東北縦断地獄旅2日目
徹夜したときの浮遊感というのは強烈な睡魔と共に妙な心地よさを包含している気がする。
そんなことを思いながら夏の涼しくもない風を浴びて歩くのは寝静まった盛岡市中心部。
結局眠れないまま午前3時半を回り、そのままいてもネカフェの滞在時間が伸びて料金が増えていくだけだと思ったので思い切ってもう出発することにした。
とはいえこの時間は繁華街ですら静まっている時間だ。
行く先がないというのは自明である。
それでも5時ごろまでは何とか暇をつぶさなければいけない。
せっかくなら写活でもしながら盛岡市の中心部を歩いてみたいと思う。
盛岡駅から少し歩いたところにあるアーチ橋の開運橋に被写体力を感じたのでしばらくこの周りをうろうろしてみる。
北海道出身としては旭川の旭橋を思い出させてくれるような橋で撮っていて楽しかった。
暇つぶしもできたところで今日の列車旅が始まる。
一本目は一ノ関行きだ。
南北に長い岩手県を縦に突き抜け、一気に宮城県境手前まで進めることになる。
本当は朝の景色を十分に楽しみたいところではあったが、睡眠不足のせいで列車内ではほとんど寝て過ごしてしまい全く楽しめなかった。
ちなみにこの日は移動に時間を費やした感じだが、大半の時間で睡魔に敗北を喫しているのでこの回の撮れ高はかなり悪いということだけ先に伝えておきたい。
そしていつの間にか一ノ関までたどり着き、寝ぼけた状態のまま乗り換えた。
そして眠い目をこすり降り立ったのは仙台だった。
盛岡と仙台の間はかなりの距離があったはずなのに、これはもうセルフ浦島太郎現象と言っても差し支えないだろう(は?)
そして私はここにきて朝飯を食していないことに気づいた。
仙台といえばやはり仙台牛をはじめとした肉で間違いない。
9時からタンパク質を食らうというあまりにも最高な朝だ。
やっぱり旅において食費はケチってはいけない、そういう戒めを込めて十二分に味わって頂いた。
ただただ最高だった。
エネルギーを蓄えたところで、ここから一気に東京に向けて南進していく。
これから白石、福島、郡山、新白河、黒磯、宇都宮といった具合に比較的短距離で小刻みに乗り換えをしていく。
白河の関を越えて一気に宇都宮までやってきた。
ここからは東京に直通する列車が走っており、ついに首都圏までやってきたという実感がある。
ここからは待ち受ける列車は15両、東京ならではの圧巻の長さである。
この列車で一気に都内に攻め込みたい。
そこで私は今回初めて普通列車グリーン券を購入した。
地元北海道にも快速エアポートにuシートと呼ばれる指定席があるが、こっちはなんといっても二階建てになっていることが特筆すべき点である。
どうやら2階席の方が人気がだそうだが私は真っ先に1階席へと向かった。
一階席の方が足元の目線で景色を見れるので、ダイナミックなスピード感を体感できるのである。
東京の列車は本当に軽々と走っていく。
列車は茨城県をかすめ、埼玉県を縦断し、一気に都内へと投入していく。
この日一番の長距離を走ることになったが、赤羽で乗り換える。
今回の宿泊場所は最寄りが新小岩駅ということで、そこを目指していくことになる。
赤羽から京浜東北線、秋葉原で総武線に乗り換え、新小岩までついにやってきた。
昨年の12月以来、人生3度目の東京である。
前回までは飛行機や高速バスを使ってやってきた東京だが、ついに普通列車だけを乗り継いでここまで来てしまった。
達成感を味わいながら宿泊場所に向かう。
今回は江戸東京ホステルで3泊お世話になることにした。
どうやらカプセルホテルのような感じで、これはテンションが上がる。
宿泊者同士の距離も近そうで、個人的には最高である。
しかも料金は1泊あたり2500円と素晴らしい安さである。
財布を極限まで温存して、明日からは東京を満喫する2日間である。
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1日目の投稿から時間が経ってしまいましたが、2日目完成です!!
仙台から怒涛の乗り換えラッシュでしたが、各列車の乗車時間が短く適度に外の空気を吸えたので、長距離列車に乗り続けるよりも快適だった印象があります!!
仙台から白石行きの列車に乗りながら「これの率で東京行くのって俺だけだろうなあ」なんて思いながら乗ってたら結構たのしかったです!!
普通列車の旅って意外と面白いもんですのでぜひ皆さんも財布はヤバいけど時間はあるっていうときにやってみてはいかがでしょうか?
さあ次回は東京を遊びつくす回ですのでお楽しみに!!
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