見出し画像

イーロンマスク氏は究極の     SDG(Space Debris Generator)

 今やインターネットはEV(電気自動車)を設計・運用する上で不可欠のインフラストラクチャとなってきた。このために高速通信と地球上を漏れなくカバーするネットワークを構築することがビジネス戦略上極めて重要な要素となっている。下図は、模式的に衛星のネットワーク・スターリンク(StarLink)を示したもである。

スターリンクも模式図

 このためにイーロンマスク氏は、一万二千個の衛星で地球上のあらゆる地域をネットワークで結ぶ野心的な事業の展開を図っている。

スターリンクの12000個の衛星が飛び交う

概念図を見る限り、低軌道の地球周回軌道を1万2千個の衛星が回るというのは、いくら宇宙空間が広大であるとは言え、人類史上極めて異常な密度で衛星が密集する。
 これだけの個数になるとこれらの衛星の寿命が尽きる(軌道を修正するための燃料切れ)頃に、軌道からの離脱や大気圏への再突入のための運用は極めて大変なことになる。
 宇宙空間で、寿命前に不具合や故障する衛星も確率的に起きてしまうので制御不能になってしまう衛星も現れる。
 故障・制御不能衛星が不意に他の衛星やデブリに衝突する危険性も高まる。衝突の意味するところは、新たな宇宙ゴミ(デブリ)を多数生み出す可能性が高まることである。これは引き続いて、新たに連鎖的に生み出された宇宙ゴミによる衝突発生の大惨事のに繋がるのである。
 宇宙空間では、予期せぬ高エネルギ放射線による衛星の被ばく・故障などの危険性もある。心躍るマスク氏かも知れぬが、これを我々が見過ごしてていいものだろうか?

踊るイーロンマスク氏

問題は、このような計画の中で廃棄・故障衛星たちをどのように処分して行くのか、計画が明らかにされているのだろうか?
 もし上記の衛星の廃棄計画が存在するなら世界に明らかにして人類全体が納得すべきである。納得が無ければ計画を進めることは未来を破壊してしまうかも知れない。
 地球の周りの大空は人類共通の財産であり、この綺麗であるべき大空が無謀な計画によって一部の人間により破壊されてはならない
 唯々、祈るばかりである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?