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(5)まんがを描いていたら首をいわしたので描き方を丸ごと変えてみる

タイトル長かったので、ナンバリングを先頭に出してみた。
月に100枚まんがを描いていた人が、姿勢が悪かったために首をいわして、まんがの描き方から仕事の仕方までまるごと変えることになりそうな話。その5です。

癖がなおらない。

デスクに寄せて置いたカフェテーブルに、iPadなど用の三脚をおいて、そこにタブレットをいいかんじに立てかけて、肘を肘掛けに置いたまま描く。目線は顔と正対させたモニターへ。座り方は耳と首の付け根を結ぶ線がまっすぐになるように骨盤をたてる。

そうやって姿勢を整えてはじめて、ようやく描き始められる。
正直しんどい。

今までのような線やらスピードやらにこだわるとストレスが強すぎるので、一旦わすれることにする。具体的には、違う設定のペンを使い、「違ってて当たり前」にしてみた。考え方の切り口を変える作戦だ。

それから、ゆるされた1日1時間を有効に使おうと、いわゆるワンドロを思いつく。noteにもまとめた、リハビリワンドロだ。構図を決めるところから、1時間以内で描いてみる。お題的なゆるいしばりは必要だろうと思って、「猫と男性」にした。最初に描いたからだ。

できあがった絵は、本当は、手指のコントロールが効かなくてぶるぶるしているだけなのだが、今までと違うタッチがむしろ楽しい。こりゃいいぞ、と思った。もともとカット的なものが苦手だったから、これを機に得意にできたらいいな、と、とても前向きな気持ちになれた。

が、腕と背中がじわじわと痛い。
3日目には無視できないくらいになってきた。痛み止めは飲んでいる。

ふと手元を見下ろして気が付いた。肘は肘掛けにある。でも小指が。
手とタブレットの間に立ちふさがっている。いつのまにか、タブレットから手のひらの手首に近いあたりが浮き上がっていた。

肘が自由にならないなら手首を自由にしてやろう、そういう小指の強い意志を感じた。つまり、しみついた「浮かし癖」が再発したのだ。

専用のペンをタブレットに設置させる前に、無意識にすっと小指が伸びて、ワンクッション入れる。肘にしびれと痛みが走る。そのまま背中がぴきっとする。線の強弱は小指が支配する。これじゃ前とおんなじだ。

やはり、小指を封じなければ。
痛いので、絵は何日か休むことにして、わたしは秘密兵器の到着を待った。

次回、ようやくとどいたクッション。
介護用品最高です。


健康第一 首をやり、開腹手術をして、また検査で引っかかったり風邪をひいたりで、なにはともあれ健康がほしい! サポートいただきましたらこつこつ体力づくりするために使わせてもらいますね。ありがとうございます!