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LtG Startup Studioでのチャレンジ

やっぱり「SKILLよりWILL」だった

私が新卒で入社したリクルート時代のある上司は
いつも「SKILLよりWILLや!」と言っていました。
あまりにもその言葉を連発するので、
いつしかその言葉の意味や重みが失われ(笑)社内では本人をいじるネタとなり、
時には顧客からも「WILLだけで商売しようとしているなんてあんたは甘い!」と
銀座のスナックで何度も議論になる場に立ち会いました。

それでもその上司は「SKILLよりWILL」というスタンスを
1mmも変えることはありませんでした。

僕も当時は20代前半で、
一体SKILLとWILLはどっちが大事なのだろう?
そもそもWILLを意志と言い換えているけどその翻訳は正しいのか?
P.ドラカーが言ったと言っているけど本当かな?
などと考えながらも、一旦出した答えは「どっちもないとダメだよな」
と今振り返るとつまらないことを思ったりしていました。

ただ、僕はそのブレないスタンスを持つ上司に絶大なる信頼と心から尊敬をし
今では僕が経営する会社の社外役員にも就任していただいています。
そして、今でも「SKILLよりWILLや!」と檄を飛ばし続けてもらっています。

皆さんが見たいかどうかわかりませんが、
その方のプロフィールと顔写真のリンクを一応貼っておきます(笑)

さて、あれから20年が経ち、
今年僕はWILLによって取り組んだことがあります。
それはスタートアップスタジオという場所の設立でした。
会社としてどのような意図と経緯で設立したのかは、こちらの記事をご覧ください。

記事では当社の広報にインタビューをしてもらい丁寧に編集してもらったので
当社としてこの事業に取り組む意義を言葉にしてもらっていますが事業の構想段階では社内の会議で、
会社としてどんなメリットがあるのか、
地方でやってうまくいくのかという質問を始め
厳しい指摘をたくさんもらいました。

しかし、国内にはなかなか成功事例がなく
そんな状況でまともに質問にも答えられず「〜だと思います。」「〜になるはずです。」と回答するのが精一杯でした。

そんな曖昧な答えに対して周りも不安になるし自分もイライラするし
いつしか元々あったはずの熱意が失われ
この事業を立ち上げることの意味を見失うような状況になり始めました。

そんな時、いつも「SKILLよりWILL」と言い続けていた元上司で社外役員の方が
「俺は今回の話を聞いた時に、会社として大事な事業だと思ったのに
そのことを即答でやるべきだってみんなの前で言えなかったことを後悔している」
と言われました。

僕はその言葉を聞いた時に、ハッとしました。
そうじゃない、そのことを言えなかったのは
彼の問題ではなく、僕の問題なのだと。

僕は質問に答えることで精一杯で
みんなにワクワクする気持ちを伝えることができていなかったのだと思いました。
さらに、事業が成功するかどうかわからなくても
成功するために努力をする覚悟をちゃんと伝えられていなかったのだと。

まさにWILLが欠けていたのです。

その後、自分の想いと覚悟を伝え社内で承認をとり
事業立ち上げに際して色々な人に出会い力を借りながら形にしていきました。

現在、施設がオープンして約2ヶ月が経ち、
想像していた以上のことが起きています。
この事業に共感してくれた個性豊かな運営メンバーとビジネスサポーターが
10人もこの場所に集まってくれ、その方々を通じてこの場所や三島に
何百人という人が訪れてくれています。

そして、4名の方がこの場所で新しい事業に挑戦しはじめています。
そのスピードと変化の大きさに、ワクワクしています!

さて、自分の中の長年の問いであったSKILLとWILLはどっちが大事なのか?
の答えですが、今は心からSKILLよりWILLだと言い切れます。

もちろん、WILLだけで事業は成功しません。
知識をつけ、行動し、学び続けなければなりません。
でも、WILLがなければスキルもつかないし、仲間も増えないし
困難なことを乗り越えるエネルギーも湧かないということを改めて体験できました。

社長という立場で、この経験ができたことが重要なことでした。
今回の経験を通じ、社員のWILLを削ぐようなことを絶対にしてはいけない
ということを実感できました。

社員のため、会社のため、本人のためだと思って厳しい質問をしても
結局WILLを削ぐようなことをしてはSKILLが身に付かず
結果的に失敗の確率を高めるだけだと思いました。

結果、今回の取り組みで一番成長できたのは僕です。

そして、これから続くこの事業を通して
一番成長しなければいけないのも自分だと思っています。
それが、この機会を作ってくれた会社の仲間、地域の仲間
スタートアップスタジオの事業の仲間への最大限の恩返しだと思っています。

また来年も頑張っていきます。

「SKILLよりWILL」  河田亮一

ーーー🎄🎅🎄ーーー

これは三島に関わる人達で綴るアドベントカレンダーの記事です🙂

25人それぞれが2021年にチャレンジしたことを綴っていきます!

ぜひご覧ください✨✨

ここでの発見が、2022年の何かに繋がりますように。


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