題名のない展覧会 ―栃木県立美術館 50年のキセキ 栃木県立美術館
栃木県立美術館では開館50周年を記念して「題名のない展覧会 ―栃木県立美術館 50年のキセキ」が開催されています。2022年6月26日まで。
プロローグ 「白亜と鏡の美の殿堂」―美術館誕生!
Ⅰ コレクション「ゼロ」からの出発
Ⅱ 調査研究から展覧会へ
飯塚琅玕斎と重要無形文化財保持者セクション。鈴木さとみ学芸員により当時企画担当された展示と作品が紹介されています。
菊川京三セクション。当時企画担当されたのは志田康宏学芸員です。
女性アーティストたちセクション。ジェンダーに関する日本の美術館での展示として重要な「奔る女たち」「前衛の女性1950-1975」を紹介しています。小勝禮子学芸員(2015年退職)が企画担当されました。
Ⅳ 印刷物でたどる美術館のあゆみ
これまで開催された企画展ポスターを年譜形式で紹介されています。
美術館の長い歴史と、数多くの展示を行ってきた蓄積がビジュアルでわかりますね。図録や鑑賞ガイドなどの刊行物も展示紹介されています。
Ⅴ 魅せます!県美のコレクション
1階では近代に成立したジャンルである日本画と油彩画を解説しその歴史を追いつつ、栃木ゆかりの作家や作品紹介しています。工芸作品もありますね。
栃木県立美術館は多くの版画作品を所蔵しています。2階ではそれをまとめて紹介しつつ、西洋挿絵本という特徴ある作品を見せています。
「時代をうつす―2000年代栃木の美術」セクションでは栃木ゆかりの現代美術家である田中巧起さんの作品が紹介されています。
無料日である県民の日には千人の観客が訪れる盛況さで、美術館の50年を振り返る本展を見て過去に見た展示を懐かしく思い出す人もいたそうです。大阪万博直後に建設されたモダンな建物、学芸員の研究成果を重視しつつ企画された展示とそれをきっかけに収蔵につながる多くの収蔵品は重要な県の資産ですね。本展を通じて過去を振り美術館という資産の価値を再認識する一方でこの重要な資産を未来へどう継承するのか考える機会にもなりそうです。
会期:2022年4月16日(土) - 6月26日(日)
会場:栃木県立美術館(栃木県宇都宮市桜4-2-7)
休館日:月曜日
観覧料:一般800(700)円、大高生500(400)円、中学生以下無料、( )内は20名以上の団体無料日:6月11日(土)、12日(日)、15日(水・県民の日) 終了
開館時間:午前9時30分 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)
主催:栃木県立美術館
後援:朝日新聞宇都宮総局、NHK宇都宮放送局、エフエム栃木、産経新聞社、宇都宮支局、下野新聞社、東京新聞宇都宮支局、とちぎテレビ、栃木放送、日本経済新聞社宇都宮支局、毎日新聞社宇都宮支局、読売新聞宇都宮支局
*関連事業については、新型コロナウイルスの感染予防・拡散防止のため変更になる場合があります。
WEB
http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/t220416/index.html
Twitter
https://twitter.com/artpref_tochig
youtube
https://youtu.be/9q40zT4AYYs
画像はすべて許可を得て撮影・掲載したものです。無断転載はできません。
レビューとレポート
参考
【artscape 2022年06月01日号(キュレーターズノート)】「コレクション」を考える(4)──栃木県立美術館50年分のコレクションの歴史|志田康宏
https://artscape.jp/report/curator/10176608_1634.html