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不妊治療してるけど納得いかないこと多すぎてモヤモヤしすぎてる件

タイトルの通りなんですけど、不妊治療しているにあたって感じているモヤモヤとかなんやねん! という怒りとか感じたことを書き留めておこうと思い、このnoteを書くことにしました。

子供大好きとかめちゃほしいというわけではないけど

33歳で結婚してはや7年半。時が経つのは早い。24歳の時に生理痛がひどすぎて病院に行ったら子宮内膜症と診断された私は、そこからずっとピルを飲んでいた。今でこそ結構普通になっているけど、00年代後半だとあんまり飲んでる人はいなかった。生理もコントロールできるし経血の量も減るし生理痛もほとんどなくなるしで、みんな早く気づいて飲んだらいいのに……と思ってた。でもなかなか生理のことって話せないし、自分から「ピルいいよ!!!」と声を大にしていうのもなんか難しくて、友達とそういう話題になった時におすすめするぐらいにとどまっていた。て、ピルのことは本題ではない。

結婚したらまあ子供はほしい、正確には子供はそこまで好きじゃないけど「夫との子供ならほしい」と思えたので、ピルを飲むのをやめた。しかし、一向に妊娠する気配はない。うーむ。ということで、調べるならさっさと早いほうがいいだろう、ということで不妊治療外来へと行ってみた。

卵管の検査(卵管が詰まって排卵が阻害されていないか調べる、痛い)や卵巣年齢の検査、卵子の検査、夫の精子の検査などをしてみるも、特に問題はないとの結果。検査には毎回3万とかかかり、ボディーブローのように効いてくる。

35歳、妊娠するも

基礎体温をつけてタイミング法を試すも、うんともすんとも言わねえ。3カ月やってみて、人工授精やりましょうとのことで移行。これは排卵日ぐらいに精子を注射器で取って子宮内に入れる方法。それにしたって毎回全部自費で1万単位で診察料を払うし、予約してるのに最低1時間は待たされるしで、薄給だしかなり忙しかった身にはかなり辛いものがあった。

人工授精3回目か4回目で、なんとついに妊娠した。おおお! となってバタバタしたのも束の間、2週間で稽留流産とわかる。そして手術。手術になったらいきなり保険適用になって、かなり大掛かりだったのに1万7千円しか払わなくてよくて、なんかいろいろ泣いた。

そこでまた続けるか、となるんだけど、完全に心折れてしまった。ここまで頑張ってきてお金払ってきてなんやねん。それに人工授精の次は体外受精になって、100万単位でお金が飛んでいくと聞く。そこまでしたいか? と考え話し合い、治療をやめることに。

節目の年、もやもやを解消したくて

そうこうして転職して、忙しくも充実した時間を過ごしていたけど、昨年の1月に伯母が亡くなり、生涯独身だった伯母には子供もおらず、自分(姪)が最も近い親族ということに、いろいろ考えるものがあった。そして6月に40歳になった時に、「このまま一生子供を産まずに生きていくのだろうか」と考えるようになった。

なんというか、結婚した友人は徐々にみんな子供をもうけていて、それを「自分ができない」ことへの負い目みたいなものもあるように思う。「なぜ他の人はできているのに自分はできないのか?」それは幼少期から「努力すればある程度できるようになる」という体験を積み重ねてきている自分にとって、なかなか受け入れ難い感覚だった。よく考えてみれば私はどんなに頑張っても速く走れないし(心臓に問題もあるし)、それは受け入れているんだから変な話だなとも思うけど、卵子にも精子にも問題がないんだったら、なんやねんというところもあった。

そんなわけで秋の入り口にふたたび不妊治療外来の門を叩いた。前回評判のいいところを薦めてもらったら微妙に通いづらくてそれも辛かったので、家から3分(ラッキーなことに近くにあった)の病院にした。前回検査した時から5年は経っているので、また卵管の検査(やっぱり痛い)。卵子の検査、卵巣年齢の検査、精子の検査。やっぱり異常ないし、年齢の割には優秀だと言われる。タイミング法、人工授精、体外受精とどうする? と先生に聞かれ、もうリミット(一般的に、43歳をすぎたら妊娠率は限りなく低い)も近いし、最初から体外受精でおねしゃす。ということでスタート。

ざっくりと体外受精の流れとしてはこうだ。

生理始まったぐらいから、卵子を育てる(この間、薬を自分でほぼ毎日注射する必要あり)

採卵する(卵巣に針を刺すのですっげー痛い)

受精卵をつくる

体内に戻して着床するかみる

というわけで生理始まったぐらいからスタート。毎日同じ時間に注射するのが地味にめんどいし、注射するという行為自体は大変めんどくさい。痛いし。それで通っていたら先生が「ちょっともう排卵しちゃったかも」なんだと。この間、8日中3日病院に行って、しかも毎回トータル1時間半以上待って、毎回2万ぐらい払ってるのに。徒労感がやばい。ここで箱根駅伝があるので年末年始忙しくなりすぎるので1回休み。

治療費高すぎて死んだ

年始からまたスタート。今度は順調に行き、採卵まで到達。採卵、マジで痛かった。でも私は息を吐いたりして痛みをかなりやり過ごせるほうらしくて、看護師さんとしゃべってたら「絶叫する人もいますよ」と教えられた。マジか。腹の痛みをかかえながら会計までたどりついて目が飛び出たわけよ。

は??すごい迷って買ったカメラより高いんですけど

36万……だと……?(しかも今見たらそのうち3万が消費税じゃないかよ)

いや費用については治療開始前に聞いてはいたけど、実際に払うとなると衝撃がでかい。採卵までの診察と合わせると1ターンで50万はかかる。これは、完全に子供は贅沢品じゃないかって思わされてしまった。ちなみに体に負担がかかっていたのか、次の日は少し熱が出て休んだ。

そしてさらに追い討ちをかけるできごとが。採卵した卵子は受精したけど、分割がうまくいかなくて今回体に戻せるものはありませんとのこと。まじかよ。徒労感がでかすぎる。ここでもはや心折れそうになる。ただ、4月から不妊治療が保険適用になるというので、それならお金の負担が少なくなるのでそこでやってみるか。3月にやりましょうかと言われたターンを1回断って、4月からのターンを始めてみることに。奇しくもその初回の診察は4月1日になった。

保険適用で金銭的負担は減ったけど

先生も保険適用になったのが初めてなので、少し慣れていない感じ。保険で使える薬、使えない薬というのがあるらしく、それまでとは薬も少し変わった。注射と飲み薬が併用だったのが、全部注射になってきつかった。基本的にお腹の部分に皮下注射をするんだけど、たまにうまくいかなくてめちゃ血が出てそのあとが内出血になったり……自分のお腹を見て悲しい気分にもなった。しかし保険適用パワーはすさまじく、33,000円のところが10,000円になるなど、早速ありがたみを実感。そして2度目の採卵となった。

手順は前回と全く一緒。やはり痛い。処置の間も痛いんだけど終わってからがずっと鈍痛みたいなのがあって痛い。でも前回36万だったけど、今回は3割だから10万か。それでもでかいけど。などと思いながら採卵後の診察を待ち(えらい待たされて本を読み終わってしまった)、会計へ進む。「こちらがお会計です」

マジで間違ってるのかと思った

えっ?

1桁間違ってない…????? と思ったが、診療明細書にもちゃんと「手術」の項目に点数が入っているので間違いではない。10,030円、マジかよ。衝撃すぎた。

たしかに保険適用はありがたいなと思った。と同時に、国はなんでもっと早くやらなかったのか? という思いがものすごく湧き上がってきた。少子化、少子化といつから言われてた? その間に治療を試みたけど諦めた人が何人いると思ってる? 治療して子供をもうけたけど、その人たちだって保険があったらもっと他のことにお金をまわせていたはずでは?? 私だって、1回目に治療した時にこれぐらい負担が小さかったら、体外受精だってやっていただろう。35歳の時に。いくら薄給といえど貯金も考えたらこれぐらいなら払える。だけど5年経ってしまった。すごいムカつく。

国は結局少子化が問題だといいながら、政策を考えたり決めたりする人がおっさんばっかりだから全然進まないんじゃないの? 女性がみんな喜んで子供を産むと思ったら大間違いだし、キャリアができてきたらそっちを優先する人だって多いし、そこを国がサポートしないでどうする。モヤモヤがひどい。マジで、世が世なら一揆でもしたいぐらいである。鍬や鋤を持ち出せないのでこうしてnoteに書くのである。

結局今回の治療がうまくいくかいかないかはまだわからないけど、体力的にも時間的にもかなり辛いので(開始から採卵までは診察が多すぎて旅行にも出張にも行けない)、何回かやってみてダメだったら、潔く受け入れて諦めるしかないのかなと思っている。

この文章にオチはないが、いま不妊治療というのはこういう状況なのだと知ってほしかったし、吐き出したかった。少しでも多くの人が自分の望ましい選択をできるようになる世の中になってほしいと切に願わずにはいられない。

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