フォローしませんか?
シェア
Mist
2017年1月29日 14:40
私のいない故郷では、今もそれぞれの暮らしが続いている。そこに私がいないという状態だけが、途切れることなく続いていって、いつか私がいたという事実だけが、額縁の風景みたいに色あせて飾られて、彼らは今日も、変わらずに生きている。憂鬱をこぼしながら週末には酒を交わし、夜と音楽に包まれながら生きている。ひょっとしてみんな、私がいなくたって平気なんじゃないか? そんな風に思う夜もあった。けれど私が望んだことだ
2017年1月14日 12:38
あなたは止まり方を知らない汽車だいつも海ぎわの深い崖の上を走っていて落下におびえながら最果てを目指しているなにも考えず向日葵のように明るい方に顔向けて生きていけたらいいのだけれどあなたは美しいものを見つけるのが上手でそうしてあなた自身も美しいけれど美しさは脆さの象徴のようでもあって私の心の中にはいつも消えかけた線香の匂いがするあなたの進む線路にはたくさんのスイッチが並べられていて