婦人科検診を受けたら、子宮頸部異形成と診断された話(1)

30代も半ばに差し掛かり、体調面でいくつか不調が出始めた2020年。10月後半、会社で義務づけられている健康診断を受ける際に、オプションになっている婦人科検診を付けた。

健康診断当日。まるでホテルのラウンジのような豪華な健診クリニックに驚いた。いつもは健保組合の診療センターを利用していたけれど、コロナの影響で最寄りの健診クリニックで受診ができた。コロナ禍の恩恵を受けた気分だった。

血圧・身体測定から採血、内科、聴力などいつも通りの内容で進んだ。そして、婦人科検診。自動で動く椅子に驚き、触診と綿棒のようなもので子宮頸部の細胞を取ったり(インフルエンザの検査のようなイメージで全く痛くない)、胸の超音波検診では右胸だけ時間がかかって不安になったものの、あっさりと終了。きれいな待合スペースでセルフサービスのお茶をいただいて、帰宅した。朝から何も水分を摂っていなかったので、意外と喉が乾いていた。

翌週、知らない番号から着信があった。前の健診クリニックからだった。全体の検査結果に先立って伝えたいことがあるという。私は真っ先に、乳がんかなと思った。しかし、伝えられたのは予想もしていなかったことだった。

「子宮頸がん検査で異常が見られたので、すぐに精密検査の予約をお願いします」

その電話口で、クリニックが提携している総合病院の婦人科の予約を取った。自分がどういった状態なのか全くわからないので、とりあえずインターネットで検索をした。最悪の場合までを含めて色々なページを読んだ。仕事が手につかなかった。

数週間後、隣町の総合病院で精密検査を受けた。膣の中に検査器具を入れて、いろいろ見られているようだった。最後に、視診で異常がありそうな部分を顕微鏡で詳細に見るため、子宮頸部の細胞を何箇所か採取した。少し痛むかも、と事前に伝えられていたが、これがなかなか例えるのが難しい痛さだった。そしてとても長く感じた。7〜8箇所、採られたように思う。結果を聞くため、2週間後の予約を取りこの日は終了。精神的に疲れてしまい、平日だったが丸一日有給を取れてよかったと思った。

病院から出て、周りをのんびり散歩しながら美味しいランチを食べて帰宅。眠気がひどく、夜までずっと眠ってしまったように思う。その後はつかの間、病気のことも検査のことも忘れて、忘れたふりをしていつも通りの日々を過ごした。


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若い女の子たち、婦人科検診は定期的に受けて欲しい。という思いを抱えながら、ゆっくりと書き残していきたいと思う。

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