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【制作記録④】田んぼに、はまってさあ大変

2023年5月17日 田植え

AM7:00
ついに慎太郎さんの奥さんにも、お迎えにきていただきまして。
本当にいろんな方のお世話になり、垂れる頭が足りなくなりそうです。
皆さん、ありがとうございます。


三留家の今年の田植えは5月13日にスタート。もう終盤戦です。

今日はサングラスの慎太郎さん。なんだかいつもと印象が違いますね。
奥さんとちょっと似合わないかもー、なんて話していたら、にんまりしながらサングラスを外してくれました。


三留家は10条植えの田植え機。乗用型では一番大きいサイズですが、大潟村の田んぼで見ると、お豆さんです。それもそのはず、田んぼ1枚1,2ha(約12,000㎡)あります。

規模が大きすぎて、よく分かりませんね?

三留家の作付面積は19ha。計算してみると、約190,000㎡です。
おなじみ東京ドームの建築面積は 46,755m²なので、東京ドーム約4個分となります。それでも大潟村の中では小さい方だとか。

お豆さん。


苗箱のあるビニールハウスと田んぼは、やや離れているので作業分担します。田植えの時に人手が必要ってこういうことかー。

この日は慎太郎さん、達也さんが田植え。並行してお母さん、弟さん、奥さんが苗を積み込み、田んぼまで運びます。

東北5月あるある、だと思っているんですが、休みは田植え。(特にGW)
親族に農家がいないので、わたし自身は経験がないんですが、学校や職場で「今週、田植えなんだよねー」と話している人がそこそこいて。

わたしの周りでは非農家は少数派だったんですよね。だからどうってわけでもないんですが。

家族で一緒に仕事ができるって素敵だなーと思います。だって会社勤めだったら、ふつう親の仕事姿なんて見れないし。親も、子どもの働く姿は見れないじゃないですか。
それに、生活しながら親子が過ごす時間と、仕事をしながら親子が過ごす時間って違うんじゃないかなーって。コロナもあって、リモートワークする人も増えたけど、それともちょっと違うような。

脱サラして新規就農を目指す人の気持ちがちょっと分かったような。そんな感じ。「正しいか、間違っているか」じゃなくて、そういう選択肢もあるよなーって。


話を田んぼに戻しまして。

写真でなんとなく伝わるでしょうか。
この日は強風どころか、爆風。正午には風速8メートルくらいはあったようで、帽子が何度も飛びそうになりました。さすが強風地帯…。頑張れ、稲。

白いのは全部根っこ。びっちり。


三留家は2ヶ所に田んぼがあって。
撮影で何度かお邪魔している田んぼは、もしかしたら、田植え機がはまってしまうかもーと。

もしそうなったら、精神・体力面どちらも削がれるから、祈っててと言われました。もちろん復帰に時間もかかります。祈ります全力で。


それではまってないのねー。


部分的にはまりやすいみたいで。タイヤがかかりやすいように、枝を放っていきます。轍を見ると明らかに沈んでますよね…。


写真を見返しながら、ふと思ったんですが、わたしは工夫とか、知恵とか。そういうものがちらっと見える一瞬というか。人らしい光景が好きなんだなー。
撮っているだけじゃ気付けなかったかも。違う方法で表現することって大事ですね。


ああ、ちなみに。
翌日、見事に朝からはまっている写真が届きましたとさ……。



そういえばー。
正直なところ、水面が静かなときを狙いたかったんですが、相手は自然なので、こういう事もあります。そう考えると、自然を相手にする、という点は写真家も農家さんも一緒ですね。

尊敬する写真家の畠山直哉さんも著書の中で以下のように記していたので、最後にちょっとご紹介します。

行為をする主体が人間の側ではなくて自然の側にある、ということですから、言ってしまうなら、写真術とは超越的な存在に行為のプロセスを委ね、人間はそこからもたらされるものを、敬意を払いつつ受け取る、ということになりますね。

 つまり写真を撮る時、人間は自然に対して受け身になる、ということです。

「話す写真ー見えないものに向かってー」著:畠山直哉



次で連載も5本目、気付けば10,000字ぐらい書いてます。(すごいー)
ではまたー。

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