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何度も読み返している、手帳術本

毎年、新しい手帳の準備をし始めるこの時期に、必ず読み返す本があります。手帳の使い方について書かれた、所謂”手帳術”の本なのですが、見方によってはビジネス書に近いところもある一冊です。

基本的にこういう実用書はあまり読み返さないタイプなのですが、この本だけは何故か何度読んでも新しい発見があるので、1年に1度必ず読み返しては自分の手帳を振り返る…そういう1冊になっています。最早、私にとっては儀式ですね(笑)


能率手帳の流儀/野口 晴巳

その本が、こちら「能率手帳の流儀」。能率手帳の当時の会長が書かれた本です。すでに絶版となっており、私もブックオフで手に入れました。

能率手帳の、とタイトルにあるからには能率手帳の使い方について書いてある、能率手帳ユーザーのための1冊と思われるかもしれませんが、どんな手帳にも対応する手帳術となっています。実際、どんな手帳でもいいと著者自身も本著で書いており、私も能率手帳は使っていません(笑)


著者は、手帳は汚く使うべきと考えている方です。私もそれに共感しています。

手帳に書くこと。それは短い文章だったり、キーワードだったり、さまざまです。大体書きなぐっているせいもあって、本人以外は何を書きとめたのかさっぱりわからないものです。(中略)

手帳を使いこなせていなかった三十代までは、せっかく考え事に時間を費やしても、堂々巡りに終わっていました。あれこれ、考えごとに時間を費やしても、堂々巡りに終わっていました。あれこれ、考えを取り散らかすだけで思考がなかなかまとまらない。そのうち面倒くさくなって忘れてしまう。次回あわてて同じ問題に向き合っても、またゼロから考え始めなくてはならない。とても効率が悪いやりかただと思いませんか。手帳にちょっと思いついたことを書いてさえいれば、そこから思考を再開できます。

能率手帳の流儀/野口 晴巳

元々は著者の野口さんは、30代まで手帳をうまく使いこなせなかったそうです。手帳会社の社員なのに、殆ど真っ白な手帳だったと振り返ってらっしゃいます。そしてその白いページが目立つ手帳に一つ二つと書き込みを始めたのが、30代後半からとか。今では1年に2冊の手帳に、書き込む隙間が無くなるくらい書くヘビーユーザーだそう。

本には手帳に何を書いていいか分からなかった時の話や、やたら大きな目標を書いていた時の話など、著者がビジネスマンとして成長していく過程と絡めて手帳話が書かれています。

手帳にどんなことを書くべきか

望みを実行に結び付けるためには、差し当たって今日・明日何をするかということを書くことです。そしてその前提としてこれまでを振り返ることがとても大切になってきます。一日をいったいどう過ごしているのか。これまで、どう過ごしてきたのか。それを手帳に書くことによって、自分の行動が明らかになります。未来はその延長線上にあります。

能率手帳の流儀/野口晴巳

今日どう過ごしてきたのかを書き、明日何をするかということを手帳に書く。シンプルですが、とても有効だと思います。私はこの本を読んでからというもの、いつも朝食後に手帳を開いて昨日したことを記録して、今日やること、やりたいことを書くのを取り入れました。そうすると仕事を始めるときにとても頭が整理された状態からスタートすることができるんですね。仕事以外のタスクや、やりたいことも頭に入った状態で動き出すので、能率的・能動的に一日が過ごせていると感じることができるようになりました。

手帳に書くべき「計画事」

この本の中で私が気に入っている部分をもう一つ紹介します。著者は「振り返り」と併せて、手帳を使って「やりたいと思っているけれど、できないことを計画する」ことが大切とも書いています。計画を立てる際に気を付ける点について、著者は以下の3つを挙げています。

①綿密な計画は立てない
②遠大な計画は立てない
③「ねばならぬ」ではなく、「ああしたい。こうしたい」を計画する。

能率手帳の流儀/野口 晴巳

これを読んで、自分の手帳がいかに「やらなくちゃならないこと=TO DO」で溢れているか、気が付かされました。巷でよく見る手帳術はTO DOリストについて言及している物が多いですが、やらなくてはならないことを忘れないために書くことも大切ですが、やりたいけれど出来ていないことを書いて計画することで、もっと人生を豊かにすることに繋がると思います。

美容院に行きたい、この映画を観たい、子供と一緒に●●がしたい、そういう計画を手帳に入れれば、きっと毎日も時間に追われる一日の積み重ねから、もっと意味のある満ち足りたものになる、そんな気がしませんか?

気になった方は是非、読んでみてくださいね。ブックオフやフリマアプリで割と簡単にお安い物を見つけることができると思います。


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