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出店マニアが考える「いいマルシェ」

和歌山で月に一回オーガニックマーケット「コミーダリンピア」を、近くの仲間と一緒に主催・運営して3年と少しになります。
これくらい継続してなにかイベントを続けているのは初めて。

オーガニックマーケット「コミーダリンピア」3周年の日


20年近く前に道草屋を結成したころは道売りをベースにいろんなイベントやマルシェに出店していて、道売りをやめて和歌山に移住してからもいろんな街に出かけてはイベント出店をしている。
自分たちでもマルシェ(10年くらい前までは「手作り市」って呼んでたな)も何度も開催したし、年に一度のキャンプイン音楽イベントとか開催してた時期もありました。

そうなんですよ。出店マニアなんですよ。
イベント出店をするために実店舗の営業を減らしているという理由もあるくらい。
話は脱線するけれど、出店のおもしろさは実店舗の営業とはまあまあ違うところにある。いっぱい人がいるところに、どんな見た目でどんなコンテンツをぶつければヒットするのか、みたいなおもしろさがある。
お客さんに実店舗に来てもらうのとは違う発想の転換がいる。
先日こんな記事を見かけた。

B to B は狩猟
B to C は農業

お店のことだけ考えた、1週間の備忘録。加藤 信吾|LANCH Inc. 左ききの道具店

これ見たときに

出店は狩猟
店舗営業は農業

に言い換えられるなと思った。

出店暮らしを始めて早19年

話を戻すとそんなわけで、マルシェに出店したり、開催したりしてきて良かったことも悲しかったこともミスったこともいろいろ体験してきた。
これくらい体験してみると出店者の立場からも運営の立場からも、なんとなく「いいマルシェ」像みたいなものが見えてくる。
それってどんなものなのだろう?

いいマルシェ(イベント)は集客数だけでは決まらない

出店マニアと言っても一応は商売のために出店しているのだから、売上が伸びてくれないとやっぱり悲しい。
売上に直結するのがそのイベントに来る集客数。
もうこれはそう。
出店側からしたら運営にがんばってほしいし、運営側からしても最大限の努力をすべきところ。

でも実は仮に売上がそれほど伸びなくても、空間の雰囲気がよかったとか出店者同士やお客さんとの楽しい出会い・再会があったとか、そういうとき「出店してよかったなー」と思う。
やっぱり集客そのものは水物で始まってみるまでわからないし、天候にもめちゃくちゃ左右される。なので、主催する側がコントロールできるのはそういう「おもしろい場」なのか、おもしろい人たちが集まってきてくれるのか、みたいなところが大事な気がする。

子供が楽しんでるのもいいマルシェだと思う

客数と客質

客の質とか言うとほんと申し訳ないのだけれど、これはお客さんの質がいいとか悪いとか言いたいわけじゃないです。
なんかわからないんだけど、よく買ってくれる人々とあまり買わない人々がいる。
いっぱい集客数があるのに全体的にあまり売上が伸びてないとか、集客数はぼちぼちなのになぜか売上はまあまああるとか、マルシェによって明確にある。
購買意欲がわかない出店が多いとか、会場の近くで購買できる店がたくさんあるとか理由はなんかあるんだろうけど、よくわからない。同じ会場でも主催が変わるとお客さんの層が変わったりもするし。
なぜなんでしょう?

集客数と出店者の関係性

だれが出店しているのかは、そのマルシェにとってめちゃくちゃ重要だったりする。
ファンがたくさんいる人が呼べる出店者というのは存在する。
そういう出店者で構成できたマルシェは当然お客さんもたくさん来てくれる。うれしい。ありがたい。
でも、もしそんないい出店者が期待してるほどの集客数がなかったとき、もう次は来てくれないかもしれない。
逆に集客がすごくよくできてるマルシェだったら大きなイベントにしか行かないような有名店が来てくれるかもしれない。

・・・もうこのあたりは運営の腕の見せ所としか言えない。

少人数チームの功罪

オーガニックマーケット「コミーダリンピア」は、すごくすごく少人数なコアメンバーで運営している。
うちの相方と友達、事実上2人で毎月動かしている。
ぼくと友達の旦那は時々ちょこっと手伝う。
これはもう何をするにも決断が速いし、ある程度価値観が共有できているので「え、そんなことしちゃうの?」とか「なんか、なんだか」みたいなズレがあんまりない。
主催メンバーが多くなるほど、意思疎通が困難になって会議が増えたり、人間関係こじれたり、トラブったり、よく聞く話。
じゃあ、人数が少ない方がいいのかと言うと、それはそれでなんか新しい風、視点がなかったり、イベント自体が妙に閉鎖的になったり、一人の負担が多かったり。

それと主催メンバーが大人数のケースでは、ちょこちょこと人が入れ替わることがある。毎月開催みたいなマルシェをやる上では、これは熱量の維持という意味ですごく良さそう。
人間やっぱり同じことを続けてると、最初のモチベーションや熱量みたいなものはだんだんと下がってくるもの。もうこれはしょうがない。
人間だもの。
そういうときに運営メンバーがちょくちょく入れ替わると、新しく入ってきた人は当然高いモチベーションで参加してくれるので、全体の熱量がある程度キープされる。
そんなこんなでたくさんの人と何かをする方がいいのか、うちみたいに少人数でやるのかは良し悪しあってなんとも言えない。


月に一度のオーガニックマーケット「コミーダリンピア」では、お手伝いだったり視察だったりに来てくれる人も大募集しております。
和歌山のしごとくらし体験の制度を使ってもらえれば、
補助とか出て格安で来てもらえるので、興味がある方はぜひ来てみてください。
泊まれるところもあります。

こちらのフォームから直接連絡しくれてもいいです。


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