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「超」入門 失敗の本質:名著を読もうとして挫折した人はまずこちら

 日本軍が第二次世界大戦を敗戦に至たるプロセス、組織の在り方を徹底的に研究された名著「失敗の本質」。そのエッセンスをまとめ、体系的に分離し表現・図も現代的に分かりやすくしたのが本書です。
 正直なところ、名著「失敗の本質」は内容が重厚すぎて、読み終えてません。が、インパール、ノモンハン、ミッドウェーの戦争へ軍が向かう大本営の(会議室)と最前線(現場)との温度差、そしてリーダの不安定さがプロジェクトを迷わせたうえバッドエンディングにしてしまうプロセスが重厚に述べられていることは良く分かりました。(そのうち再読予定)途中で読むのを挫折し再読するのをためらった私のような方には、本書は有用と感じたので一筆。
 
 さて本書は「失敗の本質」で述べられている失敗の要素について現代の社会組織に照らし合わせ、日本のプロジェクトマネージングに沿わせることで理解しやすくしています。
 本書は、日本軍の敗因を、戦略、思考など7つの項目に分け(失敗の本質もそうかもしれませんが)、現代の企業(Googleやマイクロソフト、アップル、日産など)を参考に具体例を提示して理解しやすく述べられています。

 戦後70年以上が経ち、リスクマネージメント管理、人事制度などは、ずいぶん変わりましたが、経営戦略、組織体系、イノベーションの創造は、まだ世界に拮抗するほどでないと感じます。アメリカの手法、技法を目標に「真似」するは日本人の得意とする所であり、本書や「失敗の本質」から日本経営、政治のやり方を正していき、効率・正統性を良くすることはとてもいいことだと思います。しかし、世界に上り詰めるには「真似」だけではなく、その先を行かなくてはならないので、不得意とするイノベーション創造、経営戦略をどう身につけていくかが、課題。その一助になるよう、本書を活用し、日頃の研鑽も合わせて頑張ろう。


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