古代の『海人(あま)』狙いはアワビの天然真珠だった!…各地で出土するアワビオコシ
上の写真は、三重県志摩半島産のアワビ(左)とアコヤガイ(右)。殻の外面に比べて,内面には美 しい真珠光沢がみられる。真珠層を形成する海生貝類として代 表的なのがアコヤガイとアワビである。
『魏志倭人伝』にも邪馬台国の台与が曹魏に白珠(真珠)5000を送ったことが記されている。『日本書紀』や『古事記』、『万葉集』にも真珠の記述が見られ、『万葉集』には真珠を詠み込んだ歌が56首含まれる。当時は「たま」「まだま」「しらたま(白玉)」などと呼ばれた。
このように古代でも珍重された『真珠』であった。
これを古代から採るために使われたのが、『アワビオコシ』(下写真)である。筆者が訪れて写真を撮ったが、弥生中期、中期後葉の『アワビオコシ』である。これは鳥取市の弥生時代の遺跡から出土したもので、鹿の角から作っている。発掘された『海人』(素潜り)の耳骨には、潜水病の特徴があるそうです。
当時真珠が貴重なものだったことを考えると、古代から『海人(アマ)』が各地にいたことも理解できる。
そうすると、『(大)海人皇子』も、かれら『海人族』の【酋長】だったかもしれません。
やはり、名は職業から来てると見るべきですよね。
現代では、鮑(アワビ)といえば高級なツマミです。
いすれにせよ、
『採ってよし、食べてよし』
と、古代人の方がリッチな生活だったようです。
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