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サラリーマンをしながら会社(株式)を持つことは可能か?

 私は現在、個人で経営コンサルティングを行いながら、事業承継の形で買収した3つの小規模事業会社のオーナーも兼ねています。

 実は最初の1社については、まだサラリーマンをしている時に個人で(受け皿となる法人を作って)買収していました。「オーナーをする」という言葉は、普通に会社員をしているとわかったようなわからないような言葉なのかもしれません。

 株式会社においては所有と経営が分離されています。会社を所有している人と、会社を運営するトップは、もちろん一緒でもあっても構いませんが、別であっても運営できるようになっています。日本では(飲食店業界以外)通例として圧倒的多数の非上場会社においては所有と経営が一体化されていて、上場会社においても(50%に満たなくても相対的な)大株主や創業者が所有と経営が一体で運営されているような風潮がありましたので、「所有しているだけで、経営はしてないよ」と言われてもピンとこない反応が普通です。

 私は元々投資ファンドでのサラリーマンをしていましたので、そうしたそもそもの法的な仕組みや、会社を個人で買うということ自体がそんなに距離感のあることではありませんでした。ですので、目の前にお金を失うリスクはあれども興味深い事業を行なっている会社があり、タイミング等々の問題で買収を検討できるのが私しかいなく、そうすることがその会社の役員や社員にとっても少なからず幸せにつながる可能性があったので、迷いもなく株式の買収と運転資金の提供を行ないました。

 業績が悪い状態で買収していましたので、私も(当初数ヶ月は)深く関わることで業績が改善できました。すると、次々と「こちらもご検討どうですか?」といった具合に買収案件の相談の頻度がものすごく増えました。

 ただ、こうした一連の流れは投資ファンドに在籍していた私からすると、ごく自然な流れでした。業績が悪くて、資金がなくて困っている会社はリスクが高いからこそ(個人でも買える範囲で)安く買える。そして、買収した会社を良くした(業績だけの意味でもなく、社員の処遇なども含めてです)という実績があれば、その評判を聞きつけて相談件数が増えるという流れです。

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