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聖なる夜:20051202

12月のある日
この街には聖なる夜がやってくるという
この夜
恋人たちは肩を寄せ合い、愛を語り明かすという…

いつも何気なく通りすぎてた場所が
今日見ると、光り輝いていた
どこかの誰かが飾ったイルミネーション
目を細めたのは
眩しかったからじゃなくて
涙が出そうになったわけでもなくて
「あなたと一緒に見たかったな」
そう心がつぶやくのを聞いて、切なくなったから

もしこの私にも
聖なる夜が訪れるなら
そのときは
ただ、あなたの隣で息をしていたいと思う
灯りを消して、ロウソクの火がゆらゆら揺れるのを2人で見るのもいいかもしれない

ロマンチックなキスなんてできなくてもいい
ただ、あなたの隣であなたの体温を
あなたの隣であなたの声を
あなたの隣であなたのすべてを感じていたい
溶けてしまったときはそのときで、
雪のかぶさった白い土に還ればいい

私にとって聖なる夜とは
ただ、あなたの隣にいること

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