エシカルに生きる。

#コロナ #経済 #留学 #哲学


デンマークから帰国して、はや1ヶ月が経ちます。心の整理に時間がかかったり、見えない「やること」に追われていたり。最近やっと地に足がついた気がします。(なお時差ボケは治らない…)



(余談)
友達が24時間強制帰国物語を事細かに綴ってくれました。


絶対に一生忘れられないし、忘れたくない1日。もうずっと前の話みたいだなぁ。


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さて今日は、デンマークにいた時からずっと考えていたこと。


「帰ったら、ものを減らそう。」



ものを「所有する」ということ。


毎日使うヘアブラシも、ずっと押入れに眠っている古本も、貴方が所有しているものに変わりはない。持っているものを全部含めた範囲が「自分」とすると、すごくすごく身が重い。自分の中でエントロピー(乱雑さ)が増大しているような気分になる。


でも本当に必要なものは、そのうちの一部。たくさん使うもの。その人にとって価値のあるもの。それだけを持つのなら、秩序があり、身軽だ。シンプルだけど、その方が私は幸せだ。



デンマークにいた頃、何軒かのお宅を訪問させてもらった。毎回感性がぐらぐら揺さぶられる。どのお家も洗練されていた。配置、色合い、余白、すべてにおいてセンスがよくて。そこにあるものの一つ一つに、ちゃんと意味があった。「ものに満たされる幸せ」ではなく「洗練された空間にいる幸せ」。素敵だなって思ったし、同時にその感覚を身につけることはチャレンジングだとも思った。


ものが捨てられない性格の私、帰国後に丸2日間かけて断捨離をした。服なんて3分の1くらい減らした。体がすっと軽くなった気がする。


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経済、買い占め、消費。

今こんな状態の日本でよく聞く言葉たち。

お金を稼ぐため、命を危険に晒してまで仕事へ行かなければならない人が大勢いる。自分が命を落とすリスクや家族に移してしまう恐怖と戦いながら、満員電車に乗らなければならない人たちもいる。


「いつもの世界」ならちゃんとまわるはずの歯車が、噛み合わない。



……「いつもの世界」って何だっけ?



必要以上にものに囲まれていた私たちは、「お金を稼ぎ、ものを買う世界」が当たり前だと錯覚する。そうしないと生きられないのだと、無意識に思い込む。経済はあくまで一つの手段なのに。


ちなみにデンマークは 、経済活動を国が大きく規制している。日本とは真逆の発想でも、北欧水準の手厚い保障が受けられる。


ちがう「当たり前」があって、ちゃんと機能するんだってこと、心に留めておきたい。


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最近、経済ってモンスターみたいだなって思う。人間が生み出し、エサをたくさんあげて巨大化したモンスター。何かがきっかけで、ある日突然暴れ出し、世界中の人々を失業や飢餓に陥れる。本当はいつも存在していて、貧困の人たちを蝕んだり、環境を破壊したりしている。


いつもはなかなか襲ってこないモンスターが、こっちに牙をむいている今。時代が変わるとしたら今なんだろうなぁ。「モンスターもコロナにかかってしまえ!」って私は思っている。


利益だけを求める経済には、加担したくない。モンスターをこれ以上凶暴にさせるエサを与えたくはない。また同じ未来を作ってしまう気がするから。


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結局、エシカルに生きることに辿り着いた。


ものに満たされるのではなく、洗練された空間に生きること。

単に利益を追究するのではなく、人や環境へのよさをベースに利益を生み出す仕組みを考えること。

モンスターに、ジャンクフードではなく、ヘルシーで美味しい食べ物を与えること。



このシンプルな世界に価値を見出す。そのために必要なセンスや方法を身につける。それが、21世紀を生きる私たちを、本当の意味で「豊か」にしてくれると思う。



さあ、クリティカルシンキングだ。当たり前を疑って、変えよう。そのために私はもっといろんなことを学びたい。いろんな人と話がしたい。



突然の帰国に落ち込んでいた私へ。デンマークではなく日本で学ぶのも、なかなかチャレンジングで楽しそうじゃない?



(おしまい)

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