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第5回 「聖地巡礼五感を磨くリトリート」開催にあたり

「心合わせがしたい」と思ったら、「打ち合わせがしたい」とシンクロ。

吉野に行くようになって4年目になる。
リトリートを企画して5回目。

昨年は、3回やったから自動的に4回目というのは無いのよ、と一回リセットしましょう、とのこと。
我々は一体何のために吉野に行くのかを話した。

私の腹の中から出てきたのは「人では出来ない自然が教えてくれることがある。吉野という特別な場所で何かを教わるのではなく自分で感じて、自分と向き合って、自分とつながりなおしていくことが大事だと思う。
まだ、出会えてない人がいるからその誰かはわからないけど必要な人に準備をしておきたい」

吉野川を渡る時胸がいっぱいになる「帰ってきた」と思うんだ。

「そうね、私も同じ気持ちよ」と心合わせをして、迎えた4回目の初夏。
何もかもが用意されたような、「おかえり」と吉野のお山全体の優しい空気に抱かれる。

吉野は呼ばれないとたどり着けない場所

行きたい、と強く願っても当日行けなくなったり、急に思いもよらない事が起こって行けなくなったりすることもあれば、前日まで足が痛くて歩けない人が吉野に入った途端に歩けるようになったり、咳が止まらない人がピタッと止まったりして「どうして?」と不思議なんだけど、呼ばれてる人は来れる場所。

吉野に来る前には「おためし」みたいなのがある。
私も初回の時は、熱を出したり湿疹が出たりしたけど、ああ、おためしが来てるなぁと思った。(お腹くだしたり、いろんなことがあります)
でも、驚くほどにスルッと来れる人は来れて「タイミングなんだなぁ」と、後でも先でもなく「今」なんだな、と感じる。

毎年半分ぐらいはリピーターと新しい人が入り混じる。2年ぶりでちょっとお休みしたけど吉野は時空を越えて迎えてくれるね、なんてやさしい空気が流れる。

初めて会うのに懐かしい、不思議な気持ちになる。

櫻本房さんの清々しい講堂
見上げると吉野杉
川のせせらぎを聞きながら歩く

毎年、「沈黙」がテーマだ。
感じたことをその場で口に出すのではなく、おしゃべりで邪魔せず、自分だけの世界で、五感で感じる。
頬をなでていく風の爽やかさ
小川のせせらぎの心地よさ
滝の水飛沫の鮮やかさ
ふみしめる土の感触
木漏れ日のキラキラ
自分の吐く息 
心臓の鼓動

ただ一歩、前に出すことでしか進まないこと

この一歩が積み重なり、いずれ辿り着くのだと知る
祈りながら吉野のお山を歩かせていただく登拝。
一人では到底辿り付かないところに、みんなと共に、歴史と共に、歩く歩く歩く。

沈黙して歩くから、自分とおしゃべりになる。

岩から滲み出た水が海へとつながっていくことに思いを馳せたり
昔から今まで続く人が祈りながら歩いた道
の歴史や想いの場に身を置いて
宇宙と自分を感じる

ここまで辿り着くと視界が大きく広がり清々しい

最終日に何を感じた3日間だったのか、言葉に出したり、色紙に書いたりして発表する。

その時にあふれてくる言葉の熱量は、聞いてる人たちの心もふるわされ、お互いが強くつながりなおすほどに、どの命も尊いのだと教えてくれる。
すべてが必然で、すべてがそこにある
生きながら生まれ変わる場所

世界平和 生命同一 すべての命を尊ぶ
この景色は瞼に焼きつくほどに清々しい

5回目を迎える今年
大きな「あけわたし」があった。
きっとまた、空気やエネルギーが変わる。

心合わせが終わった。
あとは、呼ばれる人にお渡しするだけ。

祈りを日常に
天にいかされている自分を感じ
生きながら生まれ変わる再生の場所「吉野」

日常から離れ、頭で考えることをやめて、自然の中で五感を研ぎ済ませまる。
自分を感じ、喜びを感じ、生きることを感じる。
非日常の中に自分を置いて、瞑想や沐浴行、登拝や礼拝行を通じて、心身を正しく内観していき、自分の中にある愛を再発見していく。

これから先も、脈々と続いていく歴史
厳しい自然の中で、恩恵と畏怖を感じながら日々祈りと共に生きる真摯な姿が本当に美しい櫻本房さまへ、今年もみなさんをご案内できること。

共に歩めることを、心から悦び感謝しております。

【日時】2024年6月13日〜15日
【場所】櫻本房さま

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