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今回は、全国のPOB会員(平均年齢49歳)に、「マスクに関する意識調査」を2022年5月20日に実施しました。

アンケート回答者のうち、8割の人が毎日着用するというマスク。日々使用するものだからこそどのような基準で選んでいるのか、また、「屋外でのマスク着用の見直し」についてどのように考えているのかを調査をしました。

マスクは何を重視して購入する?

男女とも半数以上が「価格」を重視

男性は「価格(62.0%)」の他に「抗ウイルス効果(40.4%)」、「耳への負担(32.8%)」といった機能性に対してのみ関心が高い傾向です。
一方、女性は「価格(65.0%)」や「抗ウイルス効果(43.2%)」の他、「顔のフィット感(47.5%)」、「耳への負担(42.8%)」、「枚数(34.3%)」「色(30.8%)」、「デザイン(23.2%)」が、いずれも男性に比べ10ポイント以上高い結果となりました。女性の方がマスクに対するこだわりが大きいと言えるでしょう。

「毎日使うので、耳が痛くならず、フィット感が良く、お買い得感があるものを選ぶ。(50代男性)」
「マスクと顔との密着感・装着時に隙間ができないこと等の感染対策の面が重要。(30代男性)」
「ウイルス防御機能がどのくらいあるのかを重視しています。(40代男性)」
「マスクの形と安さを重視し、購入している。(20代女性)」
「100円均一ショップでお手軽に良いデザインと色で通気性も良いマスクがあるので購入している。(50代女性)」
「デザインと色が優先で、その中で耳がいたくなかったのをリピートします(30代女性)」

半数以上の人が「価格」を重視していることがわかりましたが、実際には、マスクにかける購入金額はどれぐらいなのでしょうか。

この1年でマスクにかけた購入金額は?

全体の6割以上が5,000円以下

この1年でマスクにかけた購入金額は「3,000円~5,000円(22.8%)」が最も多く、全体の6割以上の人が、5,000円以下に抑えていることがわかりました。
コロナが蔓延し始めた2020年頃に比べて、マスクにかけた購入金額に変化があるか尋ねると、「金額が減った(24.2%)」、「金額が増えた(38.8%)」となり、金額が増えた人が約15%ほど上回りました。

購入金額に変化があった人は約6割となりましたが、店頭に並ぶマスクの単価にも同様に変化はみられるのでしょうか。レシートデータから分析します。

レシート分析:マスクの単価の推移

緊急事態宣言以降、購入単価は上場傾向

マスクの店頭価格(購入場所:ドラッグストア)推移を、POBデータの購入レシートから分析しました(調査期間:2020年1月~2022年5月)。

2020年4月の緊急事態宣言以降、マスクが手に入りにくくなった影響もあってか、購入単価は上昇しています。その後、緊急事態宣言の度に価格が微増している傾向が見られました。1年以上600円代を推移していましたが、2021年12月以降から紙の値上がりの影響か、更に上昇を続けていることがわかりました。2021年5月(643円)と2022年5月(735円)を比べると、購入単価が92円上昇しています。
毎日着用している日用品の価格上昇は、家計への影響が大きいと言えるでしょう。以下のようなコメントが挙がりました。

「枚数と値段を考慮して買ってます。高機能の製品だと高価なため家計の負担にもなり続かない。(50代女性)」
「一番安いし、定番の白で家族皆で使えるからダイソーで良く買う。(30代女性)」
「家族全員が毎日使っているので、ちょっとでも安いのを購入してます(50代女性)」

「屋外・会話なし」でマスク不要、実際どうする?

政府は「屋外で2メートル以上の距離が取れる場合などはマスク不要」とする基本的対処方針を正式に決定しました。周囲との距離が確保できて会話がほぼない場合に限ってマスクを不要とし、これから注意すべき熱中症の対策にも推奨されています。

毎日マスクを着用するという方が8割という中、アンケート回答者はどのように思っているのか尋ねました。

約7割の人が賛成
約6割の人はマスクを引き続き着用

アンケートの結果、7割の人は政府の方針に賛成する一方、実際には、「世間の目が気になるのでマスクを着用する(22.4%)」、「抵抗があるためマスクは外さない(36.8%)」と、約6割の人は感染リスクが低い場所でもマスクを引き続き着用すると回答しました。

男女別にアンケート結果を見ると、男性は女性より「マスクを外す(+20.6p)」の割合が高く、一方、女性は男性に比べ「抵抗があるためマスクは外さない(+16.9p)」という傾向がありました。コメントから、感染リスクの予防の他に「マスクを付けていたほうが気楽でオシャレ」、「化粧もしなくて良いので外さない」といった身だしなみに関する理由も一因にあることが伺えました。

それぞれの回答者のコメントを一部ご紹介します。

■抵抗なくマスクを外す
「リスクの少ない場面ではマスクの着用は不要。コロナウイルスの感染経路や重症度合いなど理解が進んだので、少しずつでもコロナ前の生活に戻れたらと思う。(40代男性)」
「暑い時期はマスクの中が蒸れやすく、息苦しさも増すので外したい(30代女性)」
「ウォーキングをする際には外せたらと思う(20代男性)」

■世間の目が気になるのでマスクを着用する
「人目が気になるので、しばらくはマスクを付けると思う (30代男性)」
「外していると、マスク警察のような人に絡まれると嫌なので、みんながしなくなったら外す(40代女性)」
「日本人は周りの目を気にするのでルールを決めてほしい(50代女性)」

■抵抗があるためマスクは外さない
「マスクをして顔が隠れている方が安心できるし、化粧もしなくて良いので外さない。(40代女性)」
「マスク生活が当たり前になったため外さない。他人が付けていないと嫌だなと思うし、自分も思われそうなので。 (30代男性)」
「夏場は熱中症も怖いが、感染者が増える方が後々大変なのでマスクは外さない。(50代女性)」

今回のアンケート結果では、マスク不要について「賛成」だが「まだマスクは着用する」といった傾向が高く、各個人によって様々な考え方があることがわかりました。
新しいルールもこれから徐々に習慣化され、日常の一部となっていくのでしょうか。

今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。

https://www.sbfield.co.jp/contact/contact-corporation/

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