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僕の好きなアジア映画11:ビューティー・インサイド

『ビューティー・インサイド』
2015年/韓国/原題:뷰티 인사이드
監督:ペク・ジョンヨル(백종열)
出演:ハン・ヒョジュ(한효주)、パク・ソジュン(박서준)、キム・デミョン(김대명)、ト・ジハン(도지한)、ペ・ソンウ(배성우)、パク・シネ(박신혜)、イ・ボムス(이범수)、キム・サンホ(김상호)、チョン・ウヒ(천우희)、ユ・ヨンソク(유연석)、ソ・ガンジュン(서강준)、上野樹里、etc.

とにかく荒唐無稽なプロットなのです。18歳の時から(なぜ18歳からなのか、何故なのかは不明)毎朝起きるたびに違う容姿になってしまう男性のラブストーリー。年齢も性別も人種も全く異なる外見になるのだけれど、中身は同じ人間という。これを映画にするのはとても難しいだろうなぁ。

なんと123人の俳優たちが、眠りから目覚めるたびに「変化」する主人公に扮しています。

例えばパク・ソジュンはヒロインと恋におちる重要な役で、容姿が変わらないために眠らないように必死で頑張ります。

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パク・シネは主人公の男友達に「抱きたい」と思わせ、

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キム・サンホはまあコメントしづらいし、

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かと思えば『天気が良ければ訪ねていきます』のソ・ガンジュンや、

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日本からは上野樹里も、ハン・ヒョジュと心を通わせ、

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最後はユ・ヨンソク。美しいプラハで再会しハッピーな結末。

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などなど、とんでもなくバラエティに富んだ役者がひとりの主人公役として出演しています。

で、どうしても僕の場合女優さんの話になってしまうのだけど、こういう恋愛にとっては(もちろん恋愛ではなくても)非常に困難な状況にあって、戸惑いつつ愛を貫こうとして、精神を病むほどに健気なヒロインを演じているのはハン・ヒョジュです。この難しい役において、やはり彼女の透明で、まっすぐな、人生に誠実な(そう見えるだけかもですが、それが重要)存在があってこそ、荒唐無稽なラブストーリーのなかに、幾許かのリアリティーをもたらしているように思うのです。すみません。僕、彼女の大ファンなんです(笑)。

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テーマは基本的に、「大切なのは外見じゃなくて内なる美しさでしょ」っていうことなのだけど、それ自体はもちろん大事なことではあっても、ひどい言い方をすれば陳腐ではあります。しかしそのありきたりといってもいいテーマを、こういう形のありきたりではないエンターテインメントに仕上げてしまったペク・ジョンヨル監督の手腕は大いに賞賛されるべきでしょう。ペク監督は元々CM出身で、本作が長編デビューとのことですが、ポップでスタイリッシュな映像も素晴らしかったし、これ以上無い奇抜な物語を違和感のない素敵な映画として届けてくれました。

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