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3種類のクラフト味噌が、食卓を変える

家族の味噌汁は偉大だ。料理として完璧ではないのに、食卓の方向性を形成してしまうし、五臓六腑をホッと落ち着かせてくれる。なんと愛おしい。

わが家では、大根の赤だしをよく食べた。東京に引っ越した今でも、赤だしを飲むと、家族と食べた昼食の光景と古い店舗の匂いが漂ってくる。

心のベストテン第一位を聞かれたら「大根の赤だし」と答えるのは変わらないけれど、ここ数年で明らかに出会っている。新たな味噌汁に。

自宅生活が増えた最近は、へそくりのように貯めたクラフト味噌(25種類)を、献立と気分に合わせてチョイスし、悦に浸る趣味を見つけた。

だまされたと思って試してほしいのが、タイプの異なる本気の味噌を3種類以上ストックすること。できれば、⑴ 信州味噌のようなコクのある米味噌、⑵ 麹の量が多い米 or 麦味噌、⑶ 酸味のある八丁味噌 or 赤だしが良い。

メインで使用する味噌を決めつつ、揚げ物には八丁味噌、朝食は優しく甘い味噌など、選ぶことを楽しんでほしい。

味噌の使い分けリズムができると、食材の組み合わせも変えたくなるし、味噌汁も単調ではなくなる。そして、日本の醸造文化と職人は本当にすごいと実感すると思う。これほどまでに、多様なおいしさがあるのかと。

願わくば、「この人の味噌が食べたい」と思える味噌屋をインターネットで探して、意志を持って消費してみてほしい。そうしたら、あなたも調味料沼の仲間です。ようこそ。

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2020年4月。世界中が平穏と経済復興を祈りながら、自分自身も健やかな生活を息切れしないよう続けている。これから生まれる経済と文化は、誰かに任せず、自分たちが話し合って、常に良い方向を考えなくちゃいけない。僕は食と作り手の範囲で信じるものを信じていきたい。

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