育児は他人のアドバイスに影響されやすい、だからこそスルーする
子供を産んでから感じたのは、あらゆる人が私にアドバイスをしてくれるようになったということだ。
私は高齢出産なので、周りの友達も、家族も、同僚も、すでに子育てをしている人が多い。
だからみんながたくさんのアドバイスをしてくれる。
だが私は気づいた。
アドバイスを聞きすぎて疲れていたことを。
みんな親切にアドバイスしてくれてありがたいと思って真剣に聞いてたし、実践もしてみた。
だが疲れた。私は疲れた。
何が正しいのかわからなくなった。
アドバイスどおりに実行しないといけないようなプレッシャーがあった。
特に義理の家族はあらゆるアドバイスをしてきてくれて、その後どうなったか、改善されたか?などのヒアリングもあった。
実行していないと、結果を出していないといけない気がしていた。
だがそれはただの私の思い込みであった。
一つの例としてネントレの話をしたい。
基本のネントレに挫折
私たちは子供が2.3ヶ月くらいからネントレを開始した。
開始するにあたって、いくつかの本やインターネットの情報を読み、義理の弟夫婦にもアドバイスを仰いだ。
*子供が泣いてもすぐに抱き上げない。
背中をトントンするだけ。すぐに部屋を出る。
*放っておけば誰も来ないことを学び一人で寝るようになる。
*窒息するかもしれないのでカメラは必ずつけて観察すること。
これが基本の形のようだった。
だから私はこれを実行してみたのだが、なんせ子供が泣く。
子供が泣いている声を聞くのが耐えかねる。
泣いている子供をトントンして落ち着かせることなどできなかった。
泣いたまま放っておくことができなかった。
カメラをずっと見ていて他のことが手につかなかった。
夫と二人で見つけた私たちのネントレ
夫は私に言った。
こんなネントレなんてくそったれだ。
俺たちはこんなのに従う必要はない。
子供が心地よくいられることを一番に考えて行動しよう。
この言葉をきっかけに、私たちは子供が泣いたらすぐに駆けつけて抱っこした。
子供が寝るまで抱っこした。
ある程度一人で寝られるようになってからも、たまに寝られないときは添い寝もした。
あるときは1週間毎日添い寝した。
周りの人は言った。
そんなことをしたら抱き癖がついて一人で寝られなくなる。
添い寝なんてしたらだめだ。親と子供は別々で寝るべき。
夫婦の寝室に子供は入れてはいけない。
私たちはそれを無視した。
子供が泣いたら抱っこ。
眠れるまでそばにいる。
子供が安心して眠れるまで。
夫は子供を信じた。
俺たちの子供は絶対に大丈夫だ。
心配しすぎなくていい。
私はカメラを見るのをやめた。
そのうちカメラを使わなくなった。
子供は起きたら泣く。長時間泣かなかったらたまに見に行ったりもした。
私たちの子供は大丈夫、そう信じるだけで随分と心が楽になった。
カメラを使わないことに対して、大丈夫なのかと周りの人に心配された。
うちは2歳になってもカメラを使ってる、という義理の弟の言葉に対し、ウッ、となったがそれは単に彼らのやり方を私たちに伝えてきているだけで、自分に対してカメラを使えと押し付けているものではないと考えるようになった。
彼らは彼らのやり方がある。
私たちは私たちのやり方がある。
同じにする必要はないのだと。
そう思うようになってから本当に心が楽になった。
他人のアドバイスはスルー。実行しなくていい
結局、私は他人のアドバイスを真剣に聞き、実行していたため自分が疲れてしまっていたことがわかった。
あらゆるアドバイスを聞くふりして無視し、実行しないようにしてからは自分たちのやり方を信じるだけなので、私の育児はこれでオッケーだと自分を肯定できるようになった。
そして育児を楽しめるようになった。
子供はもうすぐ一歳になるが、よく寝る子になってくれた。
寝かしつけは必要ないし、抱き癖もついていない。
添い寝もしなくてよくなった。
抱き癖がついたらどうしようと怯えていた自分は、心配しすぎていたように思う。
カメラも相変わらずつけていないが、長時間ぶっ通しで寝る子供のことを大丈夫だと信じているので、様子を見に行ったりもしない。
他人のアドバイスに従わなかったけど、なんとかなった。
他人のアドバイスに従っていない今、ストレスがなくなって育児が楽しい。
あのとき夫が言ってくれた、子供が心地よくいられるようにすること、子供を信じること、それを私たちは軸にして子育てをしてきて本当によかった。
育児は先輩も多いし、アドバイスをしたい人も多いので惑わされることもあるだろうし、プレッシャーを感じるたり、他人と比べてしまうこともあるだろうけど、普通にスルーしていいと思った。
子供は全員が同じじゃない。
親もみんな違う。
この私が書いている記事に対しても、世界中の子育ての中でのたった一つの例なので、絶賛子育て中の人はスルーしてほしい。
親がストレスフリーで子育てをできること、子供が心地よく生きられること、それを私たちはこれからも大切にしていきたい。
いただいたサポートはオランダの経済を回すために使います。