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「もう逃げない」ために僕は取締役を選んだ

「お前、また逃げんの?」

1年半前、前職の上司と飲んでいるときに言われた言葉です。新天地への可能性を検討している矢先の出来事でした。

「どこが逃げているんだろう」

最初はそう思いました。でも、今ならわかるんです。当時の自分は逃げようとしていたんだなって。

あれから1年半が経過して、僕は転職せず、執行役員、次いで取締役というポジションで会社を牽引する道を選びました。僕なりの覚悟であり、必ず結果を残すんだという意思表明でもあります。


改めまして、テテマーチという会社で取締役を務めている三島悠太と申します。今年の6月に取締役に就任し、日々事業や組織、そして世の中と向き合う日々を過ごしています。

本当であれば就任直後に表明したかった心境……ですが、その余裕がなくあっという間に年の瀬を迎えてしまいました(涙)。ので、2021年が終わるその前に、僕の人生の一幕を残せたらと思い、こうしてnoteをしたためることにしました。

これは「本当に迷うことがないよね」といつも言われるような人間の、迷ったり足掻いたりした足跡です。「こんなこと考えてるんだ」って思いながらちょっとでも笑って読んでもらえたら嬉しいです!

***

僕がテテマーチに入社したのは2018年2月。今から3年と10ヶ月前のことでした。

前職は新卒として入社したインターネット系の広告代理店。新規事業で立ち上がったSNSマーケティングの部署で、企業のSNS運用を担当するディレクター・プランナーとして働きました。テテマーチのメイン事業の一つであるSNS運用の魅力を知ったのも前職がきっかけです。

正直、前職での成績は悪くないほうでした。当時は社員数150人と中規模のベンチャーだった上に周囲の人々にも恵まれ、社内では何度かMVPをいただくこともありました。

結果を残せる仕事は面白いです。というのも、僕の仕事のモチベーションは、成果を出し続けること、そして期待に応え続けることでした。負け戦をするのは性分に合わず、昔から勝てる戦をするのが好きなタイプ(中学時代にサッカーでクラブチームに入ったのですが、身の丈にあった勝負ができず、失敗したのがきっかけでした)。

どの山に登るのか自分で選んで、その山を一番に登ることが生きる上での楽しみでした。だから、前職での仕事にも楽しさと喜びを感じていましたし、常に新しい刺激を求めているんだと思います。

そんな僕の考え方が変わったのは入社から2年半後のこと(内定者インターンとして学生時代からも働いていたので正しくは3年半後、ですが)。自分の成長を感じられる場面がめっきりと減ってしまったと感じるようになったことがきっかけです。


ある程度、仕事にも慣れてきて、成果を出すこともできるようになって、新しい刺激と環境をどこかで探していたのでしょう。そうして選んだのがテテマーチでした。

当時、テテマーチの社員数は10人に満たない規模。僕がちょうど10人目の社員でした。テテマーチとは前職の頃から繋がりがあり、面白い会社だなとは
思っていましたが転職先の候補ではありませんでした。

今やこんな大型セットの中でイベントを開催できるまでになりました…!

そんなときに転機が訪れます。あるとき、まだ前職に勤めていた僕と、テテマーチの創業メンバーである松重さんとで大阪で共催セミナーを開催する機会があったんです。そのセミナーを無事に終えて帰りの新幹線でテテマーチの話を聞いてみると、まあ〜面白い。

本当に小さなベンチャー企業だったので、組織や事業の拡大もこれからというところで、新しく作っていくことができますし、可能性は無限大。事業領域もこれからさらに成長するであろう同じSNS領域です。

僕は当時、SNSのプランナーとしてはある程度活躍できていましたが、事業を作る、組織を作るところまでは考えたこともなかったのでとても刺激的な話だったことも覚えています。

テテマーチが掲げるミッションやそれらを叶える構成要素には「サキダチ、ヤクダツ。」「たのもうけ」「中数精鋭」などのキーワードがあり、そういったテテマーチが目指す先にすごく共感していました。(詳細を語ると長くなるので今回は割愛します)

事業領域や組織規模、目指す世界など多くの要素に魅力を感じていた僕。そんな様子に気づいたのか、「うち、こない?」と松重がダメ押しの一言。

加えて、テテマーチ代表の上田さんがその後見せてくれた、経営計画の組織図を見てみるとそこには自分の名前があったんです。入社どころか面接だってしていないのに・・。

でも、実は当時、別の企業からもすでにオファーをいただいていました。そちらもありがたい内容で。本当に悩みました。

迷っている僕の背中を押す決め手になったのは、松重さんが僕宛てに送ってくれた一つのメッセージ。(これは僕の自慢のエピソードの1つです。一生忘れないと思う。)

メッセージはこの4倍くらいの長さでした

スクロールしてもスクロールしても終わりが見えないほどの分量のメッセージには、僕と一緒に働きたいということ、一緒に会社を成長させてほしいということが、熱い言葉で書き添えられていました。

「ああ、ここが僕の場所なんだ。」

こんな新卒に毛が生えたくらいの僕のことを真っ向から評価していただき、一緒に働きたいと強く願ってくれるテテマーチの存在がとても大切に思えたからです。

迷っていたもう一つの企業と比べると、実は条件面で大きな違いがありました(かたや大企業、かたやベンチャーだったというのが大きいです)。条件だけで決めるなら、テテマーチを選ぶことはなかったと思います。
 
それにも関わらず、このメッセージをもらってから僕はすぐにテテマーチへの入社を決断しました。あのときから僕はお金とか環境よりも、人の「熱量」が判断軸に変わったと思います。
 
「絶対に期待に応える」
強い意思を固めてテテマーチに入社。3年と10ヶ月前の出来事でした。

***

テテマーチに入ってから携わったことは、あまりに多くてもはや書ききれなくなってきました(笑)。

前職から変わらず関わっている企業のSNS運用は何百件もの数になりましたし、それに紐付いて登壇やインタビューにお誘いいただく機会も数多く。

ふくまCCOと登壇2ショット(笑)緊張してたのに楽しそう。

2021/11 オンラインカンファレンス「Social談」 モデレーター
2021/11 「Web担当者Forumミーティング2021秋」登壇
2021/11 SNS活用の課題と売り上げにつながる「ソーシャルコマース戦略」
2021/09 実利データと組み合わせてアンバサダー活動の効果を可視化 検証に必要な数字と計算式を伝授
2021/08 オルビスが編み出した、インスタ「4つの必勝パターン」大公開
2021/07 「日経クロストレンドFORUM 2021」登壇
2021/03 マーケティングカンファレンス「TSUNAGU-synergy」登壇
2021/02 doorsの公式ツイッター 改革プロジェクト発進
2021/01 多彩な表現ツールでブランドが輝く!Instagramが実現する「欲しい」を作るコミュニケーション
2021/01 宣伝会議「インスタグラムマーケティング基礎講座」講師
2020/12 「嫁」や「ゴキブリ」でSNS炎上、なぜ地雷を踏んでしまうのか
2020/11 #HOUSE OF INSTAGRAM 2020 スピーカー
2020/09 ロッテのクーリッシュ、いまだからSNSで「密」につながる:壊滅的なリアル施策の代替に

みしまゆうたのポートフォリオ(2021/12/05)

その中でもテテマーチだからできたことを挙げるなら、3つ。Twitterコミュニケーションキャンペーンツール『boite(ボワット)』のプロダクトオーナー就任、SNS時代のプロモーション企画集団『餅屋』の共同立ち上げ、新規事業である「ブランドプロデュース事業」の立ち上げです。

『boite』はテテマーチがTwitter領域のSNSマーケティング支援に参入する以前に開発したプロダクト。「Instagramを中心としたマーケティング支援」というイメージを周囲に持っていただいていた中で、事業領域を広げるきっかけにもなればと開発を行いました。

このツールの開発をきっかけにSNSマーケティング事業が加速したともいえるほど、社内にとってインパクトの大きなプロジェクトでした。

加えて、プロダクトを開発するのは僕にとっても初めての経験。本当に、それはもう本当に多くの失敗をして生まれた我が子のようなプロダクトです。開発に携わってくれる仲間や使ってくださるお客様に後悔してほしくない一心で走りました。


『餅屋』は、昨今注目を集めるインフルエンサーマーケティングにメスを入れるために始めたプロジェクトです。

企業がSNS運用を行う動きが積極的になった一方で、ただ拡散するためのインフルエンサーマーケティングが乱立していることに課題感を感じています。そこで、企業とインフルエンサーとの共創をより健全で豊かなものにしたいと願って立ち上げました。

テテマーチが誇るプランナーをハブに、SNS時代に合わせたコンテンツを企画し、広めるまでを一気通貫で担っています。


そして、最も新しいのが「ブランドプロデュース事業」。SNSマーケティングを通して得てきた知見を活かして、自社ブランドや企業のブランド開発やグロース支援などを行っていきます。

スタートしたばかりの事業ともあり、まだ実績は数多くありません。現在、心を込めて準備を進めているので続報をお待ちください。必ずびっくりさせますので!!!

……と、テテマーチに入社してからは順風満帆の人生を送っているように見えるのではないかなと思います。実際、本当に人に恵まれ、環境に恵まれ、多くの経験をさせてもらっていることは確かです。

けれど、こんな風に多くの経験をさせてもらっている最中で、僕はまたしても新しい環境に身を投じるかどうかと悩んでいました。1年半前、執行役員に就任する少し前のことです。

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テテマーチに入って2年ほどが経過した頃、僕は前述の『boite』のプロダクトオーナーや、SNSマーケティング事業部の事業責任者を兼任するなど、事業の中心で濃い経験をさせてもらっていました。

同時にさまざまな会社からも「うちに来ないか」とオファーをいただいていたんですね。登壇なんかのお声がけもあり成長を感じているタイミングだったので、この波に乗って新しい環境に移るのも良いかもしれない。そう思っていました。

数あるオファーの中でもひときわ僕が強い関心を抱いたのは、同級生が代表を務めるとあるスタートアップ。資金調達も積極的に行っており、大きな成長を果たしている企業でした。

知り合いづてに声をかけてもらったその会社は、本当に優秀な人ばかりが集まっている場所。話を聞いているだけでウズウズするような昂ぶりを感じましたし、すごく魅力的だなと素直に思いました。


トントン拍子に話は進んで、転職の意思も固まり始めたある日。前職の上司と飲みにいく機会がありました。

お互いの近況報告もそこそこに、僕は転職しようとしている話を切り出しました。そうして返ってきたのが、冒頭のフレーズです。

「お前、また逃げんの?」

僕はぽかんとしました。これまでのキャリアの中で、自分が逃げたと思うことなんて何一つないからです。

「逃げてますかね?」
「うん。だって、今の環境で一体“なにをやりきって”次にいこうとしてるの?」

この言葉は僕の心の中でずっと渦巻いていました。たしかにテテマーチでも、さらには前職でも、僕は成果を出すために邁進してきました。もちろんそれで得られた成果もありますし、それなりに達成感も感じてきました。

けれど、それによって「なにをやりきったのか」と問われると、僕には持ちうる回答がなかったんです。

組織を大きくしても、事業を大きくしても、僕のやってきたことはゴールテープを切るには至らないもの。まだ上にいける、と思いました。

とはいえ、やりきったってなんなんでしょうかね。今でも答えを探しています。新しいことばかりやってしまうので、きっと満足することは今後もなさそうですし、成功したと心の底から言えることも多くないと思います。

ただ一つだけ言えることは、その仕事に、その事業に、その組織に、誇りを持つこと。僕はそんな未来を想像しています。

***

転職を考えるのは、もうやめました。

僕自身が胸を張って「やりきった」と言えることができるまで、テテマーチに骨を埋めようと決めたからです。やりきったことがないまま歳を重ねるなんて、僕は嫌なんです。

すると不思議なことに、この出来事の2ヶ月後には「執行役員にならないか」とお誘いがありました。1年後には取締役として経営に携わるようになりました。気持ちの変化がもたらしてくれたギフトなんでしょうか。

プレイヤーから経営者へと戦うフィールドが変わった僕の日々はプレッシャーまみれ。背筋が伸びっぱなしの毎日ですが、生きている理由があるって最高に良い。

モチベーションは常に過去の自分を凌駕すること。そして、テテマーチをより良い未来へ導くこと。これらを目標に、僕はこれからもテテマーチにいるんです。

相棒でもあり戦友、タカミリホです

さて、2021年を締めくくる意味も兼ねて、僕がテテマーチに存在する理由をつらつらと書いてみました。いかがでしたか!!

2022年のテテマーチは今よりももっと社会にインパクトを与えられるような取り組みを行っていきたいと思っています。楽しみに見てください!また、一緒に戦ってくれる戦士もお待ちしてます!!

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。良いお年をお迎えください!


main photo - もろんのん
edit - 詩乃


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