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秋のお江戸で和に浸る 2024 # 3 両国国技館 - 華のおんなソロ旅

 本日は秋の休日旅の最終日である。両国国技館で初大相撲観戦をした。一度相撲を観たかったのだが、どうせなら本場、両国でと思っていた。個人でチケットを取るのは難しそうだったので、旅行会社の現地集合、現地解散型の日帰り旅行を申し込む。事前に送付されたチケットを見ると、朝の8時半から入場可能とのこと、幕下以下の力士の取組は、9時ころから始まっている。テレビ中継などで目にするのは15時あたりからなので、この機会にその前の場内の様子もよく見ておかなければ。そこで早めに両国に向かうことにした。

 JR両国駅を出て、これも記念にとまず立ち寄ったのが、吉良上野介赤穂浪士に討ち取られた「吉良邸跡」。「みしるし洗い井戸」を中心に残されているが、当時の86分の1のスペースでしかない。

なまこ壁 が高家の格式
邸内の松坂稲荷
吉良上野介義央公 座像
邸内入口
みしるし洗いの井戸


横綱横丁
芥川龍之介のゆかりの地
時津風部屋

 JR駅を反対側に抜けると、国技館はもう目の前である。旗がたなびく中、ワクワクしながら入場。11時過ぎあたりで、まだほとんど人は入っていない。まず自席を確認した。私の席は2階のイス席向6列目、西花道の上のあたりである。思っていたより狭くはなく、土俵もよく見えた。隣の席の女性は、もうはやスナックなどを食べている。常連さんのようだ。迷子にならないよう、出入り口をよく確認して館内探検に出向く。

カラフルな旗
国技館入口


入口で
入口で
お相撲さんの出入り待ち
キャッチ画像再掲 11時半ぐらいの場内 私の席から
入口近くの優勝ケース
クレーンゲームマシン
歴代横綱
この方たちは懐かしい
カフェにて
パネル
等身大パネル
マス席
土俵をならしている
窓際にはたくさんの力士のパフォーマンス

 そうこうしているうちに、ツアーで付いている昼食の時間に。一度場外に出て、ちゃんこの専門店でちゃんこ鍋セットをいただく。

ちゃんこ霧島 
鳥もついている
ちゃんこ鍋一人前 お腹いっぱい


駅前で
駅前で
JR 両国駅


 場内に戻ってくると、いよいよ十両以上の取組である。最近の力士のことは全く知らなかったのだが、さすがに少し予習をして、優勝候補、今場所の注目力士などの名前ぐらいはおぼえてきた(大の里、今場所優勝おめでとう)。正代とか高安とか、昔なら聞かないような名も増えましたね。結局顔と名前までは一致しなかったが。

 幕内力士の土俵入りでは、観客の歓声もひときわ大きくなる。人気のある力士にかかる声は、テレビで観ているときの比ではない。連勝している力士、小柄な力士への応援が多いようなのはいかにも日本人だと思う。若い女性の嬌声も飛んでいたが、数人の力士に向かっている。ここでは「推し」は一人ではないらしい。
 幕内力士の取組は、それまでとは違って、力士の勝ちにいく気迫、土俵際でのねばりなどは段違いである。後ろからではあったが、立ち姿の大関は貫禄とオーラが並みではなく、実際に観戦した値は十二分にあった。
 いまさらながら気づいたのは、行司の恰好良さ。私はそれまで行司は一日ほとんど同じ人が務めているのだと思っていたのだが、こんなに入れ替わり立ち替わりだったのね。私が観ていた取組では土俵下に落ちた人もいて、この方たちも体を張っているのだと改めてわかった。物言いのときには、体格の良い元関取の親方たちの審判に囲まれているが、さぞかしプレッシャーじゃなかろうか。その親方たちも懐かしい名前の方が出て来ていて、久しぶりに姿を見られた。売店でレジをされたり、引退後も大変なことだ。

 というわけで、思いのほか楽しい一日を過ごすことができた。相撲は亡き父が大好きで、夕方になるとテレビをつけてよく見ていた。正直のところどこがそんなにいいのかと思っていたが、1分ほどの間に決着がつく勝負を固唾をのんで見守る醍醐味は、他に例のないものである。これからも相撲の取組を観るたび、この国技館のことを思い浮かべることだろう。

手をつかずに二本足で立つ鳥は縁起物 国技館名物やきとりはお土産に