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まんがを描いていたら首をいわしたので描き方を丸ごと変えてみる(4)

月に100枚まんがを描いていた人が、姿勢が悪かったために首をいわして、その恰好のままでまんが描いちゃダメと言われたので更生しかかっている話。その4。

首は全然痛くないのだが、首につながってるボディの方はゴリゴリに痛い。痛いところをかばうのが人情というものだが、あいててて、と背中を丸めて腕をかばって抱きこむと、なんと本来の患部である首に悪い。背中を丸めるとアゴが出るから。つまり余計痛い。

ひどい。腕が痛いときに いて! と言いながら背筋伸ばすとか、反射的にはできないよー。

ひいひい言いながら背筋を伸ばして痛みが治まるのを待つので、ちょっとしたミーアキャットかニホンザルである。

さて、風呂に入っていてひらめいた、板タブを利用する首に負担のかからない姿勢は、こんな感じ。

お医者さんからはなんとOKが出た。
・必ず直角に座って、首を前にださない。
・腕を持ち上げない。肘掛けからはずさない。
のであれば、短い時間なら描いてもいいよ、とのこと。
まあ、その前に、「おまえまだ薬だしてから4日目やんけ、なんできたんや……」とバカを見る目で見られたが気にしない。

この姿勢を思いつくまでの3日間、気持ちが不安定で不意に泣き出したりしてたので、まんがが描けるようになるのであればお医者さんの白い目とかもうどうでもいい。

さっさと板タブを買う。ワコムさん仕事早くてすぐ届いた。理想の状態のためにはタブメイトが足らなかったが、そこはまあおいおいだよね、とまたまんがが描けるという期待で心も穏やか。

「これこれこのような姿勢であればいずれは描けるようになりそうです!(今は無理)」

と、最終回をのばしてもらったほうじゃない雑誌の編集さんに伝えたところ、連載2回目だったアレが休めないことになってしまったのだった。
アレ?

慣れない姿勢と慣れない板タブで、8ページ描いた。1週間かかった。

痛かった。全然描けない。1日6時間描いても全然進まない。痛いししびれるし進まないことのいらだち恐怖、まともに描けてない線、これ載るの? 土気色になりながら描いた。なんとか提出した。

あとで、お医者さんに、絵を描いてもいい短い時間ってどれくらいですかって聞いた。6時間描いてた時あんまり痛くて痛み止めも効かない感じだったから。

「んー1時間かな」
「休憩を挟む感じで?」
「うん、1時間を何回かに分けるといいんじゃない」
「!?」

つまり、短い時間とは、1日1時間だった。6時間やってた。6時間って短くなかった。休憩入れてたのでアリかと思ってた……。

普段どれくらい描いてるの、って言われたので、忙しい時は18時間くらいですかね、って言ったら、今は1時間ね、って言われた。

そんなんではコンテ(ネームのことをわたしはそう呼んでいる)もできないではないか!(ネタだしからフルデジタル派)

ちょっとまんがが遠のいた……。

つづく。
次は、消せない癖。


健康第一 首をやり、開腹手術をして、また検査で引っかかったり風邪をひいたりで、なにはともあれ健康がほしい! サポートいただきましたらこつこつ体力づくりするために使わせてもらいますね。ありがとうございます!