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佐賀・唐津 2023② - 華のおんなソロ旅 

 佐賀・唐津の旅続報です。
 
 さて、主目的は達したが、佐賀市周辺には他に見どころも多い。

 2日目朝、神野公園から20分ほど歩いて佐賀駅に向かい、バスに乗って鹿島市にある祐徳稲荷神社に向かう。路線バスで1時間半ほどだが、途中乗り降りするのは1人、2人で、終点の神社前まで乗車したのは私だけ。なんだか申し訳ないような気分だが、車窓から知らない街の風景を眺めるのも、旅の楽しみである。この神社は、日本三大稲荷のひとつでパワースポットとして有名なこともあり、結構な人出であった。メインの本殿からさらに上ると「奥の院」がある。ここからの眺めは絶景だとガイド本にあったが、今回は断念した。頂上までは手すりもないよう急な石段続きで15分ほど登ることになる。いつもなら、せっかく来たのだからと頑張るのだが、前夜、少々寝不足だったこともあり、大事を取った。これからこんなことが増えるのだろうが、まあ、仕方がない。

祐徳稲荷神社
上がれながった奥
神社遠景

 また、バスで佐賀市に昼ころ戻る。城址周辺で佐賀県立博物館、佐賀城本丸歴史館を見学。これらの立派な施設が入場無料というありがたさ。藩主、鍋島家の歴史博物館である徴古館は残念ながら休館だったが、佐賀市歴史民族館(旧古賀銀行)、大隈重信記念館、佐嘉神社は徒歩圏内で天候にも恵まれてそぞろ歩きができた。 佐嘉神社では、司馬遼太郎の短編小説にも出てくる「アームストロング砲」を間近で見ることができた。細身で黒光りしていて、なんともスタイリッシュで格好いい。幕末にあって時代の最先端の技術文明を志した、藩主、鍋島直正公のご満悦の顔が目に浮かぶようだ。大河ドラマでも「花神」(傑作!)でも出てきましたね。

アームストロング砲
博物館前のアームストロング砲

佐嘉神社の周囲にめぐらされている水路は憩いのスポット。握手をすると水が放出されるという河童など、楽しいがゆっくり佇む時間がなくて残念。

佐嘉神社周辺

 駅前大通りに出ると、白い瀟洒なビルに入った「佐賀バルーン・ミュージアム」にたどり着く。実は、この佐賀市では、毎年アジア最大級の熱気球の国際大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」が開催されているのだ。フライトシミュレーターも試してみたかったが、休日で子どもたちが多かったので遠慮した。博物館は16時30分までに入らねばならず、祐徳稲荷神社から帰って来てからの午後はハードなスケジュールだった。

 城址のお堀の周りを散策したあと、佐賀県庁の最上階で市街を見渡せるレストランでの夕食は地元のB級グルメ「シシリアン・ライス」。名前の由来はついぞわからなかったが、ひと皿にごはん、味付け肉、生野菜を盛り付け、マヨネーズとドレッシングをかけたもの。旅先でなければこんなにカロリー過多のメニューに手を出さないのであるが、まあ、今日も相当歩いたしね、と自分に言い訳(笑)。

シシリアンライス

 ここで、おひとりさま旅の食の問題にふれておきたい。私は、おひとりさま旅で一番頭を悩ますのが、この食の問題だと思っている。食べ物なんてお腹が満たされればなんでもいい、という人はよいのだが、せっかく旅行に来たのだから、ご当地グルメを楽しみたいと思うと苦労する。特に夕食である。「ソロ活女子のススメ」ではないが、私はフレンチレストランで一人でフルコースを食べたり、寿司屋のカウンターに座るのは全く平気なのだが、旅先やひとり出張先での夕食には苦労してきた。先日、島根県の松江市に行ったときのことである。県庁所在地のJR駅前だから、どこかあるだろうと思ったら甘かった。たいてい「駅ビル」には、ビジネス客を当て込んで、一人で入れて、それなりのご当地食を食べられる店はあるのだが、ここにはほとんどなく、あっても満席。駅弁でも買おうかと思ったら時間が遅くて完売。しょうがなくコンビニで間に合わせたが、このときの哀しさは忘れがたい。

 このように、いろいろ凝りているのだが、今回の一日目もまたやっちゃった。ひとり旅のときは、そこそこのシティホテルに泊まるので、夕食できるレストランもあることはある。しかし、郷土のメニューは申し訳程度の内容だったり、それなのに高かったりする場合もあるのである。どうせお金を出すなら、現地で評判のところでお薦めメニューをいただきたいと、ネットでいろいろと事前情報を得て、ある評判の店を予約していた。カウンターがあり、そこでの体験記もネットで読んでいたから、あまり好きではないのだが、料理人に話しかけられたらこんなこと言おうか、なんてちょっと考えてもいたのだが・・。連休前の夜、それぞれ個室ではあるもののグループ客が多く、ちょうど込み合っていた時、一人で作っている料理人がてんてこまい。とても話などできない。一応、名物の呼子のケンサキイカの活き造りと刺身は頼んだものの、運んできた女の子に「日本酒のお薦めは?」と聞いたら「ワタシ、お酒飲まないのでワカリマセン」。「鍋島」と「天山」ぐらい、覚えておいたら?(笑)。ひとりしかいないカウンターはなんとなく居心地悪く、30分でそそくさと出てきてしまった(それでも結構な料金だった)。ホテルのレストランで仕切り直そうかと思ったけれどどうせお値段高めだし、と結局コンビニでビールを仕入れて部屋呑み。ああ、一日目からこれか・・(涙)。唐津では、ホテルで夕食付プランを堪能できたので、今後は高くても夜はそうすることに決めた。また、松江市のときは、夕食の予約が取れなかった有名店をランチで予約していったが、なかなか良い内容だった。旅行途中の昼間ではあまりお酒が飲めないのが難点だが、それは土産にでもすればよいことだ。

佐賀市を後にして、次は、呼子唐津に移動です。