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映画『リチャード・ジュエル』観た感想

映画『リチャード・ジュエル』観ました。

感想は、、、。
イーストウッド監督、ゴメンナサイっ!!みくびってました!!

素直に面白かった!!
コレは、良作です。
ハッキリとおススメできる、見応えある映画。

実はイーストウッド監督作は重くてツマラナイかも、、、って心配してたところもある。

テーマに選ぶ題材も、物語りの展開も真面目過ぎというか。

人の世にありがちな既成概念とか、うわべだけの浅はかさ。

そういったものをじっくりと再考するべき、、、そんなメッセージが込められていることは理解するけど、何しろ重い。

上映時間も長いし。
悪く言えば説教くさい。
後味の悪さを残して、観たものへ宿題を預けるみたいなところがあるよな、という印象もあった。

だから、もしかしたらハズレ引くかも、、って思いもあったのは事実。

でも、予告とチラシで惹かれたから観ることにしたんだけど。


史実に基づく、、という物語り。
この実話ベースの話っていうのに弱いんだよね、どうも。


題材となった事件のことは聞き知ってはいた。
詳しくは知らなかったけど、きっとアメリカでは有名なのかな?

爆破テロ事件の第一発見者の警備員が容疑者としてFBIの捜査対象になったという。


この映画。
すごく地味。
長い。2時間11分。

でも、長く感じない。
淡々と物語は進むんだけど。はじめの方は退屈にさえ思えるほど。

物語りの舞台となる背景や人物像を描いておくことで伏線になるんだろうなあ、、なんて思いながら。

眠てしまう心配も微かに感じながら観てた。

それがね、だんだんと凄いことになる。

人物像、、、演技、、、演出
そんなことはもう、忘れてしまう。

ほんと、この人って、なんでそうなる!?
なぜそんなこと言ってしまう?

本気でその人の言動にイライラしたり呆れたり、同情したりしてる。

主役のリチャード・ジュエルもそうなんだけど、母親役のキャシー・ベイツったら!!

そして弁護士ワトソンのサム・ロックウェル!!
喋らない凄さ!


ホント、見応え充分。

昨今の連続ドラマみたいにドンデン返しとか、刺激的なエピソードとか、反撃・復讐劇でやり込めるとか、そう言ったやり過ぎな展開は一切ない。

けど、だからこそ、人物の発言には真に迫るものがある。

ひしひしと、ほんと、心の奥の方にグイグイくる。

ショーアップされた劇的な台詞とか、カッコつけたやりとりとかはないんだけど、それがかえって観るものには刺さる。

それがイーストウッド監督の丁寧なひたむきな仕事によるものだ、と容易に想像がつく。

だから、イーストウッド監督、ごめんなさいと言おう。

こんなに地味で展開に盛り上がりもない映画なのに
2回くらい劇場で涙出た。

人と一緒の時は大抵は我慢して泣かないんだけどね。


観る前の予想は
メディアとは?と社会に問いかける重めなアンチテーゼとか、メディアリンチになってしまいがちな今の世の中に物申す、なのかななんて思ってた。

けど、見終わった時にはそんな自分が浅はかだったと思った。

なんだろう、寺院に行けば背筋がシャンとする感じ?

畳の縁は踏まないように自然と振舞ってしまう感じ?

監督の話を正座して受け止めたくなる感じ?

丁寧に丁寧に。派手な脚色加えずに説明してもらった感じ。

コレはもう。。。。

いろんな意味で観るべき映画ですね。

すごく、自分の物事の見方も考え直させられる。

そして、温かな涙とともに、人間を信じることの尊さも改めて思える。

そんな映画でした。


長いけど、前半退屈なところもあるけど、ぜひ、観るべき映画。

おススメですね。

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