ドラフト2023 上位36人予想 9月初旬

前回、予告しました通り、今回のnoteで今年初めての上位指名予想の投稿をします。サラリーマンスカウトさんの動画でも話していますので、ネタバレしまうと同じ面々になのですが、なぜ彼らの名前を挙げたのかということについて深掘りしますので、動画を見て首を傾げた方は見てくださればと思います。適当に名前を挙げたわけではありませんので。

なお今回は、個々の球団の3巡目までの予想をするのではなく、あくまでこれまでの統計から考えていきます。まだ志望届の提出も始まったばかりですから、外さざるを得ない名前もあれば、入ってくる名前もあるでしょう。個々の球団別の予想は来月上旬に行なおうと思います。最初に文章説明を行い、その後に具体名を記しますので、先に結果だけ読みたい方は第4章まで飛んでください


1 上位指名されやすい要素

毎年ずっと書いている気もしてきましたが、マイナーチェンジし続けているのも事実ですので、色々と挙げてみます。

【全国大会・カテゴリ別代表(候補)】
➡大学生の上位指名はほとんどが該当します。全員と言っても過言ではないほどです。ただ、もし、そこに該当していなくても、六大学や東都リーグ所属であれば、上位指名の可能性が出てくるようです。

社会人は都市対抗or日本選手権に出ていないと、指名自体されないと言っていいでしょう。

高校生は甲子園に出ていると指名の可能性が上がりますが、スケール感のある選手であれば、全国大会や代表(候補)の経験がなくても上位指名されることは珍しくありません。

【身長】
右腕なら175㎝以上左腕なら170㎝以上センターラインなら170㎝以上それ以外は180㎝以上が多いです。184㎝以上あるような長身の選手は、甲子園や代表合宿の経験がなくても上位指名されやすいです。

なお、右腕なら175㎝以上と書いたのは大学生や社会人の場合であり、高校生右腕ですと180㎝(できれば184㎝)以上が必要とされる場合が多いです。

【MAX球速・50mタイム】
基本的に150km/h以上が望ましいです。特に左腕はMAX150km/h以上であれば、各種スタッツが良好であればかなりの確率で上位指名されます。右腕であれば152km/h以上から本格的に上位が見えてきますが、もちろん球速だけでなく、身長や各種スタッツ、所属リーグなども見られますので、そこだけで判断できるわけではありません。

50mは6.0以下から、上位評価されるに値する俊足という評価になってきます。5秒台となるとかなりのアピール要素です。逆に6.6以上ですと、強打者タイプであっても、球団によってはマイナス評価を受けることもあるように思われます。参考までに、一塁到達は右打者なら4.4秒以内左打者は4.0秒以内なら、俊足と判断して良いと思います。

【ポジション】
投手なら先発投手であることがほぼ必須条件。ただ、リリーフでもMAXが速く、ストレートで差し切れるほどの投手であれば、稀に上位指名されることがあります。野手はセンターラインを任されるほどの身体能力や守備力があり、打撃力も高い選手なら指名されやすいですが、どちらかというとポジションよりも、身体能力や長打力が評価されるケースがここ数年は増えています。

【報道】
スカウトや、記事内で、「1位候補」「上位候補」「3巡までに消える」などと称されている選手はやはり、実際にそのような高評価で指名されることが多く、特に大学生はかなり反映されています。高校生は正直そこまで強い関連性はないですし、社会人はそのような評価を受ける選手自体がとても少ないです。

2 ポジション別&カテゴリ別指名人数

では、過去5年の上位指名を見渡し、ポジション別指名人数を出してみます。

2018 右腕17 左腕2 捕手2 一三3 二遊8 外野4
2019 右腕17 左腕6 捕手2 一三2 二遊5 外野4
2020 右腕13 左腕8 捕手3 一三2 二遊6 外野4
2021 右腕10 左腕10  捕手4 一三1 二遊4 外野7
2022 右腕14 左腕4 捕手2 一三3 二遊5 外野8

右腕10-17名  左腕2-10名  捕手2-4名  一三1-3名  二遊4-8名  外野4-8名

ここ2年間、外野手(特に中堅手)の上位指名がとても多くなっています。逆に、減っているのは二遊間や右腕。左腕は高速左腕が多い年に増えている感じです。

捕手や一三塁に関しては、あまり上下動はありません。どちらも毎年、2~3名が上位指名されている感じです。ただ、今年は一三塁に有力選手が多いため、ここが4~5名になる可能性もありそうです。

もうひとつ、このまとめを見て予想できるのは、少なくとも、このまとめの中のポジション別の最少人数ぐらいは上位指名される可能性が高いということです。例えば今年は一三塁の選手の層が厚い反面、外野手の上位候補が少ないように感じますが、それでも4人ぐらいは上位指名されそうだということが言えるのではないでしょうか。

次に、カテゴリ別に人数をまとめてみます。(  )内は左が投手、右が野手です。

2018 高14(5・9) 大14(9・5) 社他8(5・3)
2019 高14(7・7) 大13(9・4) 社他9(7・2)
2020 高13(4・9) 大19 (13・6) 社他4(4・0)
2021 高10(5・5) 大20 (10・10)  社他6(5・1)
2022 高14(5・9) 大16(8・8) 社他6(5・1)

高投4-7名 高打5-9名 大投8-13名 大打4-10名 社投4-7名 社打0-3名

2020-2021年は大学生投手の層が厚かったり、大学生野手の需要が高まったりということをうけて、大学生の上位指名がかなり多かった2年間でしたが、昨年は減少に転じました。逆に高校生は4~5年前のような人数に戻っています。社会人(独立リーグや元MLB選手を含む)は2020年以降、これまでのような人数ではありませんが、それでも5人前後は上位指名されています。

今年に関して言えば、昨年指名された社会人の上位指名投手がなかなか結果を残せていないことと、今年の社会人投手候補よりも大学生投手のほうが魅力的なように映ることとを踏まえますと、社会人投手はひとりでも上位指名されればいい方なのでは、とも思えますが、そこまで少なかった年はありませんし、もう少し指名されるのかもしれません。

3 上位36人予想

お待たせしてすみません。では実名を挙げてみます。

前田悠伍(高・左腕)
佐々木麟太郎(高・一塁)
真鍋慧 (高・一塁)
横山聖哉(高・遊撃)
細野晴希(大・左腕)
常廣羽也斗(大・右腕)
武内夏暉(大・左腕)
西舘勇陽(大・右腕)
松本凌人(大・右腕)
西舘昂汰(大・右腕)
上田希由翔(大・三塁)
度会隆輝(社・外野)

東松快征(高・左腕)
明瀬諒介(高・一塁)
森田大翔(高・三塁)
下村海翔(大・右腕)
岩井俊介(大・右腕)
上田大河(大・右腕)
尾﨑完太(大・左腕)
高太一 (大・左腕)
古謝樹 (大・左腕)
滝田一希(大・左腕)
草加勝 (大・右腕)
廣瀬隆太(大・二塁)

日當直喜(高・右腕)
木村優人(高・右腕)
福田幸之介(高・左腕)
堀柊那 (高・捕手)
百崎蒼生(高・遊撃)
武田陸玖(高・外野?)
進藤勇也(大・捕手)
辻本倫太郎(大・遊撃)
宮崎一樹(大・外野)
中島大輔(大・外野)
古田島成龍(社・投手)
山内慧 (社・外野)

見やすいように、12人区切りで書いていますが、現時点で誰が1巡・2巡・3巡になるのか?までは予想していません。指名順の関係で、「ウチの球団が次に指名できるときには残っていないかもしれない」と思うのであれば、少し早いかなと思っていたとしても優先順位を上げてくることが考えられますので、2巡目かと思っていたら1巡目だった、というケースは毎年よく見かけます。今回であれば、4巡目かと思っていたら3巡目だった、というケースを予想することが求められていますから、シーズンをAクラスで終えた球団が3巡目で指名しそうな選手については、今後も詰めて考えていこうと思います。

今年の上位候補について考えてみますと、

大学生投手が右腕も左腕も充実
一三塁の野手の候補が多い
外野手は少ない
社会人も少ない

といった点が挙げられます。
上の人数を、それぞれ人数別に分けてみますと、

右腕10 左腕9 捕手2 一三5 二遊4 外野5

13(5・8) 20(14・6) 社他2(1・2)

3巡目で少し、外野手を多めにしてみたのは、このままだと度会選手しか外野手が指名されていないことになってしまうからで、ここは今後、見直しが入る箇所になる気もしています。あと、高校生の上位候補投手の少なさや、社会人の少なさを考えると、今年は2020年のようなカテゴリ別人数分布になるのかもしれません

下村海翔投手を2巡予想にしたのは、身長175㎝以上未満の大学生投手が上位指名されたのは2012年の小川泰弘投手以降はない(社会人を含めると2016年の山岡泰輔投手が最後)ということと、肘の手術歴があることから、1巡目はないかなと思いましたが、日米大学野球でも先発を二度、任されていることを考えると、かなり異例ですが1巡目に入ってくるかもしれません。今後の報道を待ちたいです。

あと、この予想を書き始めた時には予測していなかったですが、熊田任洋内野手(早稲田大)がプロ志望届を出しました。遊撃守備には少し不安があるという見方もありますが、六大学で2シーズン続けて打撃成績が素晴らしい選手なので、上位予想に入れてみても良いのかもと思っています。

なお、社会人野手に関しましては、かなり上位指名が少なくなっています。どちらかというと、4巡目以降で指名できるなら指名する、という方針で指名されている選手が大半になっています。今回は外野手が少なめでしたので山内選手も入れてみましたが、1ヶ月後は変わっているかもしれません。

4 おつかれさまでした!

今回はとりあえず、8月下旬の時点での予想を書いてみました。まだシーズン終了まで半月以上ありますし、ドラフトまでは2ヶ月もある時期で、まだまだ新たな上位候補は出てくるでしょうし、志望届を出す/出さない で驚かされることもあると思います。毎年、この時期はいつもワクワクしますが、今年もワクワクしています。

次回は、球団ごとの上位指名がどうなりそうか、ということについて予想してみようと思います。来月初旬には書ければと思います。それでは、今回はこの辺で!

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