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源夢さんの置手紙

In order to 異国語を使いきれずに 名詞、動詞をあてがって 汗をかいて 夜更けに 目が覚める You order to~ Erthquake 人災か 天災か うつろいのなかで 必然の Be動詞が何かを 自問している

    • 地図

      描いてもらった 地図を 持ち合わせていない 立っている位置も 来た道も 分からない 言葉が見つからない あなたの姿が 見えない 其処が 地図の町だと気づくのは 時が去ってからのことだ 一人一人が去っていく  そして 一人一人がやってくる その風景を見ながら 此処があなたの棲んでいる 町であることを知る

      • 源夢さんの置手紙

        その点が何の名残なのかは知るよしもなかったが、書き記した人にすれば別れを告げる一言だったのだろう、と思いながら通りすぎ、歩きながらも、その点になっている文字のことが消え去らないのだった。 そうして歩いているうちに、その三つの点が、遠い昔に書き残した自分のことのように思えてくる不思議に、もう振り返ることをせず、街角を通り抜けた。

        • 源夢さんの置手紙

          点 通りすがり、ふと道端の白壁に残っている落書きに目がとまる。 風雨に打たれた文字の所々が消えかかって、読み取れない言葉の端はしを繋いでみる。 うつむき加減の脳裏に、言葉の意味とは無関係の妙に懐かしい香りがこみ上げてくる。 壁から目を離して歩いてきた道の奥を眺めると、誰もいない昼下がりの空気がまどろんでいる。 再度、落書きに目を落とすと、 「さよなら・・・」とまではなんとか読み取れるが、その他にはかろうじて三つの点が残っているだけだった。

        源夢さんの置手紙