足部アーチの低下障害(ハイアーチ)について考える
こんにちは!
今回はハイアーチについてやっていきます!
内側縦アーチ上昇の発生機序
・距骨下関節内返し、ショパール関節の内返し・内転、第1リスフラン関節底屈によって起こる
・異常な内側縦アーチの上昇の原因は靭帯や筋などの静的・動的支持機構の短縮や癒着が起き、伸張性の低下や機能不全
・足部内側縦アーチの静的支持組織→三角靭帯、バネ靭帯、長・短足底靭帯
足部内側縦アーチの動的支持組織→前・後脛骨筋、長趾屈筋、下腿三頭筋、足底腱膜
・下腿三頭筋の伸張性低下により足関節背屈制限が認められると前脛骨筋よりも長腓骨筋の働きが優位となる→第1中足骨を底屈方向に強く牽引するため足部内側縦アーチが上昇しやすくなる
足部外側縦アーチ低下の発生機序
・距骨下関節・ショパール関節の内返し、外側リスフラン関節の背屈によって生じる
・足部外側縦アーチの静的支持組織→前距腓靭帯、踵腓靭帯、二分靭帯、背側立方靭帯、長・短足底靭帯
足部外側縦アーチの動的支持組織→長・短腓骨筋、小指外転筋
・距骨下関節の肢位により踵立方関節の可動性は変化する
・踵立方関節は滑りに抵抗する構造のため可動性に乏しい→背側踵立方靭帯、二分靭帯、長・短足底靭帯によって制動される(立方骨の内返し)
ハイアーチの評価
・X線では踵骨傾斜角、距骨-第1中足骨角(側面像、底背像)で評価する
・立位アライメントではthe peek-a-boo heel signが特徴的である→陽性の場合、距骨下関節の内返しやショパール関節の内返し、内転が起こっている可能性が高い
・立位アライメント評価は他にもColeman block testやフットプリントがある
非荷重位でのアライメント、可動性評価
下腿
・水平面で大腿骨内・外側顆を結んだ線と内・外果を結んだ線で評価する
距骨下関節
・ハイアーチでは距骨下関節は過度に内返しになり、外返し可動性が低下している例が多い
踵立方関節
・立方骨の外返し、内返しの評価を行う
また踵立方関節は距骨下関節の肢位の影響を受けるため、距骨下関節を内返し、外返しした際の踵立方関節の動きも確認する
リスフラン関節
・ハイアーチでは第1リスフラン関節の底屈が起こるので、背屈可動性を評価する
・第4・5中足骨の過度な背屈は外側縦アーチが低下するため、これらの底屈可動性も評価する
母趾伸展テスト
・ウィンドラス機構が働いているか確認する
ハイアーチでは足底腱膜は短縮しているため母趾伸展時の抵抗感は強く、足底腱膜の疼痛を認めることもある
筋機能検査
・長・短腓骨筋の評価を非荷重うう位と荷重位にて行う
非荷重位では足部の外返しの自動運動や抵抗運動を行い、左右差を確認する
荷重位ではカーフレイズにより距骨下関節の過度な内返しが起きていないか確認する
ハイアーチの治療
距腿関節
・下腿三頭筋の伸張性低下は距腿関節の背屈制限を起こしハイアーチに繋がるため、下腿三頭筋を腓腹筋・ヒラメ筋に分けてストレッチをする
距骨下関節・踵立方関節
・距骨下関節では距骨下関節内返し位を改善するため、三角靭帯やバネ靭帯や後脛骨筋などに直接徒手的に圧迫や伸張を行う
・踵立方関節では距骨下関節を外返し位で立方骨の外返しを行い可動性改善を図る
またタオルなどを立方骨の下に置いた状態でランジ動作を行うのもいい
外側リスフラン関節
・評価と同じく第4・5中足骨を底屈方向に動かしながら可動性を確保する
第1リスフラン関節
・評価と同じく第1中足骨を背屈方向に動かしながら可動性を確保する
いかがだったでしょうか。
ハイアーチは中々治療が難しい印象が個人的にはありますが一つ一つしっかり評価して原因を潰していきたいですね!
ではまた✋
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