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ストーリーに吸い込まれる!九条くん誕生の秘話

 こんにちは、ミテモの大井です。現在eラーニングコンテンツの開発チームに所属していることもあり、ミテモの100講座以上あるeラーニングコンテンツを見てきました。読者の皆さまもミテモの教材を見たことがある方も多いのではないでしょうか。 
 ミテモのeラーニングコンテンツ一番の特徴は表現方法の多様さ。モーションコミックやスライド版、講師登壇、中にはドラマ仕立てのものも。今日は、新作コンテンツの中から私がディレクションを担当した「マンガで分かるクレーム対応講座」についてその魅力をたっぷりご紹介します!

「マンガで分かるクレーム対応講座」とは?

 この講座は、まるでアニメのようにマンガのコマが動いて出てくるスタイル(モーションコミック)をメインに、スライドでクレーム対応に必要な基礎知識を分かりやすく解説しています。

現場で起こりうるクレーム対応のケースがマンガで描かれており、実写ドラマのような厚みのあるストーリーになっています。

全編マンガ調の挑戦

今回一番のチャレンジは全編マンガ調で進めること。
マンガ調とはどういうことなのか、まず過去の教材と比較しながら説明したいと思います。

これまでのマンガを使った講座、たとえば「新人・若手向けビジネスeメールの書き方講座」では、扱うテーマの導入として、動画の冒頭に短時間、マンガが使われていました。動画の大半はかっちりとしたスライドで、淡々とナレーションが進行する展開になっていました。

マンガを使った講座であっても、マンガはあくまでテーマのフック(アイスブレイク的な役割)でしかなく、後半はどうしてもスライド型の教材と大差なくなってしまっていました……。マンガはきっかけ作りのツールという位置づけでした。

だけれど、マンガでも実写のケーススタディのような学びが得られることを示したい。スライドも単なる解説パートとしてのかっちりしたものではなく、見た目やナレーション原稿からマンガとのギャップを縮めていけるようにしたい。
そんな出発点から今回の講座を作成する格闘は始まりました。

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正直、サブカルオタクとして今回のようなマンガを使った教材に関われることは大変嬉しかったのですが、企画のミーティングの段階で「いいね!全編マンガ調でやってみよう!」という話が決まったときは、内心(まじかよ……)と思っていました(笑)

誰もやったことがない、しかも配属されて1か月の私がディレクターでいいのか!と不安だったことを覚えています(笑)

(その不安はすぐに仕事の楽しさやワクワク感の方が勝ってなくなってしまうのですが……(笑))

全編マンガ調の3つの壁

上記で説明したような全編マンガ調の講座を作る際、難所が大きく3点あります。

1.スライドとマンガとの温度差をなくし、どちらも同じテンポ感にすること
2.学習内容の解説の役割にあったスライドが硬くなりすぎない、かつ内容が薄くならないようにしながらマンガ調にしていくこと
3.いままでスライド:マンガ=7:3のところを、スライド:マンガ=5:5位になるように、マンガにも学習内容の重みを付け、スライドに頼りすぎずマンガでも表現していく必要があること

この3点をクリアするために約5か月かかりました。その過程でマンガチームや編集担当者が積み重ねた新しい工夫や努力がたっぷり詰まっています。
その軌跡の中で、ここを聞いてほしい!というところを今回まとめてみました。

マンガの一部と化したスライドたち

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冒頭にもお伝えしましたが、これまでのマンガ教材だとどうしてもマンガがそのテーマの導入、アイスブレイク的な役割になっていました。話を少し膨らませたらスライドにパスして、きちっとしたナレーションで内容が進行していく。

マンガに寄せたとしても、マンガの登場人物がナレーションの声を担当する程度で、かっちりとしたスライドで進行まですることはありませんでした。

そこで、今回スライドの扱い方の結論は、「スライドはモブが技の解説をするように、意気揚々とテンポよく解説するパートにしよう!」でした。
※モブとは、役名も付かないようなその他一同、一般人のこと

オタク特有の早口で分かりやすく具体的に解説してくれる口調なら、難所としていたテンポ感や学習内容が浅くなってしまうことを解消できるのではないか!(……と、私たちは本気で考えています(笑))

しかし、スライドをマンガ調に見せるといっても、肝心なのはそのデザインです。どのようなデザインにしたら、これまでのような堅いスライドの雰囲気を無くして、マンガのように見せられるのか。

ここで、今回スライドデザインに抜擢されたのが、漫画家とデザイナーの二枚看板を持つマルチデザイナーAさん。マンガも、スライドもどちらの文脈も理解できる方をアサインしました。

アサイン後に行われたシナリオ担当者・漫画担当者・スライド担当者が揃っての作戦会議は圧巻でした。マンガにもスライドデザインにも理解がある人たちだからこそ出てくるアイデアや解決案の数々。サンプルが次々と上がり、試行錯誤をしながら作り上がっていく様子に感動しました。 そうしてまとまったスライドデザインは、スライドの前面にキャラクターを出し、中身は吹き出しとコマで表現すること。さらに、映像になった時は、スライドのように左から右ではなく、マンガと同様に右から左に流れるように編集しました。

動画をご覧いただいた方はこの工夫に気づいていただけたでしょうか。おそらくマンガを読むかのようなワクワクした気持ちで、スライドパートもご覧になっていただいたのではないかと思います。

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モブの仕事量がすごい

モブがスライドパートで意気揚々と重要な内容を解説する構造になったことで、正直本講座の陰の立役者はこのモブ3人衆ではないかと思います(笑)

モブと聞くとその他一同、おまけというようなイメージがあるかと思いますが、それぞれにちゃんと口調から伝わる個性や役割があり、解説者という役割を全うしてくれました。

そして後半の悪意のクレームへの対応に場面が切り替わると、モブ3人衆ではなく、より有識者ポジションの守護霊が出てきます。

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落ち着いた声で、キャラクターを演じながらもきっちりと難しい内容を解説してくれる様はあっぱれでした……。(ちなみに私の一番の推しキャラは守護霊さんです(笑))

この点もいままでのマンガ教材と違います。
従来のマンガ教材だと、マンガパートの主人公がその後のスライドパートも解説することが多かったのに対し、今回のマンガ教材で主人公が話すのはマンガパートのみ。
マンガパートで、冷静に淡々とクレームに対応するキャラクターを作り上げることができました。

セリフはシナリオ担当者に全員分(7名)書いていただきましたが、それぞれのキャラクターの役割が全うできるようにセリフがあることで、スライドになっても、マンガの世界観が崩れることはなかったのだと思います。

影に隠されたツンデレ女子とダウナー男子の胸キュンストーリー

そして忘れてはいけないのがeラーニングコンテンツ内では22ページという歴代最高枚数を記録したマンガパート。

実際のクレーム対応を想定したストーリーや、後半への展開の切り替えなど、すべてマンガで起承転結を意識した内容が表現しています。

そしてダウナー系男子の主人公「九条」とツンデレ女子「神崎」の胸キュンストーリー。

序盤の企画ミーティングで、シナリオ制作者や編集担当者から「胸キュン要素入れよう」と言われたときは何事かと思いました(笑)

しかしただの冗談ではなく、九条と神崎の胸キュン要素がちゃんと学習項目から外れることなく、この講座の中では外せないものとなっていました。

そんな楽しい要素もあって、キャラクターがどんどんイキイキとしていく様が何よりも楽しかったです。

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さて、この講座に対する愛をありったけ語ってしまいました。
ここまで読んでいただいた方は、動画で実際に確認して頂ければ幸いです。

マンガもここまでやれるんだということを、感じていただける講座になったのではないでしょうか。
次はどんなキャラクターがどんな問題解決をしてくれるのか、次回のマンガ教材に注目です!

ここまで紹介してきた
「マンガで分かるクレーム対応講座」の詳細はこちら!
https://store.mitemo.co.jp/courses/claim_basic/

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