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お猫さまは、師匠


我が家のお猫さまに、私は憧れを持っていました。
とにかくマイペース。
でも鈍感ではない。
周囲の状況や人間や他の猫たちの様子は、しっかり分かっているけれど、それこそ「課題の分離」をちゃんとしている。
「なんだか大変そうだけれど、それはあなたの問題だね。
 ボクの今の問題は眠ること。」って。

けれど、あんまりにも私が消耗していると、さりげなく傍で丸まって寝ている。

そして甘えたくなったら「撫でて」と遠慮せず求める。
でもしつこく絡まない。

自分や周りの存在を当たり前に大切にできることに憧れていました。

まぁ、丸くて柔らかくて温かくて抱っこするのにちょうどいい大きさって
そもそも外見的に無敵ですよね。
…これは、どんなに憧れても追いつけない要素ばかり(笑)

猫との暮らし

少し前までそんなお猫さまと暮らしていました。
子どもの頃から数十年途切れることなく猫と暮らしていました。

一番たくさんいた時は、猫だけで7匹(笑)

お猫さまたちが暮らしやすいように、ってことが最優先。
ベッドの下は、猫シェルターだから物を押し込まない。
そのベッドは、お猫さまたちと一緒に寝られるようにセミダブルにしたけれど、お猫さまたちが思い思いの場所で眠るので、私は体を真っ直ぐに伸ばして眠れない。
チェストやクローゼットは、トントントンって跳び渡れるように、レイアウトを考える。
私が不在であっても、夏は昼間の一番暑い時間帯に冷房がつくようにタイマーをセット(でも冷やしすぎない温度設定で)、冬は昼下がりから床暖房がつくようにやっぱりタイマーをセット

真冬にお猫さまたちが床で伸びきって寝ている姿は、最高のご褒美。

自分の食材の買い出しを忘れても、カリカリのストックは欠かさない。
猫砂もネット通販でまとめ買い。

友だちには「猫の僕」と言われたけれど、これは猫飼いあるあるですよね?
それでも日々猫がそばにいてくれることで、最高の癒しをもらっていました。

どの子も、最期をしっかり見届けること、虹の橋を渡るのを見送ること、それが私のミッションでした。
そんな私の思いを感じ取ってくれていたのでしょう、順番に見送ってミッションコンプリートさせてくれました。 

むーみんのこと

中でもむーみんと名付けた子はスペシャルな猫でした。
6月30日に我が家に来たので、6と3で「むーみん」と母が名付けた子でした。

むーみんは、他の猫たちのお兄ちゃん的存在でした。
元気がなさそうな子がいたら、いつも傍にいる子でした。
それは、私に対しても同じて、疲れたり落ち込んだりしていると、静かに傍に寄ってきて、グリグリっとおでこを私の手や肘や脛に押し付けて、私が座っている時ならちょっと無理やりにでも膝の上に乗ってきてくれました。

ぽっちゃり体型のむーみんが膝に乗っていると、ずっしりとした重みがあるんですが、その重みがだんだんと安心感に変わっていきました。

むーみんは、言葉が分かっているように感じることが何度もありました。
「むーみんかわいいね」と言えば、「んん〜」と返事をしたり、出かける時に「行ってくるね」と声をかけるとしっかりと私の目を見てくれることもよくあって、なんとなく「はいよ〜気をつけて〜」と言ってくれているように感じました。

それに、むーみんは猫なのに、犬のように呼ぶと来てくれたので、やっぱり言葉が分かってたと思うのです。
…かなりイタイですね(笑)

先日、そんなむーみんの夢を見ました。
むーみんが坂道を歩いていたので「むーみん🎶」って呼びかけると、静かに立ち止まって振り向いて、とっとっとと私のところまできてくれました。
抱き上げると、柔らかくて温かい重みを感じて、すごく嬉しくなりました。

そんな夢から目覚めた朝は、温かな気持ちに包まれていました。

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