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戦士にもおすすめ!寝るだけで回復する世界の保健室!:アメリカ製保健室|毎週ショートショートnote
「こちらはイタリア製です。お試しください。」
柔らかなレザーのベッドは、ほのかにチーズの香りが漂う。
「うちの保健室は、最高級品ばかりです。おほほほほ!」
なんとなく鼻につくキャラの販売員は、どんどん商品を紹介してくる。
「うちの最新式保健室は寝るだけで体が軽くなるんです。いちばんのおすすめは、アメリカ製の保健室です。」
深いグリーンのベッドには、星条旗柄の枕が置いてあった。
ベッドに寝ころびながら今夜の夕飯を考える。
「おきゃくさま、からだはげんきですか?」
しつこく聞いてくる娘に、とっても軽くなりましたので、アメリカ製の保健室を買います、と告げ、ほどけたえりあしの髪を整えながら起き上がる。
実際、寝ころんでできるごっこ遊びは、体を休められる。
「あとは後半戦、夕飯を作って、お風呂に入れて、明日の準備だな。」
心の中でスケジュールを確認しながら戦士は戦場へ向かう。
【あとがき】
今週もたらはかにさんの #毎週ショートショートnote に参加させていただきます。
【アメリカ製保健室】 のお題で、 【どんでん返し】なショートショート
今回は「どんでん返し」の指定がありました!
やっぱりお題があると、いつもの自分が書く癖?みたいなものから飛び出せるのが面白いです。
今回は子どもがちいさかったころ謎のごっこ遊びに付き合わされ続けて、疲れた時は「病院ごっこ」とか「マッサージごっこ」とか自分が寝ころんでできるごっこ遊びをしていたなという思い出からできました。
子どもが小さいころはいっぱしに主婦をやっていたので、家はくつろぐところというより、職場で戦場というイメージでした。
だから職場であるリビングでくつろぐ人を、邪険に思ってしまう感覚になっていました。
家事は大変ニガテだということを身に染みて感じていた時代のおはなしです。
前の週のお題で書いたものはこちら↓
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