#2 20210529 会社を辞めた当日の話

朝、家族に「今日辞めてくる。」と伝え、電車に乗った。

そんなことを言いつつも、会社をもっと良くしたい気持ちはあって、昨日も辞めると言っておきながら、もっと効率的に仕事を行う助けになればと思って、家でExcelの表などを作っていた。

自分自身にすごく矛盾を感じる。でも、考えずにはいられない。なんだかんだで、家で作成していた業務リストを見て今日の流れや業務内容を確認したりしながら、会社の最寄りについたので電車を降りて会社へ向かった。

副社長には話していた。今日会社を辞めるかどうかの決断をする、と。

朝会社へ行くと、ほぼいつも通りの挨拶だった。みんな私が辞めようとしていることを知っているのかな。そんなことを思いながら、業務を始めた。

会社を辞めようと思った理由は山ほどある。パワハラ、契約内容と違う状況、他の人たちの仕事のやり方、など。そして、辞めようと思っていた今日もまた、あぁ、本当にこの会社大丈夫かな…なんて思ってしまうことが複数あった。

新しいことを知る度に覚えようとしている自分がいる。矛盾が苦しい。でも今辞めないと社畜になる。確実に私は潰れる。

昼休み、初めてのお店に行った。ちゃんと1時間休めるのは5日間に2日あるかないか。今日ばかりは、しっかりとった。

そして、退職届をファミレスで書いた。こんなことしているのは異常かもしれないな。なんて自分自身にもやばさを感じながら、でもやっぱりこのままでは私が潰れるからしょうがないんだ、と自分を正当化して、黙々と退職届を手書きしていた。

そして、退勤時間がやってきた。お話があります、と言って話す時間をもらった。

辞めると改めて伝えたときは、驚かれた。事前に伝えていたのになぜそんなに驚くのか、とびっくりしたけれど、受け入れてもらえた。

戦力がいなくなるのは痛いけど、それよりも大事なのはあなたの人生だから。このままいたら、潰れると思うから、その判断は大事だよ。というようなことを言われた。申し訳ない、と思いながらも、結局私は退職をすることになった。

体力的な疲れと精神的な疲れで、その日一日は肩こりがすごかったし、退勤時間を過ぎてから頭痛もかなりあった。たった1か月しか働いてないのに、ここまで疲れるのか、と思うほど、激動の1か月だった。

帰りの電車では、終わったな…なんて考えながら、パンパンに張った足と肩こり、頭痛を抱えながら帰った。

家に帰って、この1か月は何だったんだろうな…。と泣いた。会社を変える前に辞めたやるせなさや申し訳なさも押し寄せてきていた。

でも、辞めた後悔は少なかった。誰がいつ私のように会社に来なくなってもおかしくない会社。鬱と診断された人を労わらなきゃ、と言いながら平気で怒鳴りつける社長。毎日次の休みはちゃんともらえるのだろうか、出勤しろ、超過勤務だ、と言われないだろうか。

そんなことを考えなくて良くなったんだから、良かった。そう思いながら、その日は久しぶりに何も考えずに寝た。

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