旋回飛行システムが空飛ぶ絨毯以外で使用されているアトラクションが1つだけあるので紹介しておきましょう。それがディズニー・アニマルキングダムにある「トリケラトップ・スピン」です。

"TriceraTop Spin" by HarshLight is licensed under CC BY 2.0.

こちらの画像をご覧ください……なんと、なんとトリケラトプスが飛行しております。ぶっちゃけ空飛ぶんだったら翼竜とか色々いたと思うんだけど何故トリケラトプスに飛ばせたのか、まぁ60年以上前から象を飛ばせてるような所なのでこれこそがディズニーマジックなのでしょう。さっきも言った通り前後2人乗りの計4人乗りタイプなので、後ろの席のレバーを動かすとトリケラトプスの傾きを操作できます。いやー面白すぎる。

さて今日はここまで。ジャスミンのフライングカーペット一つとってもこれだけ色々面白い話があるんだよということが少しでも伝わっていれば幸いです。次は何を書こうかな、ではでは。

〜note限定おまけ〜

実はもう一つだけ本文中では紹介しなかった「アラジンのマジック・カーペット」があります。それがこちら。

画像出典:File:DisneyQuest Aladdin.jpg - Wikimedia Commons
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:DisneyQuest_Aladdin.jpg

この変わった機械はディズニーパークではなく過去にあったディズニー独自のアミューズメント施設の「ディズニークエスト」にあったもの。名前はマジック・キングダムにオープンしたアトラクションと同じなのですが、その正体はなんとVRゲーム機なのです。さらにオープンしたのはなんと今から20年以上前の1998年というのだから驚き。残念ながらディズニークエストは既にクローズしてしまったので体験はできませんが、当時のVRはどんな内容だったのか大変気になる所です。

↓下の❤️を押すと東京ディズニーリゾートで撮った写真と一言コメントが見られます。

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