heel cord障害について考える

こんにちは!

今回はheel cord障害について考えていきます!

ではいきましょう!



heel cordとは

heel cordとは下腿三頭筋、アキレス腱、踵骨、足底腱膜で構成される足関節底屈機構



では次に各部位ごとに確認していきます!



下腿三頭筋

・腓腹筋内側頭の方が筋腹は大きく、内側頭は半羽状、外側頭は羽状構造をしている

・腓腹筋はタイプⅡb線維が多いため、ダッシュやジャンプなどの推進力を生み出す

・ヒラメ筋はタイプⅠ線維が多く姿勢保持筋としての役割が強い

・足関節底屈モーメントの約93%を下腿三頭筋が担い、残りの筋(後脛骨筋、長・短腓骨筋、長母指屈筋、長趾屈筋)はわずか7%→下腿三頭筋の中でもヒラメ筋が最も筋重量や断面積が大きく、踵を最大挙上した際はヒラメ筋の方が活動が高い

・ヒラメ筋は形態としてmarginal、posterior、anteriorに区分される→marginal部はヒラメ筋の停止腱膜を緊張させ、posterior部は速い足関節運動に対応し、anterior部の外側が足関節底屈、内側が足関節の安定化に寄与している可能性が考察されている


アキレス腱

・アキレス腱は捻じれ構造であり、軽度の捻じれタイプ(24%)、中等度の捻じれタイプ(67%)、重度の捻じれタイプ(9%)に分けられる

・アキレス腱周囲組織ではパラテノンとKager‘s fat padがある

・パラテノンは血行と神経が豊富に存在している結合組織性の被膜で、パラテノンが2~3㎝伸張することでアキレス腱はスムーズに滑走することが出来る

・Kager‘s fat padはアキレス腱と長母指屈筋、踵骨に挟まれた脂肪組織である→①アキレス腱パート、②長母指屈筋パート、③踵骨滑液包パートの3つの区分けがされている


足底腱膜

・強靭な中央部分、菲薄な内・外側部分に分けられる

・立脚後期の足趾背屈により足底腱膜の緊張が高められる(ウィンドラス機構)により内側縦アーチを挙上するとともに足部の剛性を高め、too off時の推進力を生み出す

・heel strike時のshock absorberとしての役割もある

・8~25%の割合で腓腹筋内側頭の停止腱と足底腱膜の連絡、足底腱膜炎患者に対する腓腹筋内側頭の筋膜切開が有効であったといわれている→下腿三頭筋の中でも腓腹筋内側頭の緊張などが足底腱膜に影響を与える可能性がある 




heel cord障害の評価


筋腱複合体などの伸張性、滑走性

・足関節底・背屈中間位から最大背屈まで動かすと、筋腱複合体では約2㎝、アキレス腱や筋束長はそれぞれ約1㎝伸張される


・腓腹筋は二関節筋であるため膝伸展位で背屈を左右確認する


・ヒラメ筋は単関節筋であるため膝屈曲位で後足部外返し位での背屈を評価することでヒラメ筋の停止腱の伸張性を評価出来る
・その他にもアキレス腱やパラテノン、Kage‘s fat padの評価も行う


下腿三頭筋の機能不全

・一般的にはカーフレイズを用いて評価をする→膝関節の肢位を変える、足関節底屈位での内返し・外返し、踵骨に対して下方ストレスや中足部に内返しストレスを加えた時などの評価を行う


・カーフレイズが5~10回しか行えない(MMT4)症例は一歩ごとに全力を出さないといけないので正常歩行が困難になる→MMT5は片脚立位で25回



heel cord障害に対するアプローチ

・筋腱複合体(下腿三頭筋、アキレス腱)、アキレス腱周囲組織(パラテノン、Kager‘s fat pad)、足底腱膜の伸張性や滑走性の獲得が大事になる

・近年では下腿三頭筋の遠心性収縮のトレーニングが有効といわれている



いかがだったでしょうか。

今回はheel cord障害について簡単にですがまとめてみました!

ではまた✋


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