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住宅街に突然"ピンクの洋館"が出現‼️〜水戸商業高校旧本館玄関〜

住宅街の中を歩いていると
突如"ピンクの洋館"が出現❗️

この建物は
県立水戸商業高等学校に保存されている
 旧本館玄関(野いばら館)🌹

1904(明治37)年に完成しました。
設計は当時の茨城県技師の駒杵勤治です。

「ベルサイユ宮殿」を模したようです。
みなさんはどう感じましたか⁇

それは別としても、明治時代にこんなにカワイイ!おしゃれ!な学校を建てたんですね…

この"ピンクの洋館"も1970(昭和45)年からはじまった同校の新築工事に伴って解体される予定だったそうです。

建物の解体を惜しむ先生や卒業生が何とか保存しようと移転先を探したりしましたが費用の面などで実現できず、結局、同校の敷地内に玄関部分だけ保存することになったようです。

設計した駒杵さんは、当時
彰考館跡にあった「県立図書館」も設計しています。

この図書館も"ピンク"です。

当時図書館で働いていた方は
「窓を左右におしあけて童話のピーターパンが顔を出しそうな雰囲気」
とメルヘンチックな表現しています。

残念ながら当時の県立図書館は1945(昭和20)年の空襲で焼けてしまいました。

建設されてから約120年が経過しようとしています。間近で見ると建物がだいぶ老朽化しているのがわかります。保存していくのは大変だと思いますが、水戸の歴史を語る建造物として残していってほしいものです…

【参考文献】
「茨城県の近代建築 東日本大震災後の状況と歴史」土田芳孝 KAI教育出版 2013
「茨城県の建築探訪」中村哲史 崙書房出版 2006
「水戸異聞」網代茂 新いばらきタイムス社 1989

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