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漂う海外への憧れと、これから〜HITCHHIKER全曲レビューと今後の考察〜

 題名の通り、HITCHHIKERを全曲聴いての感想を自分なりに書き連ねておこうと思う。実は全曲感想を書くのはKIZUNA、MIDNIGHT SUN以来である。

 記事の内容の前に、ハーフミリオン突破については触れておくべきだろう。色んな巡り合わせがあっての結果かもしれないが、デビューして5年目に迎えたキャリアハイはこれからの未来を明るくする結果だと思う。
 世の中において第一線で活躍しているアイドルやアーティスト全てが右肩上がりで売れているというわけではなく、デビューして最初だけ爆発する者もいれば、何かのヒット曲をきっかけに低迷していた成績が跳ね上がる者もいる。特にオーディション番組出身のアイドルは番組の盛り上がりを持続できるか、番組以外からファンを増やせるか…というのは難しい部分もあるため、このキャリアハイは高いハードルを飛び越えられたという事だ。
 CD売り上げだけでなくストリーミング成績やラジオ成績など、音楽市場は様々な指標で比較がされる世の中だが、CD売り上げはある意味「どれだけ物を買うファンを抱えているか、購買をめんどくさがらないファンを抱えているか」の指標でもあると個人的には思っているので、この成績が今後の大きい仕事に繋がってくれる事に期待したい。JO1も運営もファンも、ひとまずはお疲れ様でした。

 前置きはここまでにして、早速HITCHHIKERについて語っていきたい。
※自分の感じた事を素直に書くため、雑誌媒体などを読む前に書いています


タイトルについて


 まず最初に、タイトルに何故「海外」と入れたのかを説明しておこう。

 今回のHITCHHIKERだが、CDのビジュアルやコンセプト、楽曲、MVなど、要所要所に海外、特にアメリカを想起させるポイントがあると感じた。広大な大地や伸びる道路、そこを駆ける疾走感、MVに出てくるエキストラ達や左ハンドルの車。今までのシングルやアルバムには見えなかった、具体的な場所を想起させるイメージ付けがあったように感じる。CHALLENGERのタイトル曲であるBorn To Be WildのMVにもグランドキャニオンかのような広大な荒野が最後に出てきたが、その時の比ではなくさらに細かくアメリカを初めとした欧米圏のエッセンスを感じた。
 このエッセンスに関しては、昨年出演したKCON LAの経験を活かしたフィードバックと今後の活動への準備では?と考えている。日本とはまた違うアメリカ特有の観客の盛り上がりや歓声、その舞台に立った経験。そしてその年の秋にはアジアツアーを行い、言葉が違う観客を自分たちのパフォーマンスで盛り上げた経験。未開の地でのライブの経験と強烈な思い出を元に「海外の観客をもっと沸かせたい」「誰もが盛り上がれるヒット曲を出したい」「またこの地に戻ってきたい」などなど、そういった憧れや野心がコンセプトや音楽から匂って仕方がない。
 それらを裏付けるように英語字幕付きのポッドキャストの配信や海外ファン向けのキャンペーンなども始まり、韓国の音楽番組を数多く巡り、メンバーからは「アメリカでまたライブしたい」などの言葉も時折聞くようになった。KCON LAでの経験も何度も語られている。それらを踏まえ、今回のシングルはいずれ訪れるかもしれない欧米圏への挑戦を察知せざるを得ないと感じる(もう終わった話だが、これだけ海外挑戦のエッセンスを匂わせるくらいなら、MVの字幕など事前に完備するかもっと計画的に動けたのではないだろうか)。


Love seeker


作詞
Ellie Love・Masami Kakinuma・Kevin_D(D_answer)・Charlotte Wilson・CELOTRON (Decade +)
作曲
Kevin_D(D_answer)・Ddank(D_answer)・zamun(D_answer)・Charlotte Wilson・CELOTRON (Decade +)
編曲
Kevin_D(D_answer)・Ddank(D_answer)・zamun(D_answer)

 聴いた最初の感想は「RadioVisionの系譜を継ぐ曲」である。製作陣もちょうどRadioVisionに関わった方がいて、この第一印象はそれなりに的を射ていた。
 この感想に辿り着いた理由だが、まずはイントロとその他の違いだ。イントロのキャッチーさで曲の世界観をどちらも作っているが、楽曲全体を俯瞰するのであればLove seekerの方が盛り上がりの山の作り方に重きを置いている。RadioVisionは良い意味で抜け感があって楽曲自体のカロリーを抑えているが、Love seekerは「ここで盛り上がってほしい!」という意図によるウェイトが感じられる。そのウェイトの部分であったり、最後のサビの前に全体的にトーンを落としてワクワク感を誘うやり方にはVenusを少し感じた。
 意図を感じる部分を具体的に言うと、0:59の「Luv」という単語が連続する部分。もう一つは2:20からのラスト数十秒。特に後者はHAPPY UNBIRTHDAYにも同じような盛り上げ方が取り入れられており、今のJO1陣営の流行を感じる。前者に関しては振り付けがキャッチーでTikTokを初めとしたダンスチャレンジを狙っている意図もあるかもしれないが、曲中では一度しか出てこないのが特徴だ。

 また、Love seekerを聴いていてふと感じたのは、「高音をあまり感じない」という事だ。勿論純喜の高音シャウトはちゃんとあるのだが、声を張り上げる高音自体は前回のタイトル曲であるVenusと比較しても減っているし、高音を出すとしても裏声を使って抜け感を演出している。この辺りはRadioVisionにも通じる部分だろう。HIDE OUTにも似たような感想を持った。
 これは私の考察だが、高音を減らして落ち着かせる事で初見時の聴きやすさを意識したのかもしれない。また、盛り上げる上で声の高さに頼り切ってしまうのではなく、それ以外のインストや歌手自身の表現、パフォーマンスで盛り上げたいという狙いも見える。この辺りにはRadioVisionの香りがあり、この楽曲をさらに進化させた先にLove seekerがあるのかもしれない。


Test Drive


作詞
Chiaki Nagasawa、Ryo Ito、Masami Kakinuma、NATHAN、Kim HyeJung、Ronnie Icon、Kyler Niko
作曲
NATHAN、Kyler Niko、Ronnie Icon、ONE.KI、Charlotte Wilson、CELOTRON (Decade+)、Taneisha Jackson、Hwang Jaehyun、XERRY、SEOA、Lee Beomhun、Elum
編曲
NATHAN、Lee Beomhun

 Test Driveに関しては以前記事にしており、下記を読んでもらうのが一番早いのでこちらを是非。ジェットコースターのように盛り上げながらも聴かせどころにはしっかりと仕掛けを巡らせて劇的な楽曲となっている。

 楽曲単体で見るのであれば、Test Driveがタイトル曲になっても全くおかしくなかったと思う。というか、過去のJO1ならTest Driveがタイトル曲になっていたのではないだろうか。
 そう考える理由に、タイアップがある。Test Driveは阪神タイガースの勝利時を祝う曲として明確な役割が与えられ、阪神が勝てば球場に集まる数万人が曲を聴くという大きなアドバンテージが存在する。すなわち、ファン以外に広まる速度を考えると圧倒的にTest Driveの方が「速い」のだ。
 では何故タイトル曲をLove seekerにしているのか。それは今回のシングル自体が国内での波及を目的としているのではなく、いずれまた訪れる海外での活動を視野としているからではないだろうか。紅白に2年連続出演し、国内の音楽番組は大体出演してきた。地上波のレギュラーやドラマにメンバーが出演する事も増え、主演の映画も公開された。「JO1」という単語は予想以上に世間に認知されている可能性が高い。その認知に自信を持てた事で、海外挑戦やそれを匂わせるコンセプトを打ち出し、そのコンセプトを十二分に発揮できる曲をタイトルに据えたのだろう。
 これはたらればの話だが、もしHITCHHIKERが2020〜2022年に発売されるシングルだとしたら、コロナ禍が無くてタイアップも掴めていたとしたら、その時のタイトル曲はもしかするとTest Driveだったかもしれない。


Sugar


作詞
TSINGTAO、Ryo Ito、 COME
作曲
SEAN OH、 COME、Wonder B
編曲
Wonder B、SEAN OH

 私の中ではHITCHHIKERの中で一番好きな楽曲である。他の歌手の方の名前をあえて挙げるが、これを聴いて韓国のソロ歌手であるWOODZを連想した方は少なからずいるのではないだろうか。彼が持っているスモーキー且つ甘い、そしてしっとりした雰囲気と少しばかり近いものがあったように思う(これは私個人の感想)。

 Sugarの特徴といえばやはり冒頭から聴こえる口笛だが、これまでも口笛を使った曲は出している。それはLove&Hate、Fairytaleなどだ。この2曲は楽曲の骨子となるミステリアスな世界観を演出するためのエッセンスとして口笛を用いているが、Sugarでは口笛の旋律自体をメンバーが歌う箇所もあるため、楽曲のテーマとして揺るぎない位置にあるだろう。
 また、タイトルとなっているSugar→砂糖の解釈に面白みを感じる事ができた。通常砂糖といえば「甘さ」のイメージが大部分を占めるが、この楽曲は砂糖を炙った時に液状化する様子や、炙りすぎると焦げ付いて甘さから苦味が生まれる現象を歌詞に落とし込んでいる。歌詞に並ぶ「melt」という単語や「溶け出す」「焦がして」などがその現象の過程を表現しているだろう。


Lied to you


作詞
Kana Tetsuha
作曲
Aron Bergerwall、Nick Bradley、Amanda Jerlov
編曲
aron wyme

 初見の感想を一言で表すなら、「Get Inside Me〜2024リバイバル〜」である。JO1の醸し出す温かさとアットホーム感を上手く楽曲に落としこみ、柔らかさの中に「幸せを願うだけのいい人にはなれなかったよ」を初めとした愛に影を落とす悲しさや苦しみを混ぜる事に挑戦している。
 何回か聴いてみて「面白い!」と感じたのは、楽曲内での感情表現の方法である。例えば1:08〜のラップのパートは「このままでもいいのかな」という自分の中で巡る考えを声質を活かしたラップで少しミニマムに表現しているが、その後の1:17〜からは歌うメンバーが変わって音程もいきなり上がって「友達のふりはもう限界かもしれない」と言い切っている。この楽曲の中の主人公が抱える葛藤をボリュームや音程の高さ、そして歌うメンバーの声質で表しているのではないだろうか。もしかしたら映画のインサイドアウトのように、メンバーそれぞれの声に「内気」「本音」「我慢」といった感情の役割が与えられているのかもしれない。そう思って聴いてみると、さらにこの楽曲の旨みが増してくるのではないだろうか。


Lemon Candy


作詞
Yu-ki Kokubo、YHEL、JUNKI、Jung Yonghwa
作曲
Jung Yonghwa、Park soosuk、Seo Jieun
編曲
Park soosuk、Seo Jieun

 最初にトラックリストを見た時に「ヨンファ???????マジ?????????」と声を上げてしまったのを記事を書きながら思い出した。2000年代後半〜2010年代前半にしっかりKPOPに傾倒していた私としては、アイドル戦国時代の中で輝くFTIslandとCNBLUEはとりわけ異彩を放つ二代巨頭のバンドだった。そんな思い出深いバンドのメンバーが、好きなアイドルのために曲を作ってくれるなんて、人生は何が起こるかわからないものである。JO1自身も勿論驚いて喜んだと思うが、中にはそれ以上にお母様を始めとしたご家族の方が狂喜乱舞している一家もあるのではなかろうか。

 楽曲全体の印象は艶やかであり爽やか。セクシーな雰囲気もありながらLemonの名の通り弾ける爽やかさも持つ、これから暑くなる季節にはぴったりのポップソングである。そして、このLemon Candyまで揃った時、このHITCHHIKERで提示されるサウンドが統一感もありつつ多様である事に気付かされる。
 Love seekerは盛り上がりと聴きやすさの両立、Test Driveがダイナミックとエモーショナルの両立、Sugarが甘さと苦さの両立、Lied to youが温かさと苦しさの両立、そしてLemon Candyはセクシーさと美しさの両立である(Aquaは過去に出している曲なので除外)。
 色んな要素の良いとこどりをしながら飽きないように組み立て、その最後にLemon Candyでスッキリと口直しをする。まるでコース料理の最後に出てくるデザートのように。HITCHHIKERというフルコースを締めくくるにふさわしい楽曲を提供してくれたヨンファ氏に何度もお礼を伝え、拍手を送りたい。

 また、彼はHITCHHIKER発売日に自分の仮歌を入れたLemon Candyをアップしており、自分のファンもこの楽曲に思い入れを持てるように動いていた。流石は大先輩。JO1のLemon Candyもヨンファ氏のLemon Candyも、どちらも長く愛されて記憶に残る事を願う。


Aqua


作詞
Anna Kusakawa、Itsuka、Hiyori Nara、gratia
作曲
Anna Kusakawa、Kengo Ishibashi、Osamu Fukuzawa
編曲
Kengo Ishibashi、Osamu Fukuzawa

 最後を飾るのはSoruleのタイアップソングとして先行で配信されていたAquaだ。HITCHHIKERのコンセプトや前述の5曲のまとまりを考えると、これはボーナストラックとして考えて良いだろう。

 これぞまさに「今のJO1が出せる究極のYOUNG」と言っても良いのではないだろうか。
 JO1の音楽の歴史を辿るとYOUNGを始めとした「しっとりとしつつ上品なダンス曲」は重要な立ち位置を占めている。YOUNGから始まりGO、Safety Zone、Design、Freedomなどなど。初期のJO1にとってこれらの楽曲はグループの独自性を語る上で外せないものだった。ある意味「フェーズ1」という言葉で表す事もできるだろう。それが巡りに巡ってデビューして4年、個人的には最もYOUNGに近い楽曲がパワーアップして産み落とされたのである。これはある意味JO1の音楽が4年をもって回帰し、今後はさらにパワーアップさせながらリバイバルもするぞ!という意思表明にも取れる(このリバイバルの雰囲気はLied to youにも感じられた)。

 まさにAquaこそ原点回帰を感じられる曲であり、ボーナストラックという立ち位置だとしても海外挑戦を匂わせるこのHITCHHIKERに収録されたのは、偶然か必然か。
 これは個人的な意見だが、「セクシーさもありながら美しく、上品である」というイメージはJO1がこれまで真摯にアイドル活動をしてきたからこそ得たものだ。パフォーマンスに磨きをかけ、ハイブランドのアンバサダーなどのプレッシャーのかかる仕事をしっかりこなしてきたからこそ箔がついた表現であり、これらの積み重なりがあるからこそ今でも同系統の曲がファンの間で喜ばれるのである。
 そしてこのAquaこそ、今後世界に向けて踏み出していくJO1からの「フェーズ1を忘れない」という確たる証明である。タイアップ曲だし考えすぎでは?と疑問を投げかけられても構わない。我々が思う以上にAquaには今後のJO1の指針を決める重要な役目があったのでは?と私がこれからも言い続けるだろう。


まとめ


 ここまで勢いで書き連ねてきたが、最後にもう一度題名の「海外」に触れておこう。

 今回のシングルのコンセプトや楽曲には、少なからずKCON LAの影響があると言い切って良いだろう。自分たちを知らない人たちが圧倒的に多い大陸に赴いてライブをして、日本とはまた違ったエネルギーや爆発力を感じたはずだ。そしてこれは私の勝手な考察だが、例えアウェーな現場だったとしても「ヒット曲又はヒット曲になり得る耳に馴染む曲」が一つでもあればアウェーをホームにひっくり返す事ができるのでは、とも感じたのではないだろうか。
 特に最近は目標を記入する企画やラジオなどでヒット曲を出したいという文言を以前より聞くようになった。アウェーの現場に出る中で、ヒット曲の有無で聴衆の反応やグループとしての格が変わってくる事を感じているのかもしれない。そのような影響を受けたのがLAであり、HITCHHIKERこそ「またあのアウェーに戻って今度は自分たちの色を打ち出したい」という憧れの野心の塊だと感じている。

 これに加えて少しプレッシャーをかける事を書くが、ここまで海外への憧れや香りを匂わせておいてもう海外には上陸しません〜というのは考えられない。ここまでコンセプトから地固めをしてポッドキャストなども打ち出して、メンバーもインタビューで何度も言及して、明らかに次の機会を「匂わせている」。この匂わせを感じ取ったからこそ、今年のKCON LAに出ない事をスケジュール的に察してしまったのは残念だった(この話を蒸し返してしまう事をよく思わない方もいるかもしれないが、最後まで読んでほしい)。スケジュールの内情は外野であるファンには全く分からないし、「今回は呼ばれなかった、縁が無かったんだな」と思うしかない。今更ファンが騒いだところで、LA行きの飛行機やホテルが用意されるわけでもないのだ。切り替えられる人も無理な人もどちらの気持ちも分かるし、個人が消化できればそれで良いと思う。
 だからこそ私は、単独のライブがアメリカやヨーロッパなど、未開の地で開かれる事を願う(ヨーロッパに関してはKCONがあるのでまだ一縷の望みがある)。というか、もう予定されていると思いたい。予定されていなかったらこのHITCHHIKER自体の立ち位置が私の中で曇るので、絶対にやってほしい。そして新たに欧米圏に単独で踏み出す時、成功させるためのプロセスがしっかりと積み重なって事務所のサポートが万全となっている事を願う(正直、ここまで海外圏への憧れや挑戦欲を感じさせていながらの字幕の対応などは怒られても仕方がない。やりたい事とそれに伴う準備が合致していないからだ)。ファンはお金出して曲聴いて沢山ポストするしかできないので、そこは携わる人みんな頑張ってください。

 最後にチクチク言葉を少し連ねてしまったが、これで私のHITCHHIKERレビューは幕を閉じる。前述した事を再度述べるが、このシングル自体キャリアハイを達成して、JO1というグループにさらに箔をつける記念すべきものとなった。これからの挑戦を感じさせた作品に箔が付いたのは、JO1にとっても関わったスタッフや製作陣にとっても嬉しい結果となっただろう。
 このHICTHHIKERが、今後もファンの中で長く愛され、まだJO1を知らない方々にもいつか愛される事を願う。








 最後に、おまけとして自分語りを書いておく。私がこの記事を一気に書き上げたのは、自分の考えと言葉を清算する意味も含んでいる。
 数日前だが、好きな人がラジオで話した言葉が上手く汲み取られず、違ったベクトルで受け取られ、翻訳が上手くいかないのか本心が伝わっていない様子を見た(もう終わった話かもしれないが、掘り返したと感じる方・不快になった方には申し訳ない)。私は私で自分のポストの言葉が伝わらず、言葉の面倒さを改めて感じた。
 この記事に込めたのは勿論HITCHHIKERというシングルへの賞賛もあるが、アイドルを通じて誰もが幸せになりたいはずなのに歯車が噛み合わない事がもどかしく、その感情を自分なりにぶつけたかったという思いもある。

 私はこのHITCHHIKERというシングルが好きだ。そしてJO1の音楽が好きだ。好きじゃなかったらこんな長文は書いていない。そしていつか、彼らが彼らの音楽を掲げて世界を回る時、それを少しでも近くで見守る人間になりたい。去年の夏、初めて足を運んだアメリカの地で臆さずに舞台に立ってパフォーマンスを魅せたJO1が、未だに私の目に焼きついて離れないのだ。これは今の私がJO1を追うための行動指針であり、重要なモチベーションなのである(このモチベーションに金銭が伴う保証は全く無いが!お金持ちになりたい!)。
 この行動指針が反応するような活動、それすなわち欧米圏の単独ライブであったり、未だかつて踏み入れていない場所での挑戦である。これから先のJO1がいつか、アウェーの現場を一気にホームにひっくり返し、最高潮の空気でLove seekerを披露する。そんな未来を夢見て締めとする。


ミトラ

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