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コロナ禍以降の生活習慣-マスクの着用状況・コロナ禍の習慣と変化・「第9波」の懸念

今回は、全国のPOB会員(平均年齢48.8歳)に、「コロナ禍以降の生活習慣についてのアンケート調査」を2023年6月16日~6月17日に実施しました。

5月から新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行したことで、「ウィズコロナ」から「アフターコロナ」へと転換しつつあるといえます。そんな中、私たちの生活習慣が今どのような変化を見せているのかアンケート調査で明らかにしていきます。

マスクの着用状況について

まずは、現在のマスク着用状況について尋ねました。

4月に比べ「マスクはしていない」が増加

2023年4月の時点では「マスクをしていない・していない方が多い」と回答したのは14.4%に留まっていましたが、6月に入り28.2%とおおよそ倍に増加していました。しかしまだ「マスクを常に着用・している方が多い」と回答した割合が半数を超えています。
また、女性の方が「マスクをしている・している方が多い」の回答率が高い特徴がありました。

マスクを「する」・「しない」理由

続いて、マスクを「する」・「しない」理由について深堀していきます。

季節的な要因や、周囲の人の行動や反応に影響

マスクを「外す・外したい」理由は、「息苦しいから(73.6%)」、「暑いから(66.9%)」、「邪魔に感じるから(42.9%)」の順に回答が多い結果となりました。4月の時点と順位に変化はありませんが、気温が上がったためか「暑いから」が+11.4P増加しています。その他、「周りの人が外しているから(+6.4P)」もわずかに増加傾向となりました。

マスクを「着用する・し続けたい」理由について最も多い理由は「感染拡大を防ぐため(68.1%)」、次に「身だしなみ(ノーメイク、髭)をごまかせるから(24.6%)」と、4月と同順位が続きます。3位以降から変化があらわれ、4月時点では「顔の一部になっているので着けている方が安心するから(20.0%)」が続きましたが、6月は「周りの人が着用しているから(22.1%)」の割合が増加しています。「外していることで他人の反応が気になる(+3.2P)」も4月に比べ上昇していました。

「外す・外したい」、「着用する・し続けたい」どちらも、周囲の人の行動や反応に影響を受けている結果となりました。今は周りの人へ配慮しながら着脱をしている過渡期であると言えるでしょう。

「周りに合わせて付け外しする(50代女性)」
「周りの人もマスクを着用しているし感染するのが嫌だから。(20代女性)」
「周りの大人が付けてる人が多いから、一人だけ外す勇気が無いから。(30代女性)」
「周囲もまだまだマスク着用率高いので外す勇気がない(40代女性)」
「周りの目が気になる事とまだ感染が不安だから(50代男性)」

それぞれの考えた方についてもコメントを一部抜粋しています。

■マスクを「外す・外したい」理由
「気温も上がり、花粉症も落ち着いたので。(50代女性)」
「気温と湿度が高くなってきて息苦しいから(50代男性)」
「マスクをするとメイクが崩れてしまうので嫌だったから(30代女性)」
「暑くなるのに子供が外す習慣がないと辛そうなので、見本のために外そうと思っている(40代女性)」
「気温が上がって息苦しく感じるので、店内に入るなど人が大勢いるところに行くまでは外している。(50代女性)」

■マスクを「着用する・し続けたい」理由
「暑いので、外したい気持ちはあるが、感染が怖い(40代女性)」
「まだ感染の不安が拭えない為(40代男性)」
「まだ完全に収束した訳では無いので、予防の意味も込めて着用しています。(50代女性)」
「自身が5類移行後1週間足らずで初めてコロナに感染した。やはり周囲が一気に防疫意識が低下し非常に怖いと感じたから。(50代男性)」
「マスク美人にみえる。でも、暑いからとりたい(50代女性)」
「仕事中、髭を隠せるから(40代男性)」

コロナ禍の習慣と変化


次に、「コロナ禍に新たに取り入れた習慣」について深堀していきます。「現在はやめたもの」、「今後も変わらず続けたいもの」についてもそれぞれ尋ねました。

今後も続けたい習慣は「帰宅後の手洗い(59.5%)」

コロナ禍に新たに取り入れた習慣では「マスクの着用(78.4%)」が最も高く、「入店時の手指消毒(64.4%)」、「帰宅後の手洗い(42.3%)」の順に高い結果でした。

現在はやめた習慣では、「黙食(21.8%)」が最も高く、「マスクの着用(14.2%)」、「入店時の手指消毒(13.5 %)」も現在はやめたという方が一部いるようです。
一方、今後も変わらず続けたい習慣では、「帰宅後の手洗い(59.5%)」が最も高く、「マスクの着用(52.6%)」も半数以上の人が続けたいと回答しています。その他、手指や身の回りの除菌や、ソーシャルディスタンス、健康を意識したトレーニングも回答率が高い傾向でした。

レシートデータ:感染症対策商品の出現数

コロナ禍に新たに取り入れた「マスク着用」や「手洗い」、「身の回りの除菌」といった習慣に関連する商品について消費者の購買行動を掘り下げます。下図はレシートデータから、感染症対策商品のレシート出現数を分析したものとなります。

マスクは昨年と比較して減少傾向

前出のアンケートで、現在はやめた習慣として回答された≪マスク≫の出現数は昨年と比較して(5月:-2.6)減少しています。
≪ハンドソープ≫は5月には減少傾向がみられますが、≪ウエットティッシュ≫とともに3-5月の期間でみると横ばい傾向となっています。今後も変わらず続けたい習慣で、帰宅後の手洗いや、手指や身の回りの除菌があげられていることから、≪ハンドソープ≫・≪ウエットティッシュ≫は今後も出現数の変動幅はマスクに比べ少ないことが予想されるでしょう。

「手洗いはコロナ関係なく続けたい(20代女性)」
「コロナ以外の感染症を予防するためにも身の回りの除菌や手指の消毒、手洗いうがいは続けたい(30代女性)」
「風邪やインフルエンザの予防にもなるのでこまめな手洗い・うがいやマスク着用は続けたい。(30代男性)」
「コロナがなくなったわけではないので、できるだけ消毒や、除菌を続けたいと思っている。 (50代女性)」
「コロナ禍になって、ほとんど風邪すらひかなくなった。マスクや手洗いうがいは、かなり効果があると実感したため、しっかり続けていきたい。(50代男性)」

コロナ感染「第9波」について

以前の日常を取り戻しつつあるものの、全国の定点医療機関から報告された感染者数が増加傾向であることなどから、専門家組織よりコロナ感染「第9波」の懸念が示されています。このことについて、生活者はどのように感じているのか尋ねました。

半数以上の人が不安に感じ対策を意識している

「第9波」が懸念されていることについては、半数以上の人が「かなり不安・多少不安(65.0%)」と回答しました。
感染症予防を改めて意識するか尋ねると「かなり意識しようと思う・多少意識しようと思う(72.1%)」と更に多くの方が回答していました。

「まだ感染が収まった訳では無いので油断しないでしっかり感染予防に取り組みたいと思うから。(30代男性)」
「私自身、持病があるので感染を機に重症化してしまうのが怖いから意識していたい。(40代女性)」
「年寄りや小さい子どもが周りにいるので気を付けたい(30代女性)」
「周囲で今になって罹る人が出て、高熱が出て治るのに時間がかかって大変そうだったので、今後も引き続き気をつけていきたいと思ったから。(50代女性)」
「コロナを含めた感染症対策はある程度必要と感じている。正しく恐れることが大事だと思う。(50代女性)」
「周りの状況によると思います。(50代男性)」
「インフルエンザと同じように流行ってきたら意識して消毒などはやるが何もなければそんなに意識しない(30代男性)」
「現在周りに発症者がいないので深刻さがない。(50代男性)」
「コロナで騒いでいるのはもはや日本だけだと思う(40代女性)」
「特に意識したところで変わらないと思うから。(30代女性)」

5類移行後は、私たち自身が状況に応じた自主的な判断と取組を行うことが基本となります。
それぞれの判断を理解して尊重することが大切であると言えるでしょう。

このようにmitorizが収集する実購買データは、消費者アンケートを組み合わせてご活用いただくことも可能です。
データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。

POBデータサービスにご興味がある方は、以下からご確認ください。


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