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呼吸に関する考える材料のまとめ

 前回まで、体に酸素を届ける方法と延命的な治療になりえる状況を、説明してきました。
 ちょっと、まとめます。

 まず、体に酸素を届ける、呼吸器系の臓器の説明。
 壺みたいな胸郭という容器に、風船の様な肺が入っていて、胸郭の大きさを変えることによって、体に空気・酸素を取り込み、最終的に小さい肺胞で血液の中に入る。という流れです。
 なので、体に酸素が取り込めなくなるのは、これらの何処かが壊れた時です。

 そして、酸素の取り込みがうまくできない時、体に酸素を届けるには、高濃度の酸素を吸ってもらうマスク類機械的に空気を押し込む人工呼吸器類。究極的には、血液を体から取り出して直接酸素を溶け込ませて、体に戻す⑦体外式膜型人工肺(エクモ)まであります。
 そして、それらの治療は、どこでもできるわけではなく、それぞれやれる施設があります。

 これらの治療を止める時は、物理的には機械類を外せば良いだけだですが、社会的にはいろいろと考える必要があります。
 それを判断する考え方として、①侵襲性(つらさ)②大掛かりさ③社会的影響の大きさ、に分けると考え易いです。

こんな感じでしょうか。

 で、もう一つ重要なことが、
 時間の問題です。
 慢性的な時にはゆっくり考えている時間があります。
 ただ、よくある状況として呼吸器をつけるかどうかを判断する時は、急に呼吸が悪くなって、医療機関に救急搬送されるか、入院中に急変して、呼吸がおかしくなる事が多いです。考える時間はほとんど無い時があります。
 なので、なんとなくでも良いので、急に悪くなった時の対応を、なんとなくで良いので、普段から考えておく必要があります。

 そんな感じです。

 次回から、栄養投与の話をします。

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