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推しの故郷を歩いてみたらしい

まとめるまでに時間がかかってしまったので、思い出しながらの旅日記。

文化の日、それは明治天皇の誕生日……ということを行った先の神社の祭礼で思い出しました。それはさておき、今年の11月3日は金曜日。つまりは三連休初日! というわけで、ちょっとばっかし岐阜県は垂井町へ行って来ました。

というのも、11月3日にのみ見られるものがあるということで。
始発の電車に飛び乗って、連休初日のちょっと混雑する東海道新幹線と東海道線を乗り継ぎ、およそ5時間。

やってきました!戦国時代に活躍した軍師・竹中半兵衛公のお膝元、垂井町!!

駅前の銅像、今日もかっこいいね……
※以下、半兵衛公のことは失礼を承知で半兵衛さんの呼ばせていただきます。


今回のお目当ては、そんな半兵衛さんが寄進したという斎藤道三の甲冑です。
美濃國の一宮・南宮大社の宝物館で、11月3日にのみ展示されるという噂を聞いてやってきました。
駅前の観光案内所で少しお買い物をして準備万端。

駅から西へ、垂井町の名前の由来ともなった「垂井の泉」に出たら左折して跨線橋を渡って直進。15分程度歩けば南宮大社に着きます。

有名な花手水をみて参拝。
お天気もよく、七五三日和です。晴れ着姿のお子様たちが多くいらっしゃいました。

花手水

境内奥は聖武天皇の誓願の地であったり、末社があったり。

さてさて、今回のお目当ての宝物館へ!
拝観料は200円。優しい……✨



今回の企画展は「美濃の刀剣」

……うん?

並ぶ刀剣たち。そして三条宗近。

……うん????

案内をされていた観光協会の方にお話をうかがうと、何でも保存状態の問題から別の場所に寄託されたとのこと。




……マジかぁ😇
でも、そう言うことなら仕方ないね😇

ここまで来たものの、目当てのものも見られず……ならば、よし!! 観光しよう!!

こういう時の切り替えの早さは、自分でも目を見張るものがあります。


というわけで、元々観光する気満々だったけれども、本格的に垂井町を楽しむことに気持ちをシフト!
今回の目標は、ひたすらに歩く! そして楽しむ!! 

日帰りでもいいかなぁと思っていたのでホテルなんぞ取っておりませんでしたが、こうなれば話は別。帰れる気がしなくなったので予約サイトで宿も確保し、(主に時間の)後顧の憂いもありません。

南宮大社を後にして、次に向かうは朝倉山真禅院。元々は南宮大社の神宮寺だったというお寺です。ちなみに紅葉の名所らしい。

七五三で賑わう南宮大社とうって変わって、とは失礼かもしれませんが、静かで、落ち着いていて、少し秋を感じる真禅院を参拝してちょっと散策。文化財指定されている吊り鐘や三重の塔をぼんやり眺めたり。少し高い位置にあるので、町を見下ろすことができます。

鐘楼

さて、ここから北の方へ歩くこと50分くらい。
次に目指したのは岩手地区です。竹中氏陣屋跡など散策。


陣屋前にも半兵衛さんの像がいらっしゃいます。こっちのは肖像画寄りの半兵衛さん。ちなみに駅前の半兵衛さんは、後に黒田長政に伝わった一ノ谷兜姿です。ドッチモイケメン😇

陣屋の櫓門の向こう側は幼稚園です。石垣を見て、ちょっと上がって堀を見下ろして、小さなお稲荷さんに参拝して、おもかる石を持って……ウン、そこそこ軽い……軽いヨ……😇

陣屋の隣、菁莪記念館にもお邪魔しました。ここには岩手地区に関わる資料の他、竹中家の家系図やら半兵衛さんの最期の書状(亡くなる1週間くらい前のお手紙)やらの複製などなどが展示されております。と、1つ気になるものを発見。

「弁当箱(野戦用)」

いや、弁当箱て。ランチボックス……? まじなランチボックスじゃないか!! 

野戦って、お弁当箱持っていくの? ピクニック感覚?? と混乱。このお弁当箱、何いれてたんだろう……お握りと玉子焼きとか?(そんなわけない)

そういえば、と思い出したのは「黒餅」の家紋の逸話。

――その昔、半兵衛さんは戦の際に懐に入れていた餅に矢が当たって九死に一生を得たとかなんとか。そのため、九枚笹の家紋の他に、黒餅という紋を使い始めたとか云々。

当時の侍たちがお弁当を持ち寄っていても不思議ではないかもしれない🤔
少なくともお味噌とかは持っていってたはずだものね。

菁莪記念館の隣の岩手公民館では御城印を頂けます。
去年の6月にもお邪魔しており、たまたまご対応いただいたおば様に覚えていてもらっていました。というのも、ふぅちゃん(カワウソぬい)のお陰で。
……クマと思われていたけれど🐻

???「カワウソだなんて贅沢なぬいぐるみだね。お前は今日からクマだよ」


さて、陣屋跡などからさらに奥へ5分ほど。
禅幢寺さんを参拝しました。菩提寺ということで、半兵衛さんとそのご家族(お父さんだったり奥さんだったり弟さんだったり)ご子孫のお墓がございます。
境内には小西行長のお墓もあります。



お寺を後にして、さらに少し奥の方へ。日当たりのいい場所には雪虫が大量発生しておりました……😇

半兵衛水車小屋……?



この辺りは、半兵衛さんの時代に屋敷が構えられていたところ? らしい(山城は不便だよね(*-ω-))。というのを、少し前に参加させていただいたシンポジウムで知ったもので。初めてここまでキタヨ……5分も歩いてないけど。

川のせせらぎやら、風の渡る音やらが沁みました。時代も景色に違いはあれど、これはきっと550年前と変わらないはず……

日が傾いてきたので、来た道を戻ります。最後に陣屋前の銅像と影絵でツーショット……ありがとうございました!!!!(厄介すぎるオタクの図)

厄介なオタクの図



さて、ここから目指すは駅の反対側のそのまた向こう。何度か垂井町には立ち寄らせていただいておりますが、初めて行く場所になります。

線路を越え、道を何度か渡り、東海道新幹線が過ぎるのを何本か見送って、たどり着いたのは「薬師寺」さん。
通称・業平寺というので察するところもあるかもしれませんが、平安時代前期のプレイボーイ、伊勢物語の「ある男」のモデルとされる在原業平に所縁のあるお寺さんです。

 

何でも、美濃守に任じられた業平が建立したお寺だとかで、同地で没したとも言われているんだとか。その昔、京都にある業平寺こと十輪寺というお寺で「業平のお寺は何故宮内庁の管轄にならないのか?」という疑問をぶつけた時に、「どれが本物か分からないから」というような回答を得たことがあります。今になって、納得の度合いが強くなっていく……結局、彼はどこで人生の幕を下ろしたのだろうね。

お寺の近くの「なりひら橋」


時間も時間、境内を少し見学させてもらい帰路につきました。……と、ここで門前の写真を撮っていると、ご近所のおば様に声をかけられる。

「どこから来たの?」
「在原業平が好きなの?」

京都くらいまでなら近いと思っているので、岐阜なんてもっと近い……距離感のバグを感じられないように笑顔でお話をしておりました。
「そんなに歴史に興味があるなら、荷物になるけど本持っていかない?」



……いいんですか?!?!?!?!


という訳で、不破郡の地名に関する本を頂戴しました。2冊あるからお礼なんていいのよ。と頂いた本。有り難く頂戴します!

頂いた『不破の地名』なる本

駅の方へ戻りつつ、立ち寄ったのは「タルイピアセンター」。図書館が併設されている資料館的な感じの施設です。午前中に「刀剣並んでるから、興味あったら行ってみてね」と観光協会のおじ様に教えていただいたので、立ち寄らせていただきました。まぁ、刀についてはよく分からないので、綺麗だなぁ……くらいの感想しかないのですが。ふと、「刀の展示(光の当て方とか)って、もはやグラビアだよね!」みたいなことを言って友達と盛り上がった日を思い出したり。


19時を回り、何か食べて帰りたい。そんな気持ちで駅前の居酒屋さんへ。朝からほとんど口にしていないのでお腹がすいた。そんな時に聞かれるお決まりの一言。

「お飲み物先にお伺いしますね」
「カルピスサワーで」


なぜアルコールをチョイスした?🤔
という訳で、ご当地の冷やっこ、メンチカツ、芝エビの唐揚げを所望し、何とも楽しい夜を過ごしました。

特製ラー油の乗った冷やっこ


芝エビの唐揚げ



半兵衛さん、あなたの地元はとても楽しいところですね😊

タルイピアセンターの像。
1日で町内全ての銅像を制覇!!