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優しくしてくれた大家さんの話

リゾートバイトを始めてから、色々な方と知り合って。知り合った方全員が善人という訳ではないけれど、でもやっぱり圧倒的に優しい方に恵まれていることが多く、ありがたいなあと感じる日々です。

今回は、約2週間で辞めることになった職場の寮でお世話になった、大家さんについて書いていきます。

ここは寮というか、言わば借り上げアパート。
年季は入っているけれど、キッチン・ユニットバス(トイレ付)・洗濯機・冷蔵庫・エアコンもしっかりついている完全な個室です。

入寮した初日から、大家さんにはお家でお茶とをごちそうしてもらったり、楽しいお話を聞かせてもらったりとお世話になっていました。

(初対面の時の詳しいお話はこちらに)

その後、辞めることになり大家さんにはお世話になったからなぁ…と思い、私は外出先でお菓子を買って、家に帰ったら挨拶に行こうと考えながら、登山列車に乗っていました。

帰り道、ふと横を見ると、通路を挟んで隣側に偶然にも大家さんが!大家さんは私にすぐ気づいていたようで、私がスマホをいじっていたので声をかけるタイミングを伺ってたとのことでした。申し訳ない…。

大家さんは用事があって出掛けてきた帰り道とのことでした。
もう少し早い時間に会っていたらお昼食べられたのにねえ、とお話ししつつ、駅に着いたら突然の大雨。折角だから、と雨宿りも兼ねてお茶をすることになりました。

行った先の喫茶店は、大家さんの顔馴染みのお店だったようで、店員さんに気さくに声をかける大家さん。店員さんも気さくな方で皆でわいわいお話出来ました。大家さんも、店員さんも地元にずっといらっしゃる方々なので、そこのエリアの昔話なんかも聞けたりして楽しかったです。ずっと住んでいる方の話は貴重だし、おすすめの散歩コースなんかも教えて貰えて、勉強になりました。
※店内、コロナ対策はしっかりしています!

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私が辞めることについては、残念そうにしてくれて、「また次は良いところがみつかるよ!貴方は若いんだから大丈夫!」と、励ましてくれました。

そんなこんなでお話をしているうちに雨は止んできたので、一緒にお家まで帰りました。話をして初めて知ったのですが、大家さんはなんと80代とのこと。もうすぐひ孫さんが生まれるそうです。思っていたよりも凄く若々しく元気に見えたので、驚きました。だって、私よりもハキハキと坂道を登るんです。背筋はしゃんとしているし、とても元気だし、何だか逆にパワーを貰えました。

退寮日はまかないは貰わなかったのですが(気持ち的に…笑)、大家さんが「それならおばちゃんのところで朝ごはんを食べると良いよ!」と、言ってくださり、私はご好意に甘えることにしました。(私のご飯のことまで気にしてくれるの、本当に優しい…。)

次の朝、私は大家さんのお家にお邪魔して朝ごはんを頂きました。厚切りトースト、ゆで卵ののった野菜サラダ、焼きたてのウインナーと紅茶…
久しぶりに、喫茶店のモーニングセットのような朝ごはんを食べた気がしました。すごくおいしかったです。リゾートバイトでずっと和食系のまかないを食べていると、無性に洋食が食べたくなるため、厚切りトーストは嬉しかったです。

最後だからと、お菓子とハンカチのプレゼントを頂きました。大家さんは、いつでも誰かに何かあった時、プレゼントが出来るように、ちょっとしたギフトをいくつかストックしているそうです。そういう心遣いが出来るのが、私はとても良いなと感じました。
誰かのためを思って準備するプレゼントも素敵ですが、誰かのためにちょっとしたプレゼントをストックしておくのも、また素敵だと思いました。

リゾートバイトをしていると、短期間で色々な方と出会って別れてを繰り返すため、そういうプレゼントの心遣いは見習おうと思います。

退寮するときも、私が出るのを待っていてくれたようで、私が職場に鍵を返却するときも荷物を預かっていてくれたり、更にお昼をごちそうしてくれました。焼き茄子と大葉のお味噌汁はすごく夏らしくて、おいしくて、癒されました。家にあるものでパッとおもてなしが出来るのが、やはり「凪のお暇に出てくるおばあちゃん」みたいで素敵だなあと感じました。
駅まで送ってくれて、至れり尽くせりで申し訳ないと思ったのですが、本人は「日課のお散歩がまだだったからちょうど良いわ。」とのことで、押しつけでもなく、見返りを求めている訳でもない、心地よい善意を感じました。


入寮〜退寮まで約2週間でしたが、1番話した方でした。優しくしてくださって本当のおばあちゃんみたいで嬉しかったです。

次のお仕事が落ち着いたら、また連絡して元気にやってるということを伝えようと思います。

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