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竹やり感半端ない

 中学の宿題の量がえげつない。

 1か月の短い夏休みの間に,教科ごとに数十ページのプリント,それに加えて各種調べもの的な課題複数,作文,実技の課題・・・

 ぎゃー!
 っつって,かつての生意気中学生私ならヒステリー起こして提出しなかっただろうと思われるが,私に似ず最高に素直なムスメ氏は「ちゃんと出す」と言って現在頑張り中。でもマイペースちゃんなもんで,「あと2週間でほんまに全部終わるんか?」と危惧するくらいには宿題が残っている。うう・・・不憫じゃ・・・

 「宿題を撤廃した」なんていう公立中学校もあるけれども,常々宿題って意味があるのかなぁと疑問に思ってきた。いや宿題が悪だと言いたいわけじゃなくって,すごくよくデザインされた宿題だったらとても大きな学びになることもあるとは思うんだけど,今のように「やり方(学びかた)」を固定されて課される宿題には,人によって「合う」「合わない」が出てくるわけで,合わない人にとっては意味(効果)のない作業でしかない。「見て覚える」タイプの子どもに,「書いて覚える」やり方を強制したら,学習効果が得られないばかりか,「学習が苦痛」という経験を与えてしまうことになる。一方「やり方」完全自由な「調べもの学習」的課題だって,子どもたちに諸々丸投げしすぎちゃう?と半ば呆れて思うのである。もちろんそれでできる子どもたちは一定数いるとは思うのだが,我が子をみていると「何をどう調べたらいいのか」「どうやってまとめたらいいのか」要領を得ない様子である。ある事柄について「調べてまとめる」というのは非常に高度なリテラシーが必要なわけで,日頃そういったことについて授業で学んでいるのかなぁ?と疑問である。

 そもそも,こんなこと言ってしまうと怒られるかもしれないけれども,「まとめる」最終形が「画用紙」っていうのも,「戦時中の竹やり感半端ねー!」と思ってしまうのは私だけ??いや,画用紙を100%否定してるわけじゃなくって,学年に数%は画用紙で超かっこよく,分かりやすく,学んだことをまとめる力のある子どもたちはいると思う。そういう稀有な才能を持った子どもたちは画用紙でいいと思うが,でもそんな子どもたちは一握りだ。多くは画力やデザイン・構成力がなく,お世辞にも見やすい・分かりやすい形にまとめるのは難しい(私もその一人だ)。せっかくだからそれぞれが学んだことをシェアするのがいいと思うが,「読んでみよう!」という気持ちにさせられるような形で画用紙1枚にまとめられる子どもたちが一体どれくらいいるんだろうと思う。でも今の時代,そういう凹(画力etc)を補ってくれるツールはいくらでもあって,画用紙じゃ戦力外通告されそうな私もパワーポイント(keynoteでもなんでもいいけど)を使えば「分かりやすい」と言ってもらえる発表(表現)ができる。アナログは時代遅れだからあかんって言っているのではなくて,「自分がよりよいパフォーマンスを発揮するためのツールがたくさんある時代に,画用紙(竹やり)限定で戦えってなんなん??」ということが言いたいのである。だからデジタルツールに限らず,物作りが得意な人はものを作ってきてそれで発表(表現)したらいいと思うし,しゃべりの得意な人はその場で話して伝えるだけだっていいと思うし,動画でもいいよね。いずれにしても,発表(表現)手段が限定されていないということが重要だと思うし,いろんな手段を使いこなせる,そういうリテラシーを培う教育が必要なんじゃないだろうか。パワーポイントの使い方や,ネット検索の仕方も,もう本当は徹底的に教えてもらっていいと思う。使うか使わないかは本人次第だけど,選択肢が提示されないのはおかしい。

 というようなことをオット氏にぼやいたら,「まぁ,全ての家庭にパワーポイントがあるわけじゃないしね。」って言うんだけど,そこだよそこ!!竹やり感はそこ!!!なんなら子ども一人に一台パソコンなりタブレットが支給されたっていい時代なのに,教育に全然お金(税金)がまわってないから竹やりで諦めさせられてしまう。ツライ・・・ツラすぎる・・・せめて数十台のパソコンを完備して,長期休暇中開放してくれるくらいになってもいいんじゃないのか・・・予算・・・予算を教育にまわしてくれ・・・

 大体「調べる」という行為も,私たち大人だってファーストチョイスはインターネットですよね?そしてネットで検索するのも相応のリテラシーが必要で,オトナでも検索下手な人が大勢いる。子どもに「どうぞ好きに調べて」ってネット検索させたら,「なんだその怪しげなページは?」というところから情報を引っ張ってくる可能性は大なわけで,「このテーマで情報検索するなら,まずはこのあたりからあたってみよう」とスモールステップで学んでいってもらうしかない。今回ムスメ氏はフランスという国について調べているのだけれども,日頃から「まずは公的機関のホームページをあたるように」と口を酸っぱくして伝えているので,放っておいても外務省や大使館のホームページを活用していて「よしよし」と思った。しかし食文化などを掘り下げようと思ったら検索ワードを思いつくのも大変そうだったし,検索したページの良しあしを判断するなんてことはやはりまだ難しい。一緒に検索しながらその判断ポイントを示していく段階にあるので,一人だけでできる課題じゃないなとため息まじりに思う。思いつくままに調べるだけはなく,例えば日本との比較をしてみるといいよ,などのアドバイスだってまだ必要だ。

 というわけで丸投げ課題もそこから何かをきちんと学ぼうと思ったら,家庭の負担が大きいよなぁ・・・(遠い目)もちろん本を1冊かりてきて,そこから全部コピーして貼り付けるだけだって課題提出になるわけだけど,わざわざ(ムスメ氏が心血注いでいる)アクセサリー制作の時間を削ってしている課題なんだから,コピペで片付けちゃう経験にしたくないよね・・・

 ICTを使った自習室ラクエストでも,こういう課題のフォローや,パワーポイント・デジタルノートの基本的な使い方などもお伝えできるので,よかったらご利用くださいね~。なんて宣伝して終わってすみません。

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